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シリーズ1【これぞ我がサダメ】
第14話 ただ心配しただけなのに……。
しおりを挟むそれから、あっという間に1年。
ようやくこの世界の習慣に慣れ、季節をひと巡りしたところ。
城下町だけでなく、フェイデル国の地方都市や田舎にも足を運び、それなりにこの国のことがわかってきた。
地方に行けば行くほど、フェイデル国本来の素朴な暮らしが残っていて、ハマル国から伝わってきたという慣習や文化よりはるかに健康的で民族的な価値が高い気がする。
驚いたのは、この世界には染色という技術がないこと。
正確には、たったひとつしかない。
イシューデル殿下やヘンデル皇太子たちが髪染めに使っていた染料はカルカラマという高野に生える木から取れるもので、国王だけが着られる黒の衣を染めるのもこの染料なのだという。
ちなみに、アレンデル国王が病気だった間、その貴重な染料を使ってまだ国王でもない面々が勝手に髪や服を染めていたようだけど、復活したアレンデル国王が激怒したので、今はみんな生まれたままの薄い茶色や金髪に戻っている。
それはいいとして、貴族も平民もカラフルな布地を身にまとっているので不思議に思っていたら、どうやらクステスという地球でいう綿花みたいな植物がある。
それが初めから色付きの綿を収穫できるというから不思議!
それも、色とりどりの花があり、綿花畑はそれは見事な壮観。
地方に行って畑を目にしたときは感動した。
この世界では、色付きの綿花を紡いで織ればそれだけで見事な布が仕上がるというわけ。
染めるという文化がないから必然的に、染め物の布地はなく、そのかわりに色とりどりの糸で作られた刺繍技術がすごい。
地方には地方独特の文様や図柄があり、とても魅力的。
閑農期の手仕事としても、農家の大切な収入源になっている。
ついでに、絹を生む蚕らしきウエリルという虫もいる。
これは、クステスの花のついた枝を食料として与えると、これもまた見事な色付きの繭がとれるというから、さらに驚き。
とはいえ、いろんな色をつけるクステスでも、黒い花だけは咲かすことがない。
そういうわけもあって、この世界ではとにかく黒という色が神聖なものとして崇められている。
神様のご加護というとんでもパワーがある以上、もはやどんな不思議なものがあっても驚きではないけれど、それでもこうした地球との違いには度々驚かされる。
「サダメ様、会議の時間ですが、ご準備はよろしいでしょうか?」
「あ、はい」
アデル様にエスコートされて、会談の部屋に着く。
わたしは今フェイデル国の政治会議にも参加させてもらっている。
「紅茶の生産が順調です。生産量が確保できたこともあり、ハマル国からの反発はあるものの、各国での評判は上々です。
緑茶と共にかなりが外貨を獲得しております。
緑茶を臼で引いた抹茶の製造もようやく軌道に乗り出しました。
ただ、烏龍茶の生産がまだ安定しません。職人たちには引き続き研究を続けてもらっています」
「塩分の過剰摂取による健康不安は、この1年でおおよそ払しょくできましたが、我が国以外ではいまだ味の濃い食事が正しいものだという思い込みが強く浸透しています。
サダメ様の療法を推進してはいますが、ハマル国の影響が強く、なかなか受け入れてもらえません」
「古典刺繍の品評会のお陰で、綿花栽培地で刺繍糸の生産が大幅に上がりました。
サダメ様のおっしゃるとおり、優れた技術や技能者を表することで、その地域と分野が活性化いたしました。
今後国外への輸出にもかなうような製品づくりと技術者を育てることに力を入れていきたいと思います」
「ハイドランジアの品種改良ですが、我が国の固有種の掛け合わせが成功し、少なくとも三種類のガクハイドランジアが誕生しています。
いずれも生育環境や手間などはそれまでのものとたいして変わらず株分けも容易です。
ただサダメ様のおっしっゃていた白い手毬状のものは未だ開発できておりません。今後も鋭意取り組んでいきます」
うん、うん。
この1年でハマル国からの文化の輸入から脱却して、フェイデル国がもともと持っている力や文化のいいところを見直す雰囲気ができてきた。
わたしの中にある地球の知識……例えば、新しい料理のレシピとか刺繍の柄とか服の形とか、音楽や芸術のこと、政治や医療のことでつかえそうなものはいろいろあったけれど、できるだけ出さないようにしてきた。
