【完】待ち焦がれてラブ・バージン 職なしパテシエールと訳あり御曹司の甘くおかしなプライマリー

国府知里

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# 他になにもいらない(2)

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 今まで車を四時間飛ばしてきた思いをすれば、はるかにいい。

「リニア開通予定はいつごろなんですか?」
「えーと、7年後くらいじゃなかったかしら」
「そうか、もっと早く開設すればいいのにな……」

 ジェイダンがひとりごとのようにつぶやいた。

「それじゃあアンナ、エリナのことお願いね。戸川さん、リハビリに付き合ってくれてどうもありがとう」

 久美子は鞄とコートを手に取ると家を出ていった。
 アンナとエリナが並んで席に着いた。

「リハビリって?」

 アンナはジェイダンを見た。

「えっと……」

 ジェイダンが言いよどんでいると、エリナがアンナに向かってひそひそ話をはじめた。

「ヒュー、もふもふ」

 エリナの内緒話はジェイダンの耳にはそう聞こえた。
 ジェイダンには何のことかわからなかったが、アンナは驚いたように目を見開き、次にジェイダンを見るやくすくすっと笑い出した。

「え、なんだい?」
「お願いしてみたら、エリナ」

 するとエリナはなにやらもじもじとしながら
「おねがいします」
 とジェイダンに言った。

 ただお願いしますと言われても、何のことだかわからない。

 ジェイダンがアンナに助けを求めると、
「エリナがあなたの髪の毛に触りたいんですって。ヒューとおなじようにもふもふしてるかどうか、感触を確かめたいんですって」

 ジェイダンはしばしあっけにとられた。
 断片的な言葉から、なぜそこまではっきりとエリナの言いたいことがわかったのか。
 まさに、先ほど久美子が言っていた通りではないか。




「ジェイダン、嫌なら断っていいのよ」
「別に大丈夫だよ……。それほどもふもふはしてないと思うけど」

 するとエリナは照れているのかなかなかジェイダンのところへ行こうとしない。
 アンナに一緒に来て欲しいような素振りだ。
 それにこたえてアンナはエリナと一緒にジェイダンの脇に立った。

「いいの?」

 エリナが言うと、ジェイダンはうなづいた。

「いいよ」

 エリナはそっとジェイダンのサンディブロンドに手を伸ばした。
 そしてなでるように髪に触れた。
 アンナがエリナに向かって言う。

「どう、もふもふしてた?」
「ちょっと違った……」

 あはは、とジェイダンが声を上げて笑った。
 アンナも笑い、エリナはちょっぴり予想が外れたことに驚きながらも、満足したような納得したような顔をした。

「私も触っていい?」

 アンナもジェイダンの顔に手を伸ばし、ジェイダンの耳の上の髪をそっとかき上げた。

(ふふ、確かにもふもふではないわね。でもこんなにやらわかな毛質なのね……)

 アンナがその感触を味わってジェイダンの髪を見つめていると、ふと、ジェイダンがこちらを見ているのに気がついた。
 そのジェイダンの頬が耳まで真っ赤に染まっている。

(……え?)
 ジェイダンのブルーアイが驚いたように、いや何かを期待するかのように、じっとこちらを見つめていた。
 アンナもびっくりして思わずジェイダンを見つめ返してしまった。
 互いにまじまじと見つめあうと、ジェイダンの照れがアンナの顔にも移った。
 次第に、アンナの顔に熱が上がってくる。

(わたしったら……!)

 アンナは慌てて手を引っ込め、素早く身をひるがえした。

「あっ、えっと、お代わり淹れるわね!」

 アンナはお茶の準備に取り掛かった。

(び、びっくりしたわ……。ジェイダンがあんな風に赤くなるなんて……)

 アンナが背を向けてミルクを沸かしていると、ジェイダンが背後に立っていた。

「アンナ」

 ジェイダンを見ると、ジェイダンはひどくまじめな顔つきで言った。

「アンナ、抱きしめさせて」
「え……?」
「お願いだ。何も言わずに君を抱きしめさせてくれないか」
「そ、それは……」

 突然の申し出にアンナの心拍数は急上昇した。

(急になにを言い出すのよ……! ここは断らなきゃ……)

 アンナが断ろうと口を開くと、ジェイダンはすかさず言った。

「お願いだ。それが済んだら今日は帰る」
「ええ……?」

 意味が分からない。
 わからない上に、断るべきなのに、ジェイダンの真剣な顔を見るとなぜか、だめだという言葉が出てこない。
 ジェイダンはそれをイエスと取ったのか、ゆっくり手を広げアンナを覆うようにしてその腕の中へ包み込んだ。

