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第9章『300年前の真実』
5話
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イズミとアスカが出会ってから2年が経っていた。
アスカは週に2、3回イズミの家に来てカオルから魔法を習っていた。もちろん、森へ行っていることは両親には内緒だ。
そして、ふたり一緒に魔法を学んでいたのだが、イズミは7歳から習っていたこともあり、この頃にはカオル程ではないにしろ、上級術者レベルにまで上達していた。
アスカもまた、基礎から習っていたが飲み込みが早く、普通の術者と変わらない程の『力』を身につけていた。
12月も終わりに近づいていた日の朝、ソファーに座り本を読んでいるカオルに、イズミは後ろから寄り掛かるようにして話し掛けた。
「なぁ、カオル。明日がアスカ来る日だよな?」
「そうだったか? っていうか、お前のが知ってるはずだろ? この前、なんて言ってたんだよ?」
カオルは本から視線を離すことなく答える。
「んー、なんか、いつもの曜日には友達の誕生日会に行くから、今回はその次の日とかって言ってたような……。だから、今日の代わりに明日だったような?」
ソファーの背凭れに肘をつきながら考える。
「お前、その年でもうボケてきてるのか?」
ぱたんと本を閉じてカオルが振り返った瞬間、イズミはぱんっと両手でカオルの頬を叩いた。
「いって……」
「確認しただけじゃんかっ!」
顔を顰めるカオルに向かってイズミは不機嫌に頬を膨らます。
「分かった分かった。……そういや、お前の誕生日っていつだっけ?」
カオルは苦笑いしながらイズミを宥めると、ふと思い出したように問い掛けた。
「忘れたのかよ?」
しかし、カオルの言葉でイズミは更に不機嫌になってしまった。
「ハハハッ。そう怒るなって。確認しただけだ」
「真似するなっ!」
面白がって笑っているカオルの頭をイズミはぽかぽかと叩く。
「いてっ、いてっ。悪かったって」
手で頭を押さえながらカオルはなんとかイズミの許しを請う。
「もうっ。12月27日だっ」
「おう、そうだった、そうだった。そっか、よく考えたら明日だな。じゃあ、うちでアスカと誕生日会やるか」
膨れるイズミから目を逸らし、カオルはぽんっと手を打つと、今思い出したような素振りを見せる。そして、イズミを見るとにやりと笑った。
「えっ? 俺の?」
膨れていたイズミはカオルの言葉にきょとんとした顔をする。
「当たり前だろ。明日はちょうどアスカも来るし、パーティだ」
「やったぁっ!」
ニッと白い歯を見せて笑うカオルの言葉でイズミは満面に笑みを浮かべ、本当に嬉しそうに跳び上がって喜んでいた。
☆☆☆
「……なぁ、なんで俺の誕生日なのに、俺が料理しなきゃなんないんだ?」
玉葱をきざみながらイズミは不機嫌にカオルに問い掛ける。
「それはね、イズミちゃん。君のが料理が上手いからっ♪」
カオルは居間に何か飾り付けをしながら人差し指を立ててにやりと笑う。
「そんなん理由になるかっ! たまにはてめぇで作れよっ!」
イズミは包丁を持ったまま振り返ると、カオルをきつく睨み付ける。まったくなんでいつもコイツはこうなんだと半分呆れながら。
「いやん。イズミちゃんてば、こっわーいっ」
「ちっ」
ふざけながら両手を上げるカオルをじろりと睨み付けるが、舌打ちしつつ仕方なさそうに再び玉葱をきざんでいた。
「今日のメニューは?」
突然、ひょいっと後ろからカオルが覗き込む。まるで瞬間移動でもしたかのような速さだ。