それよりも、フェイデル国にしかないものや、ここでしかできないことのほうがわたしにとっても新鮮だし、今はそれがこの国に必要に思えたから
ついでに、ヘンデルの皇太子妃に子どもが授かったのをかわきりに、その他の皇太子にも子どもが何人もさずかった。
3カ月前にヘンデル皇太子の待ちに待った第1子が生まれたばかり。
王家の花木を引き継ぐ男子に恵まれ、国内はとっても和やかムード。
なんにもしてないのに、これもサダメ様りお陰だとありがたがられる始末。
まあ、そういうことにしておこう。
アレンデル国王が口を開いた。
「ところで、ハマル国から再三にわたって、サダメ様への面会が要求されておりますが、いかがいたしますか?」
「そうですね……。そろそろ会ってみてもいいかもしれませんね」
会議の中ではわたしよりはるかに頭のいい家臣の皆さんが、しっかりとした数字で、フェイデル王国の経済のことを把握している。
これまでのようにハマル国から搾取されることもなく、ハマル国の輸出品に頼らなくてもしっかりとおおよその食料は国内需要をまかなえている。
1年を通してわかったのは、星渡りの民を盾にしてハマル国が文化の押し売りという方法で、フェイデル国やそのほかの国をコントロールしようとしていたこと。
これはハマル国がそうなのか、はたまた星渡りの民の入れ知恵なのか……。
確認しておきたいところではあるよね。
あと、心配なのは、……兵器だよね……。
「これまでも皆さんにはお伝えしてきましたが、フェイデル国の国土、国民、そして王家と王家を守る皆さんは、ハマル国に依存などしなくても充分魅力的で豊かな祖国をお持ちだと思います。
ただ、これまで言われるがままに付き従うだけだったフェイデル国が、ハマルの経済圏、あるいは文化圏から離脱するのを良しとしないのは、これまでのハマル国の態度で明らかです。
ハマル国が強硬な策に出なければいいとは思うのですが、わたしには正直軍事的なことがさっぱりわかりません……。
できるかぎり穏便に平等な関係性を築ければと思いますが……」
「サダメ様なら心配いりません!」
「なんといっても、星渡りのお方なのですから!」
「左様、左様!」
「サダメ様こそが、神が遣わした我が国のご加護なのです!」
う、う~ん……。
これがちょっと心配なんだよね……。
みんな星渡りの民ってだけで手放しで大丈夫だって安心しちゃうっていうか……。
わたしは、単なる一般人に過ぎないのに……。
会議から戻る間、トマスさんがわたしの顔を覗き込む。
「サダメ様、なにかご心配でも?」
「うん、ちょっと……」
「今までになく国庫は潤い、花木を次ぐ皇太子も生まれ、貴族も国民も健康そのもの。
それなのに、なにを憂いているのですか?」
「それは……」
トマスさんは王兵団に所属しているけど、文役志望だったせいもあって国政や経済のことには詳しい反面、兵器の事にはそこまで詳しくない。
アデル様に視線を移してみる。
「あの、ウィル副団長と少し話したいのですが」
「えっ、僕ではだめですか……?」
「すみません……」
「せっかく2日ぶりのサダメ様の警護当番なのに……。お役に立てないなんて……」
「あ、そういうわけでは……」
「僕だっていいところ見せたかったのに……」
しゅんと肩をすぼめるトマスさん。
相変わらずの神格化バイアス。
これ以上言っても仕方ないので、苦笑い……。
部屋に戻りしばらくすると、ウィル副団長がやってきた。
「お呼びでしょうか」
カツンとかかとをそろえたウィル団長の顔つきは、以前よりずっと柔らかい。
クライベイビーのアンリちゃんの振りを見せてあげたおかげで、好きなものを見ると顔が緩むということを体得したらしい。
それって、わたしのことらしいんだけど……。
見つめていたら、照れたように口元がにこっと笑う。
あはは……、まあ、威圧的でないのはありがたいよね。
「ええと……、あまり人に聞かれたくないので、カリナさん人払いをお願いします」
「かしこまりました」
「えっ、僕も席を外したほうがいいでしょうか……?」
「あ、いえ、トマスさんもいてください。政治のわかる方にも聞いていただきたいことなので」
「嬉しいです……!」
ソファに4人で腰掛ける。
どうやって切り出したらいいものか、悩んでいたらウィル副団長が口を開いた。
「なにをお悩みなのでしょうか?