(ジェイダン……)

 アンナはジェイダンの香りとぬくもりに包まれた瞬間に、考えることをやめた。
 ジェイダンはなにも言わず、ただじっとやさしくアンナを抱いていた。
 ふたりを見ていたエリナが、突然ふたり横に立ちなにもいわず両手を伸ばした。

(エリナ……)

 ジェイダンがアンナを抱き、そのふたりをエリナが抱くような格好で、三人はそのままでいた。
 しばらくして、ジェイダンがアンナをそっと腕から解放した。

「ありがとうアンナ。エリナちゃんもありがとう」

 ジェイダンはさきほど言った通りに、椅子からジャケットを帰り支度を始めている。

「それじゃあ、僕は帰るよ。また来る」

 ジェイダンはアンナとエリナにそれぞれ別れを言うと、家を出ていった。

(ジェイダン……)

 アンナの身体には、まだジェイダンのぬくもりが残っていた。


 その日、夜になってマリヤからアンナに電話があった。

「アンナ、ベンから聞いたわ。明日、そちらへ行ってもいいかしら」
「ええ、大丈夫よ」
「それから、あのね……」

 いつものマリヤらしくない。
 歯にものがはさまったように、なにかいいにくそうな雰囲気だ。

「どうしたのマリヤ、なにかあったの?」
「……なんでもないの、とにかく明日行くから」
「わかったわ。ガレットを焼いておくわね」
「……ええ、ありがとう」

 電話が切れた。
 だが、終始マリヤの様子がおかしかった。
 いつものマリヤなら「聞いてよ、アンナ」と言って愚痴やらなにやらを自分から話しだすところなのに。
 スイス旅行は楽しかったといっていた。
 とすると、そのあとのことだろう。

(マリヤ、なにかあったのかしら……)

 アンナは一通り思いを巡らせてみたが、わかるはずもなかった。
 翌日、アンナは和泉の家でチョコレートガレットを焼いていた。
 帰国した父のために、久美子とエリナは本宅へ戻っている。
 いつものようにジェイダンがやってきた。
 アンナはマリヤとベンが来ることを伝えた。
 言わないわけにはいかないからだ。

「マリヤはいいとしても、なぜベンまで? ……あいつをここに呼びたくないな。この家の空気が乱れる」
「あのね、ジェイダン……」

 きっとジェイダンは気を悪くするだろうとアンナは思った。
 マリヤのことはわからないが、弟にまで話さなかった恐怖症のことを、良かれという思いながらもアンナの口からベンに話したのだ。
 弟にも話さなかったのは、ジェイダンがそれだけ深いところで抱えていたことだという表れだ。
 アンナはふたりが来る理由を打ち明けた。

「ベンとマリヤに話したのか……?」

 ジェイダンの顔は見る間にこわばりを見せた。

「気を悪くしたらごめんなさい。でも、あなたには家族の支えが必要だと思うの」

 ジェイダンはすぐに首を左右に振った。

「僕には君がいる。アンナ、君さえいれば僕は大丈夫なんだ」

 ジェイダンのまっすぐなまなざしを受け止めきれずに、アンナは視線をそらした。

「わたしじゃあなたの支えにならないわ。
 わたしに期待しないでと言ったでしょ、ジェイダン」
「アンナ、僕は君さえいれば他に何もいらないんだよ」

 アンナはかたくなに首をふる。
 下手な言い方をすればジェイダンを傷つけてしまいそうだ。
 でも、自ら身を引くと決心しジェイダンとの離別することを望む以上それは避けられない。

「いいえ……。あなたは逃げているわ。わたしを非難場所にしている。
 ここにいたってあなたの問題は解決しない。ベンジャミンさんが言うように、現実から目を背けてはいられないのよ」
「ベンが何を言おうが関係ない。僕はなにからも逃げてない」
「お父さんのことから逃げているじゃない。あなたがその問題に立ち向かわないかぎり、あなたの恐怖症はきっとよくならない。ちがう?」

 ジェイダンは凍結したかのように目を見開いた。
 他人の口からはっきりと父と恐怖症との関係を指摘されたのは初めてだ。
 自分ではわかりきっていたことだったが、改めて他人の口から聞くと、それはかなり大きな衝撃をジェイダンに与えた。
 自分でわかっているからこそ、人から言われたくない、触れられたくないことがあるのだ。
 奇しくも、ナオミの言葉がジェイダンの脳裏によみがえった。

(でも、そこに触れるには相応の覚悟がいるよ。
 あんただって、人に言いたくないことの一つや二つあるだろう)

