妖精に嫌われた姫と妖精が隠す妖精の愛し姫

暖夢 由

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38.回想~婚約破棄のパーティーの後~④

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「分りません。ただあの時は……公爵にいつでも公爵夫人としてふるまえるようにしておけと言われていました。だからマナーの勉強もしました。そして子も双子として育てられるようにしておけとナターシャの絵姿を渡されました。そうすればこれからの人生、贅沢に暮らしていけると約束してやると言われました。
でも双子として偽るのに、あまりにナターシャとシャーロットは似ていなかった。
ナターシャは夫人によく似て、とても可愛らしい子でした。
でもシャーロットは……………

だんだん大きくなるシャーロットを見て公爵は言いました。双子だととても言えないような娘では、私たちは公爵家で生活することはできない、と。

そうなれば今までの生活も保障できないと。

だから必死でナターシャの絵姿を見て、シャーロットが少しでもナターシャに似るようにそう願ったのです。

するとシャーロットの姿がだんだんと変わっていき…」

「うぅ!うぅぅ!!!うぬぅ!!!」

布を口に詰め込まれたままシャーロットが何かを訴えている。
しかしその言葉は誰にも届く事は無い。

「シャーロットの変化を解くことができるのか?」

王はシャーロットの様子など気にする様子すらない。
何も聞こえていないかのようにシャルルとの話を続けていく。

「分りません…そのようなこと試したこともなく…」

「この娘の変化を解くことができたなら、そなたを重宝することを約束しよう。
王宮に部屋を与え、侍女もつけてやる。

しかし逆に解けぬのならば、一生地下牢で過ごすことになると思え。
平民よりもみすぼらしい格好で食事もろくに与えられず飢えに苦しむことになるのだ」

そう言われたシャルルは先ほどまでの「出来ない」「わからない」と泣いていた女とは違い、目に意志を宿らせた。

そして念じるようにシャルルを見つめ、まるで拝むかのように念じている。

するとみるみるうちにシャーロットのその容姿は変化していく。
目が、口が、鼻が形を変えていくのだ。
そして驚くことに髪の色まで変化してしまった。そこには今まで見ていたシャーロットはおらず頬の肉は小さなこぶがついたかのような膨らみがあり、鼻は少し曲がり、今まで見ていたパッチリとした瞳も消えてしまっていた。

これは誰だ……

ダリアンは彼女の変化に後ずさった。
今までナターシャよりも愛らしく可愛いと思っていた女とは似ても似つかない女になってしまったのだ。
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