私を呼ぶということは兵役に関わることでございますね?」
そう、団長はアデル様だけど、実質的な兵法や兵器についてはウィル副団長のほうが専門らしい。
「……計算が合わないのです」
「計算?」
時間の進み方については、結局検証のしようがない。
だから、この世界と地球との時間が仮に同じだった場合の話になるけど……。
「今まで触れたくなかったのであえて触れてこなかったのですが、わたしの知る150年前の兵器と、この世界の兵器の性能が、合わないんです」
「合わない、とは……」
「つまり、遅れていると言う事ですか?」
素早く察したらしいトマスさんが口を出し、わたしは無言でうなづいた。
「ハマル国に渡った方の情報が少なすぎて、あるいは、ハマル国が情報を漏らさないようにしているのかはわかりませんが、ひょっとすると、ハマル国はフェイデル国が想定するよりはるかに優れた武器を持っているのかもしれません」
「な、なんと……」
「それを心配していたのですね」
アデル様が慎重な面持ちを浮かべる。
「ウィル、1度我が国の武器庫をサダメ様にご覧になっていただいたほうがいいだろう」
「はっ、では今すぐにでも」
「ま、待ってください。わたしが見ても正直、正しく判断できるかわかりません。
医療の時もそうでしたが、地球でのわたしはごく一般市民で、兵役についたこともなければ学んだこともないんです。
ただ、この国にはまだ銃がありませんよね……?」
「じゅう……とは?」
はあ……。
避けては通れないと思っていたけど、まさか自分が人に兵器の情報を話すことになるとは……。
これが災いにならなければいいけど……。
「金属でできた長い筒に、金属の玉をつめ込んで、火薬で遠くまで飛ばすものです。
弓よりも早く、遠くまで、そして命中率と殺傷能力が格段に上がります。
また、おなじ仕組みを使って砲弾というものがある可能性も……。
こちらは銃を何十倍も大きくしたもので、詰め込む玉の大きさは人の頭くらい。
城壁や建物を崩すのに使う物だと思います」
「火薬で、玉を押し出す……!?