「うぜぇな。邪魔っ。あっち行ってろよ」
玉葱をきざみ終えると、イズミは手を止めてカオルをじろりと睨み付けた。
「イズミちゃん、冷たい」
しゅんとして落ち込むと、カオルは仕方なさそうにソファーに腰掛ける。
「……ったく。ハンバーグとコーンスープとサラダ」
呆れた顔で溜め息を付くと、イズミは今日の献立をぼそりと呟くように答える。
「おおっ! 今日はイズミちゃん特製ハンバーグかっ! ニンジンとジャガイモ茹でたヤツ。あれ? 違ったっけな? あれも入れてねん♪」
落ち込んでいたカオルだったが、すぐに顔を上げ、振り返ると人差し指を立てながら嬉しそうに話す。
「はいはい……ってだから、俺の誕生日だっつーのっ」
イズミは仕方なく答えながらも大きく溜め息を付いていた。どちらが子供か分からない。
「こんにちはーっ」
庭の方からアスカの声が聞こえてきた。
「おっ? 俺が出るわっ」
立ち上がると、カオルはイズミの返事も聞かずにそそくさと玄関に向かった。
玄関の方からぼそぼそと何か話し声が聞こえ、その後アスカの驚いたような声が聞こえてきた。
「イズミっ! 今日誕生日だったの? おめでとうっ! なんだ、知ってれば何か用意してきたのにって……え? イズミがごはん作ってるの?」
居間に入った途端、アスカは一気に喋る。そして台所に立つイズミを不思議そうに首を傾げながら見つめた。
「アスカ……」
イズミは手を止め振り返ると、なんと答えたらいいのか分からず、呆れた顔でアスカを見つめ返す。
「何作ってるの?」
しかしアスカはイズミの態度を気にすることなく近付いてくると、イズミの右側から覗き込みながら問い掛ける。
「ハンバーグ」
「すっごぉーいっ! イズミ、ハンバーグなんて作れるの? 凄いねっ! 僕、ハンバーグ大好きっ! ねぇねぇ、どうやるの? 僕も手伝っていい?」
イズミの答えにアスカは目を輝かせながら声を上げる。
今までになく興奮しているアスカに一瞬目を丸くしながらも、ふっと笑みを浮かべ、イズミもまた楽しそうに答える。
「うん、いいよ。じゃあまず手を洗って」
そしてふたりの様子を居間の入り口から眺めていたカオルは、まるで自分の子供を見るように優しい顔をしていたのだった。
ふたりが一生懸命料理を作り、なんとか出来上がった料理を机に並べていた頃、イズミはふと周りを見回し、カオルがいないことに気が付いた。
「あれ? カオルは? アスカ知らない?」
「え? あ、ほんとだ。外にでも行ったのかな」
アスカもイズミの言葉で周りを見回す。
「ったく、俺らにばっかやらせやがって。あんな飾り付けとかいらんって言ったのに。ほんと役に立たねぇな」
イズミは腰に手を当て、ムスッとしていた。
「まぁまぁ。でも、こういう材料はカオルさんが買ってきてくれるんでしょ?」
苦笑いしながらイズミを眺め、アスカはなんとかカオルをフォローしようと考える。
「まぁな。俺は森から出られねぇから」
「そういえば、こういう料理とかはカオルさんが教えてくれるの?」
アスカはふと思い出すと、不思議そうに首を傾げる。
「ううん、違うよ。あいつ、なんにもできねぇもん。最初は全部買ってきてたんだよ。できてるやつをね。それで、俺が8歳くらいの時に、不思議に思ってカオルに聞いたんだ。『ごはんってどうやって作るの?』って。そしたらあいつが料理の本を買ってきてさ。それで自分で勉強したんだ。でも、コンロとか冷蔵庫はあるのに、包丁とか鍋とか皿もなくってさ。全部あいつに買ってこさせた。それからはずっと俺が作ってる。しかもあいつ、一度も手伝ったことないんだぜ? まぁ、俺が言い出したことだし、別にいいんだけどさ」
