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両親と祖父母の到着
しおりを挟むそしてもう一つ調べた事。リンダのことについてです。
彼女は間違いなく夫の子でしょう。夫の子だと言われれば頷いてしまうほどに似ているのです。
瞳の色、顔の形、鼻の形。目の形とピンク色の髪の毛は母親譲りなのでしょうね。
まだ3歳にして彼女の人生はこれから大変なものになるでしょう。
彼女だけはどうにかできないのか考えてしまいます。
それは子どもだからというだけでなく、彼女は親からの愛情を与えられていないからです。
調べて分かったことはリリアンはリンダの育児をまったくと言っていいほどしていないのだそうです。働いているということを理由に男爵家のメイドに任せきり。今であれば子が腹の中にいて、体調がよくないからとメイドに任せているのだそうです。
リンダが「おかあしゃんがおなかおっきくなって、さいきんちょっとこわいから、ないしょでおとうしゃまにあいにきたの」と言っていましたが、働かず家にいるから母親のところに行くと冷たくあしらわれ、何度か構うとうるさいと怒られるのだそうです。
今までいなかったから、リンダの頭の中では優しい母と思っていたのでしょうね。
そして、夫がいるときはリンダに優しくするのだそうです。
まぁ、でもそこはいいのです。子どもの見ているところと思えばそれが正解なのかもしれません。
でも、夫とは大抵外で会っているようでその大半をリリアンと夫の2人で過ごし、リンダはメイドに任せて置いていくのだそうです。たまにリンダを連れて3人でご飯に行っても、ご飯を食べたらリンダは一人で歩いて帰り、二人は宿屋に消えていくのだそうです。
それを聞いたとき、この男との間に子がいなくて本当によかったと安堵しました。
よそ様の事ではありますが、毎日は一緒にいてやることもできない子どもを置いて、女性と二人きりで過ごすためだけにそこに通っているだなんてくそ野郎を極めています。それにあまり遠くはない距離とは言え、まだ幼い子供を一人で家に帰すなんて。もしも攫われでもしたらどうするのでしょう。
そんな事を調べ終わって、私は両親と祖父母に緊急の用件が有る為、邸に来てもらうよう手紙を認めました。
するとどちらも三日後に到着するとのことでした。
案外早くて助かります。
そして、約束の三日後、両親も祖父母もお昼前に到着されました。
夫はというと毎日普段と変わらぬ生活を送っています。
朝から仕事に向かい、夜は遅くに帰ってきて、「あー、今日も疲れたよ。まだまだ慣れなくて大変だけど、これから少しでもステファニーを助けられるように頑張るからね」と言ってきます。
でももう知ってしまったのです。
仕事は朝から始まりますが、大体夕方には終わっているということ。
仕事が終わってから遅くまでは遊び歩いているということを。
週に3回程度はリリアンといるようですが、他の日は飲み屋に行ったり、そこで知り合った女性の元へ行ったりしている。そしてたまには娼館へ通っているのも判明しました。
はぁ……なんて見る目のない……
1年半……私はなにを見てきたのでしょうか……
穴があったら埋もれてしまいたい気分です……
でもこれが現実。早くにわかってよかったと思うことにしましょう。
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