そのような発想はありませんでしたが……。確かに、それが可能ならばすごい力を発揮しますね」
その言葉だけでウィル副団長はすばやく重要性を理解した。
「少なくとも、150年前の地球には既に存在したものです。
エルシーさんは女性ですし、単に伝えなかった可能性もありますが……。
正直、わたしが今伝えたこと自体がこの世界に不安を巻き起こすかもしれません。
でも、現在のような外交的な不均衡がある以上、慎重には慎重を期さないとと思って……。
だから、この話は信頼できる人にしかまだ話したくなくて……」
この世界への影響のほどが知れない以上、重に期したい。
正直にいうと、アデル様ほか、みんながどんな反応をするのかが怖い。
早速、銃を製造しようと言い出されたらどうしよう……。
わたしに詳しい作り方なんてわかるはずもないけど、地球にある以上この世界でも作れる可能性は高い。
恐る恐る顔を上げると、アデル様、ウィル副団長、トマスさんが真剣にこちを見つめていた。
「サダメ様……。サダメ様がこれまで地球の技術や文化について話すとき、常に慎重でいらしたのはこのせいだったのですね。
そして、我が国を案ずるがゆえに、その知識を今ここで我々にお話してくださったこと、その懸命なご判断に感謝いたします」
「アデル様……」
「確かに、サダメ様の御憂慮は可能性として考えておかねばならないことでした。
恥ずかしながら、軍人でありながらそのように思い至ったことはありませんでした。
サダメ様のご指摘、大変感服いたします」
「い、いえ、わたしはたまたまこういう立場だからわかっただけで。
実際のことはウィル副団長やこの国の国防に当たられている方々でなければ」
「さすがはサダメ様ですね……。
これまでは文化的な隷属によって我が国はハマル国の下に置かれていたので国防において大きな問題はありませんでした。
そもそも星渡りの民のお渡りになる国を攻めようという発想が我々を含めた他の国にもないのですから……。
でも、サダメ様がこの国にお渡りになられたことでこの大陸の国家のありようが、ハマル国に大きくゆがめられていたということがわかってきました。
年月をかけてハマル国が各国の土地を少しずつ我が物に治めていったことは史実。
どちらかといえば、暴力的な方法ではなく、支払えなくなった借金の代わりであったりするわけですが、明らかに不当な場合であっても星渡りの民のお告げによるという免罪符を出されれば断れるはずもありません。
しかし、この事実を認識した以上、我々は元には戻れません……」
元に戻れない……。
そう、1度口に出して言葉は元に戻せない。
1番わたしが恐れていたこと。
ここへ飛ばされてきた日から、避けて通れないとわかっていたけど、ついに……。
この先の未来が見えなくて不安……。
おもわず、両手で顔を覆ってしまった。
どうしよう……。
これで、もし戦争にでもなったら……。
「サダメ様」
ソファの両隣に重さと温かさを感じ、背中に3つの温かいものを感じた。
はっと、顔を上げると、アデル様とトマスさんが左右に、後ろにはウィル副団長がいた。
「サダメ様、我々がついております。
おひとりで悩まないでください」
「そうですよ。僕らだって自分たちの国を守るためですから、覚悟をしています。
無論、僕は戦うより回避できる方法を考える方が得意ですけどね」
「いざとなったら、どんなことがあっても私たちがサダメ様をお守りします。
この身に変えてでも」
アデル様、トマスさん、ウィル副団長……。
皆さん……。
3つの手の温もりが強張っていた体にじんわりと温かい。
トマスさんが気を楽にしようと明るく努めてくれる。
「ハマル国のほうも案外と油断しているかもしれませんよ?
なにせ、これまでは星渡りの民をひとり占めにして高をくくっていたのです。
他国との戦なんでここ数百年ありませんでしたし、こっちも攻めるつもりはなかったけど、向こうもまさか攻めてくるとも思っていないわけですから」
「だといいんですけど……」
笑って見せたつもりだったけど、ぎこちなかったかもしれない。
アデル様がトマスさんにお茶を持たせるようにと命じた。
トマスさんが去ってから、わたしは後ろに立つウィル副団長を仰いだ。
「……新しい兵器を開発した方がいいと思いますか……?」
ウィル副団長が急に眉を下げた。
「そのような泣きそうな顔でおっしゃらないでください……」
そ、そんな顔してた……?
豆で固くなった大きな手がそっと下りてくる。
その温かなぬくもりが優しく側頭部をなでた。
「あなたの笑顔をお守りするためなら、私はどんな戦いでも戦い抜いて見せます。
命など惜しくはありません」
「そ、それではだめなんです……!」
慌ててその手をとった。
「わたしは誰にも死んでほしくありません……!
特にこの国の皆さんにはお世話になっていますし、町や村の人たちにはそれぞれの家族や暮らしがあります。
その大切なものが理不尽な戦争で壊されちゃ、絶対にいけないと思うし……!