イズミはアスカの問いに首を振ると、今までのことを顔を顰めながら説明した。
「ええっ!? そんな小さい頃からイズミって料理してたんだっ! 凄いねっ。ほんとイズミってなんでもできちゃうんだね。え? じゃあさ、いつも出してくれるケーキって、もしかしてイズミが作ってるの?」
アスカはイズミの話に驚いて目を丸くさせる。しかし、すぐに尊敬の眼差しでイズミをじっと見つめた。
「そ、そうかな? でも楽しいよ。ケーキも俺が作ってる。最近は色々と凝っててさ。今度はパイを焼こうかなって思ってるんだ」
イズミはアスカにじっと見つめられ、照れながらも嬉しそうに答えた。
「パイっ! じゃあ作ったら、今度食べさせてねっ」
アスカも嬉しそうに微笑み返す。
「おっ? いい匂いだな。出来たのか?」
ふたりが話していると、カオルが楽しそうに声を掛けながら入ってきた。
「あっ、カオルっ! てめぇ、どこ行ってたんだよっ!」
カオルを見た途端、イズミは怒りながら声を上げる。
「まぁまぁ、そう怒るなって。ほら、土産だ」
そう言ってニヤリと笑うと、カオルは紙袋をイズミに手渡す。
「やっぱどっか行ってたんだ。ったく、こんなもんじゃ騙されねぇからなっ」
イズミはブツブツと文句を言いながらも紙袋の中を覗く。
中には何か白くて四角い紙の箱が入っていた。
「何これ?」
イズミはソファーに紙袋を置き、中の箱をゆっくりと取り出す。そして蓋を開けてみた。
「っ!?」
イズミは箱の中の物を見て、声もなく驚いた。
それは、綺麗にデコレーションされたバースデーケーキだった。
今まで誕生日を祝ってもらったことがないイズミにとって、初めて見るバースデーケーキだった。
「気に入ったか? たまには買ってきたものもいいだろ?」
カオルはニヤリと笑い、軽くウインクする。
「……ありがと」
じっと箱の中のケーキを見つめたまま黙っていたイズミだったが、顔を少し赤くしながらぼそりと呟く。
「おうっ」
照れているイズミの顔をカオルは嬉しそうに見つめた。
アスカは週に2、3回イズミの家に来てカオルから魔法を習っていた。もちろん、森へ行っていることは両親には内緒だ。
そして、ふたり一緒に魔法を学んでいたのだが、イズミは7歳から習っていたこともあり、この頃にはカオル程ではないにしろ、上級術者レベルにまで上達していた。
アスカもまた、基礎から習っていたが飲み込みが早く、普通の術者と変わらない程の『力』を身につけていた。
12月も終わりに近づいていた日の朝、ソファーに座り本を読んでいるカオルに、イズミは後ろから寄り掛かるようにして話し掛けた。
「なぁ、カオル。明日がアスカ来る日だよな?」
「そうだったか? っていうか、お前のが知ってるはずだろ? この前、なんて言ってたんだよ?」
カオルは本から視線を離すことなく答える。
「んー、なんか、いつもの曜日には友達の誕生日会に行くから、今回はその次の日とかって言ってたような……。だから、今日の代わりに明日だったような?」
ソファーの背凭れに肘をつきながら考える。
「お前、その年でもうボケてきてるのか?」
ぱたんと本を閉じてカオルが振り返った瞬間、イズミはぱんっと両手でカオルの頬を叩いた。
「いって……」
「確認しただけじゃんかっ!」
顔を顰めるカオルに向かってイズミは不機嫌に頬を膨らます。
「分かった分かった。……そういや、お前の誕生日っていつだっけ?」
カオルは苦笑いしながらイズミを宥めると、ふと思い出したように問い掛けた。
「忘れたのかよ?」
しかし、カオルの言葉でイズミは更に不機嫌になってしまった。
「ハハハッ。そう怒るなって。確認しただけだ」
