ゲームのシナリオライターは悪役令嬢になりましたので、シナリオを書き換えようと思います

暖夢 由

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弟の婚約者について

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次の日私は弟のエドと同じ馬車で学校に向かった。

そういえば男爵令嬢って一番目立つようにって、ゲームイラストレーターがピンクの髪にたれ目のピンクの目にして、守ってあげたい系にするために、小さな身長に小さな胸にしてたんだっけ。私はといえば、緑の髪に少し釣り目気味の茶色の瞳、女性にしては少し大きめの身長に豊満な胸を持っている。目の前にいるエドも同じく緑の髪の毛に少し釣り目気味の茶色の瞳、私より少し大きい位の身長に剣の鍛錬を行っているので、均整の取れた身体をしている。
攻略対象のエドではあるけど、ただの攻略対象ではなくて、悪役令嬢である私が修道院が送られることで公爵家が窮地に立たされ、失意のどん底にいるエドにヒロインが寄り添う事で第2次ストーリーが始まる。王子と婚約した男爵令嬢ではあるが、王子がみんなで守って行くというものだ。王子が卒業した後、隣国の姫が当国に留学にくる。いまだ男爵令嬢が王妃となることが認められない議会の半数は隣国の姫が来るのを好機と考え、その姫を王妃として迎え、男爵令嬢を側室とする事を提案する。それからまた男爵令嬢を守るべき親衛隊的な男子が増えていくというものだけど、第1次ストーリーでサクセスストーリーを辿ったとしても第2次ストーリーも上手くいくとは限らず、もし失敗すれば男爵令嬢は国家転覆を目論んだとして爵位はく奪の上、好感度によって牢に入れられる~処刑されるまでの処罰が用意されている。

ヒロインがどんな結末を望もうが知ったことではないが、エドは幸せになってほしい。
そのためにはとりあえず私が修道院へ行くルートを書き換えるんだ。

でもとりあえずエドに聞いてみたいことがある。

「エド、あなた最近婚約者のリーシャさんとはどうなの?」

「なに?急に。普通だと思うけど…」

「普通ってなに?女性に普通はないのよ?」

普通なんて言う男性は大抵今の現状に甘んじて、そこからなにもしようとしていない。女性にとって恋愛において普通なんてない。愛を囁かれれば嬉しくなるし、デート出来れば思い出になる。日常化していることであってもそれは普通ではなく特別なんだ!
それを私の元彼たちは”好きなんてそんなこと口にするもんじゃないだろ?言うだけ軽くなるじゃん”とか”デートなんて特別な時だけでいいだろ”とか釣った魚には餌も与えずに……

おっと、いけないいけない。
これは冴木美加の思い出だった。私はシルヴィア・サルゴレット公爵令嬢でしたわ。おほほほほ

「普通はないって、じゃあどう答えたらいいわけ?」

エドがちょっとムキになって聞いてくるから、ここは今後ヒロインの餌食にならないためにしっかりと叩き込まないと。

「じゃあ聞くけど、リーシャさんにちゃんとお気持ちは伝えてる?大切だとか、好きだとか、愛してるなんて言葉」

「なっ!……そ、そんな言葉言うわけないだろ!?」

一瞬にして顔を真っ赤にして目を逸らすエド。
まぁ、なんて可愛いの…でもそれは身内だからこそ。そんなことも言わず、リーシャさんと気持ちが通っていないから姉が修道院に行って、家の惨状に嘆き、ヒロインの安っぽい蔓に絡め取られるんです。
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