 ジェイダンは返答に窮した。
 答えられないからこそ、ジェイダンは反撃に回った。

「君こそ、逃げているじゃないか」

 次に硬直するのはアンナの方だった。

「君の方こそ、なにを怖がっているんだ? なにから君は逃げ回っているの?」
「い、今は……、あなたの話をしているのよ……」
「いいや、この際、はっきり言って欲しい。君は僕のことを好きだ、そうだろう?
 それなのに、君はその問題のために、僕のことを受け入れることができないんだ。違うかい?」

 アンナは後ずさった。
 ジェイダンの攻撃的な瞳がアンナに突き刺さる。
 逃れようと抵抗を試みるが

「わたしの話はしてないわ……」

 ジェイダンがそれを許すはずもなかった。
 アンナに迫るや、あっという間にアンナを壁際まで追いやった。



 アンナの脳裏に日向に罵倒を浴びせられたときのことが蘇る。

「ジェイダン……」

 アンナは思わず泣きそうな声を上げた。

(なんて顔をするんだ……)

 ジェイダンの胸は締め付けられた。

(こんな顔をさせたいんじゃない。僕はアンナに怖い思いをさせたいんじゃないのに……)

 ジェイダンは安心をさせたくて、アンナの頬にそっと触れた。

「君が好きだ、アンナ……。君にも好きだといって欲しい。それだけなんだよ……」

 ジェイダンはその指で、アンナの滑らかな頬をなぞり、柔らかな唇に触れた。
 指先に感じる他のなにものにも代えがたい感触。
 今口づけしたなら、きっとジュレのようにみずみずしくとろけてしまうに違いない。
 ジェイダンの熱視線と指で触れられた場所が痛いほどにうずく。
 アンナは瞬く間にジェイダンの籠の鳥になってしまった。

(……だめ……だめ、もうなにも考えられない……)

 アンナの染まった唇から早い吐息が漏れる。
 指にかかるその熱い吐息が、ジェイダンをせき立てる。

「アンナ、好きだよ……。好きだ……」

 そっと顔を近づけささやく。
 ジェイダンの吐息がかかると、アンナは思わず目を閉じて唇を開いていた。

(わたしもよ、ジェイダン……)

 もやはアンナは心のうちでそう答えていた。
 ジェイダンがアンナの顎を引き揚げたときには、アンナはうっとりとしてそれを迎合していた。
 あとはジェイダンの唇が降ってくるとばかりと思っていたが、振ってきたのは言葉だった。

「君さえいれば何もいらない……」

 その瞬間、たった一筋の糸がアンナの理性を引き戻した。

(わたしさえいれば……?)

 まるで本のページがめくられたようにアンナに思考が戻ってきた。

(それではだめなのよ……!)

 アンナはぱっと目覚めたように、ジェイダンの手を取っていた。

「アンナ……」
「ジェイダン、お願い。マリヤとベンジャミンさんとよく話して」

 ジェイダンはまたも唐突に翻ったアンナの態度に激しく動じた。

「わたしさえいればなんて、そんなこと言わないで」
「アンナ、君は……」

 ジェイダンはもはや行き場をその思いをどうたらいいのかわからずに憤慨するしかなかった。
 ジェイダンの経験上、君さえいればなにもいらないというのは、女性に喜ばれても、拒否されたことのないセリフだった。
 まったく、アンナはどうかしている。
 だが、アンナはどうにも言わずにはいられないらしい。

「あなたにはふたりの兄弟がいるし、マリヤもいるのよ。心配事を打ち明けて助けを求めればきっと力になってくれる。わたしに逃げないでジェイダン。あなたなら克服できる。だってあなたには支えてくれる人がいるんだもの。私にはできないことが、あなたにならできるのよ」

 憤慨しながらも、ジェイダンにはアンナの真摯さは感じられた。
 決して、ジェイダンをもてあそぼうとしたり駆け引きをしようとしているわけではないことも。
 ジェイダンはなんとかいら立ちを押さえつつ、アンナの言葉をよく聞いた。

「なぜ君にはできないことが僕にはできるの?」
「だって……、あなたにはあなたのことを心配して今日ここへ来てくれる人がいるじゃないの」
「僕はなにも話さないよ」
「ジェイダン、お願いだから試してみて」
「それなら君も試してみたのかい? 例えばそうだな、この僕に」

 アンナは言った言葉をそのまま返されて口をつぐんだ。
 アンナはそのままうつむいて、下を向いたまま言った。

「そうね、ジェイダン、あなたのいうとおり……。わたしにあなたのことをとやかく言う資格はないのよ。
 私は臆病者なの。あなたに嫌われるのが怖くてしょうがない……。
 嫌われる前にいっそ、あなたがわたしのもとを離れてくれればいい、そう思ってるわ」
「嫌いになんてなるはずない。僕はもう知っているんだよ、ヒューのことを」