「真似するなっ!」
面白がって笑っているカオルの頭をイズミはぽかぽかと叩く。
「いてっ、いてっ。悪かったって」
手で頭を押さえながらカオルはなんとかイズミの許しを請う。
「もうっ。12月27日だっ」
「おう、そうだった、そうだった。そっか、よく考えたら明日だな。じゃあ、うちでアスカと誕生日会やるか」
膨れるイズミから目を逸らし、カオルはぽんっと手を打つと、今思い出したような素振りを見せる。そして、イズミを見るとにやりと笑った。
「えっ? 俺の?」
膨れていたイズミはカオルの言葉にきょとんとした顔をする。
「当たり前だろ。明日はちょうどアスカも来るし、パーティだ」
「やったぁっ!」
ニッと白い歯を見せて笑うカオルの言葉でイズミは満面に笑みを浮かべ、本当に嬉しそうに跳び上がって喜んでいた。
☆☆☆
「……なぁ、なんで俺の誕生日なのに、俺が料理しなきゃなんないんだ?」
玉葱をきざみながらイズミは不機嫌にカオルに問い掛ける。
「それはね、イズミちゃん。君のが料理が上手いからっ♪」
カオルは居間に何か飾り付けをしながら人差し指を立ててにやりと笑う。
「そんなん理由になるかっ! たまにはてめぇで作れよっ!」
イズミは包丁を持ったまま振り返ると、カオルをきつく睨み付ける。まったくなんでいつもコイツはこうなんだと半分呆れながら。
「いやん。イズミちゃんてば、こっわーいっ」
「ちっ」
ふざけながら両手を上げるカオルをじろりと睨み付けるが、舌打ちしつつ仕方なさそうに再び玉葱をきざんでいた。
「今日のメニューは?」
突然、ひょいっと後ろからカオルが覗き込む。まるで瞬間移動でもしたかのような速さだ。
「うぜぇな。邪魔っ。あっち行ってろよ」
玉葱をきざみ終えると、イズミは手を止めてカオルをじろりと睨み付けた。
「イズミちゃん、冷たい」
しゅんとして落ち込むと、カオルは仕方なさそうにソファーに腰掛ける。
「……ったく。ハンバーグとコーンスープとサラダ」
呆れた顔で溜め息を付くと、イズミは今日の献立をぼそりと呟くように答える。
「おおっ! 今日はイズミちゃん特製ハンバーグかっ! ニンジンとジャガイモ茹でたヤツ。あれ? 違ったっけな? あれも入れてねん♪」
落ち込んでいたカオルだったが、すぐに顔を上げ、振り返ると人差し指を立てながら嬉しそうに話す。
「はいはい……ってだから、俺の誕生日だっつーのっ」
イズミは仕方なく答えながらも大きく溜め息を付いていた。どちらが子供か分からない。
「こんにちはーっ」
庭の方からアスカの声が聞こえてきた。
「おっ? 俺が出るわっ」
立ち上がると、カオルはイズミの返事も聞かずにそそくさと玄関に向かった。
玄関の方からぼそぼそと何か話し声が聞こえ、その後アスカの驚いたような声が聞こえてきた。
「イズミっ! 今日誕生日だったの? おめでとうっ! なんだ、知ってれば何か用意してきたのにって……え? イズミがごはん作ってるの?」
居間に入った途端、アスカは一気に喋る。そして台所に立つイズミを不思議そうに首を傾げながら見つめた。
「アスカ……」
イズミは手を止め振り返ると、なんと答えたらいいのか分からず、呆れた顔でアスカを見つめ返す。
「何作ってるの?」
しかしアスカはイズミの態度を気にすることなく近付いてくると、イズミの右側から覗き込みながら問い掛ける。
「ハンバーグ」
「すっごぉーいっ! イズミ、ハンバーグなんて作れるの? 凄いねっ! 僕、ハンバーグ大好きっ! ねぇねぇ、どうやるの? 僕も手伝っていい?」
イズミの答えにアスカは目を輝かせながら声を上げる。