それは他の国の人たちや、ハマル国の人々だって同じこと。
1度踏み込んだら、元に戻れません。
町は破壊され田畑は焼き尽くされて、家族は家族を失ってバラバラになってしまう……」
命を惜しまないなんて、そんなの絶対ダメ……。
いくら軍人だからって、ウィル副団長にそんなふうに思って欲しくないの。
「サダメ様……」
ウィル副団長の両手が、ぎゅっとわたしの両手を握った。
その頬がさあっと赤くなる。
いっそ神格化バイアスが都合よく誰にでも効けばいい。
今のように、ハマル国の王様も。
それで、星渡りの民が言うのなら、戦争を放棄し平等条約を結ぼうと言いだしてくれたら。
そんな簡単なことならいいけど……。
「戦争に勝者はいないんです。
この世界にはそんな風になってほしくないのに……わたしにはわからないんです……。
なにが正解なのか、どうすればそんなことにならずに済むのか……。
わたしがたった今口にした兵器の情報がそれをこの大陸にもたらすかもしれないし……。
だとしたら、わたし、どうしたら……」
そのとき、わたしとウィル副団長の手の上に、アデル様の手が重なった。
ウィル副団長が気をつかってわたしの手を離した。
アデル様がわたしの手を引き寄せる。
「サダメ様、この国のこと、大陸全土にわたってこの世界の未来を案じて下さり、ありがとうございます。
今わかりました。
あなたのこそが、神が遣わした本当の幸いなのだと」
「そ、それが心配なんです……!
わたしはただの一般人で、この世界では珍しがられているけど、地球では本当にごく普通のなんのとりえもない人間なんです。
医療も軍事もプロでもなんでもないわたしの不用意なひと言が、この世界の人たちに悪影響を及ぼしてしまったらどうしようって、わたしはそれが不安で……」
「わかっております、サダメ様」
急に、目の前にアデル様の王兵団の制服が近づいた。
次の瞬間、ぎゅっとわたしは腕の中に閉じ込められていた。
あ……、温かい……。
「ずっと、おひとりで静かに心に不安を抱えたままお過ごしになられていること、わかっておりました……。
今日こうして、そのひとつを私たちに打ち明けてくださったこと、嬉しく思っております」
「ア、アデル……様……」
「サダメ様。私はあなたわひとりにはさせません。
今までより一層、あなたのお心を支えたく存じます。
どうか、お辛い時はおひとりで悩まずに、私の胸の中で」
そういわれてぬくもりを感じていると、不思議と心が安らいでくる。
この1年間、この世界に慣れる事、下手なことは言わない事、地球の暮らしをむやみに思い出さない事。
それを気をつけてく過ごしてきた。
それなりにうまくやれてきたと思う。
外交的な問題はあっても、アレンデル国王が復帰したおかげで国内は安定しているし、王宮での暮らしと厳重な警護もあってか、初めてこの世界へ来た時のような危険な目にも合わなかった。
アデル様をはじめ、周りの人たちの人となりもわかって来て、家族や親友のようにとはいかないけど、信頼できる大切な人もできた。
だけど、正直なことを言えば……。
「ずっと怖かった……。
ずっと……、不安で……。
誰かに相談してくても、誰にも言えなくて……。
エルシーさんが今も生きていてくれたら、きっといろいろと話を聞いてもらえたと思うのに……」
「そうですよね……」
「……150年以上も生きて、どんな風に暮らし亡くなっていったのか……。
幸せだった……のか……」
「私は……。
サダメ様にここフェイデル国でお幸せに過ごしていただきたいと願っています。
150年でも、200年でも……。
……サダメ様?」
……んっ……。
あ、ぼうっとしてた……。
温かくて、気持ちよくてつい眠気が……。
慌てて目をこすると、アデル様が上で小さく笑ったのが聞こえた。
「サダメ様はいつも眠りが浅くていらっしゃいますね……。
よろしかったらこのまま少しお休みください」
「……すみません、つい人肌にホッとしてしまって……。
いつも夜は家族や友達のことを思い出してしまって……、それで手足が冷えて、眠れなくて……。……」
なんだか、今日はこのまま甘えたい気分……。
そう思って温もりを味わっていたら、本当にそのまま眠ってしまった……。
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