 アンナが驚いたように顔を上げた。

「僕は君が話してくれるのを待ってるんだ」
「うそでしょ、ジェイダン……」
「確かに僕に見えるわけじゃない。だけど、君には見えていて、それはナオミさんや二場牧師にも見えているんだろう?
 君はヒューのおかげであのバーの危険を察知したし、ヒューが二場牧師を呼びに行ってくれたおかげで僕らは無事だった。
 日向潤一にもヒューは見えなかった。彼は信じなかったが、僕は違う」

 ジェイダンはアンナを見つめ、アンナは食い入るようにジェイダンを見つめた。

「僕は君を信じるよ」




(……ああ……)

 アンナはひざから力が抜けていくのがわかった。
 ぺたんと床に腰を下ろすと、これまで積み重なってきたあらゆる緊張がすべて一気にほどけていくようだった。

「アンナ……」
「ジェイダン……」

 ジェイダンを見上げるアンナの目から、一筋涙がこぼれた。

「ジェイダン、決して言わないで……」

 ジェイダンがアンナの前に座ると、アンナは真剣な瞳でジェイダンを見つめた。

「否定の言葉を言わないで。ヒューはその言葉を聞くと力を失うの。消えてしまうの……」
「わかった」

 アンナはひどく脱力したように肩を落とした。
 ジェイダンはアンナの身体を自分の胸に引き取った。
 アンナもそれに応じてジェイダンの背に手を回した。

(アンナ……、ようやく君の心に手が届いた……)

 ジェイダンは抱き合いながら、胸に込み上げてくる喜びに目を閉じた。
 抱き合っているあいだに、オーブンが焼き上がりを知らせた。
 アンナははにかんだように笑い、ジェイダンの腕を離れた。
 ジェイダンは椅子を持ってきて腰かけ、キッチンに立つアンナを眺めた。

「そうか……。それであのときエリナちゃんはあんなに怒ったのか」

 アンナは少しうつむき加減になる。

「お母さんはいつもそうなの……。
 きっと、守るべきもののためにいつも一生懸命だから」

 ジェイダンは一度聞いてみたかったことを口にすることにした。

「今もヒューはここにいるの?」

 アンナはくすっと笑うと、ジェイダンに道具を差し出した。

「これは……茶こし?」

 アンナがその中に粉砂糖を入れた。

「そのまま振ってみて」

 ジェイダンが茶こしを振るうと、白い粉がテーブルの上に雪のように降り積もった。
 しばらく見つめていたが、どうということはない。
 粉砂糖の雪景色があるだけだ。
 ジェイダンがアンナを見ると、アンナは少し眉を上げてもう一度雪景色を見るように指をさした。

「あっ……?」

 ジェイダンが下を見ると、そこにはさっきまではなかった小さな足跡のようなものがてんてんてん……とついている。

「……これ……?」

 アンナを見て、もう一度下を見たとき、今度は小さなもみじがそこへ二つできていた。

「アンナ、これ……!」

 思わず興奮したジェイダンが椅子を倒した。

「あっ、ごめん、つい驚いて……」

 倒れた椅子を起こしてジェイダンがテーブルに戻ると、白いキャンバスにくっきりと、小さな人型らしき跡ができていた。


 アンナが二枚目の天板のガレットを型から外しているあいだも、ジェイダンは不思議そうに粉砂糖を見ていた。

「今はどこにいるの?」
「オーブンのところ」
「なにをしてるの?」
「焼き加減を見てる」

 ジェイダンはまるで新しいおもちゃを買ってもらった子供のようにアンナにそう尋ねてはきょろきょろと見えない姿を探している。

「ヒューはほかにどんなことができるの?」
「ほかにって?」
「水をワインに変えたり、傷をいやしたりとか」

 アンナは尋ねるようにしばらくの間空中を眺める。

「そういうことはできないみたい。昔ほど力がないからって」
「昔ほど?」
「あの日のことがって、ヒューはすごく力を失ってしまって、それで……」
「ああ……」
「消える寸前に、わたしたちは契約したの」
「契約?」

 ジェイダンがそう聞き返したとき、インターフォンが鳴った。

「来たわ」

 アンナはぱっと顔を上げると、ジェイダンを見つめた。
 ジェイダンはすこしためらいを見せたが、観念したようにぼそりといった。

「努力はする……」
「よかった!」

 アンナは弾むように玄関のドアを開けに向かった。
 その姿こそまるで妖精のようだとジェイダンは思った。


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