今までになく興奮しているアスカに一瞬目を丸くしながらも、ふっと笑みを浮かべ、イズミもまた楽しそうに答える。
「うん、いいよ。じゃあまず手を洗って」
そしてふたりの様子を居間の入り口から眺めていたカオルは、まるで自分の子供を見るように優しい顔をしていたのだった。
ふたりが一生懸命料理を作り、なんとか出来上がった料理を机に並べていた頃、イズミはふと周りを見回し、カオルがいないことに気が付いた。
「あれ? カオルは? アスカ知らない?」
「え? あ、ほんとだ。外にでも行ったのかな」
アスカもイズミの言葉で周りを見回す。
「ったく、俺らにばっかやらせやがって。あんな飾り付けとかいらんって言ったのに。ほんと役に立たねぇな」
イズミは腰に手を当て、ムスッとしていた。
「まぁまぁ。でも、こういう材料はカオルさんが買ってきてくれるんでしょ?」
苦笑いしながらイズミを眺め、アスカはなんとかカオルをフォローしようと考える。
「まぁな。俺は森から出られねぇから」
「そういえば、こういう料理とかはカオルさんが教えてくれるの?」
アスカはふと思い出すと、不思議そうに首を傾げる。
「ううん、違うよ。あいつ、なんにもできねぇもん。最初は全部買ってきてたんだよ。できてるやつをね。それで、俺が8歳くらいの時に、不思議に思ってカオルに聞いたんだ。『ごはんってどうやって作るの?』って。そしたらあいつが料理の本を買ってきてさ。それで自分で勉強したんだ。でも、コンロとか冷蔵庫はあるのに、包丁とか鍋とか皿もなくってさ。全部あいつに買ってこさせた。それからはずっと俺が作ってる。しかもあいつ、一度も手伝ったことないんだぜ? まぁ、俺が言い出したことだし、別にいいんだけどさ」
イズミはアスカの問いに首を振ると、今までのことを顔を顰めながら説明した。
「ええっ!? そんな小さい頃からイズミって料理してたんだっ! 凄いねっ。ほんとイズミってなんでもできちゃうんだね。え? じゃあさ、いつも出してくれるケーキって、もしかしてイズミが作ってるの?」
アスカはイズミの話に驚いて目を丸くさせる。しかし、すぐに尊敬の眼差しでイズミをじっと見つめた。
「そ、そうかな? でも楽しいよ。ケーキも俺が作ってる。最近は色々と凝っててさ。今度はパイを焼こうかなって思ってるんだ」
イズミはアスカにじっと見つめられ、照れながらも嬉しそうに答えた。
「パイっ! じゃあ作ったら、今度食べさせてねっ」
アスカも嬉しそうに微笑み返す。
「おっ? いい匂いだな。出来たのか?」
ふたりが話していると、カオルが楽しそうに声を掛けながら入ってきた。
「あっ、カオルっ! てめぇ、どこ行ってたんだよっ!」
カオルを見た途端、イズミは怒りながら声を上げる。
「まぁまぁ、そう怒るなって。ほら、土産だ」
そう言ってニヤリと笑うと、カオルは紙袋をイズミに手渡す。
「やっぱどっか行ってたんだ。ったく、こんなもんじゃ騙されねぇからなっ」
イズミはブツブツと文句を言いながらも紙袋の中を覗く。
中には何か白くて四角い紙の箱が入っていた。
「何これ?」
イズミはソファーに紙袋を置き、中の箱をゆっくりと取り出す。そして蓋を開けてみた。
「っ!?」
イズミは箱の中の物を見て、声もなく驚いた。
それは、綺麗にデコレーションされたバースデーケーキだった。
今まで誕生日を祝ってもらったことがないイズミにとって、初めて見るバースデーケーキだった。
「気に入ったか? たまには買ってきたものもいいだろ?」
カオルはニヤリと笑い、軽くウインクする。
「……ありがと」
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