21 / 104
裏切り者の帰還
それからアステルはエルフの集落を出ていく準備を始めた。ダークエルフを嫌うこの集落で生み育てるのは無理がある。
大人のシリウスでさえギリギリだったのに父親を明かせない、毎日泣き声をあげる赤子をずっと隠し通せるわけがない。見つかれば、ダークエルフの血を引いているとわかれば、確実に殺されるからだ。
この家は家族やシリウスとの思い出の詰まった場所だから手放したくないが、子供の為なら仕方ないと荷物をまとめている最中、玄関のドアを叩く音が聞こえた。
扉を開ければシリウスが立っているのではないかといつも期待をしてしまう。だがいつも違う。そろそろ現実を受け止めなければならない。
「はい……え……」
期待をせずに玄関を開けるとアステルは言葉を失った。目の前に立っていたのは……
「アステル……」
子供の頃に家族を捨てて家を、集落を出ていった父親がいたのだ。エルフ故に外見年齢が若い姿のまま変わらない父はアステルが子供の頃に見た姿と何も変わっていない、金髪碧眼の美しい顔立ちの男で少しやつれた様子で疲れ切っているように見えた。
父はアステルの顔を見ると悲しげな表情を浮かべ、そして涙を流していた。一方でアステルは念願の父との再会だというのにひどく冷めた目で父を見ていた。
何故今更、自分の前に姿を現したのだろうか?母が壊れてしまった時、母がふらりとどこかに消えて一人ぼっちになってしまった時には父は新しい家族と楽しく過ごしていた。
一番苦しかった時にいたのは父じゃない、ヴァンとシリウスがいた。なのに今になって現れた父のことが許せなかった。
「人間の女の人はどうしたの?」
父は集落に訪れた人間の女と恋仲になり、その女との間に子共ができたと言って長年連れ添ったエルフの妻子を捨てたはずだ。
「追い出された……一緒にいるのがつらいと言われて……」
父の姿を見ればなんとなく想像がつく、長命で若い容姿の時間が長いエルフの男と、エルフからしてみればほんの一瞬で老けてしまう人間の女。
精神的に結ばれているならばそれを気にしない夫婦はたくさんいるが、彼らは違ったのであろう。アステル達から父を奪った人間の女は若い姿のまま一緒に暮らす夫を見続けるのが嫌になったのだ。
「それで今度はここに逃げて来たの?」
「……」
「もう二度と帰ってこないで」
アステルはそう言うと家の中に戻ろうとした。すると背後で父が何かを言っていた。
「私はお前のことをずっと心配していたんだぞ!」
「……私とお母さんがどんな気持ちで今まで生きてきたと思っているの?あなたのせいでお母さんは出て行ったのよ」
「母さんはどこに行ったんだ!?」
「知らない。お父さんが出ていってから二年後に森の中に入ったっきり」
病んでしまった母は、ある日何の前触れもなく森の奥深くへと消えた。アステルや他のエルフは必死に探したがその行方を知らない。その言葉を聞いた父はショックを受けていたが、すぐに気を取り直したのかアステルの腕を掴んだ。
「本当にすまなかった!許してくれ!父さんとアステルの二人で生きていこう!」
「離して、触らないで」
アステルが腕を振り払おうとするが、父はそれを許さない。必死の形相で懇願する。
「頼む……もう一度だけ、私にチャンスを与えてくれ……」
「絶対に嫌」
娘に強く拒絶をされ、父は首を垂れるがアステルはそんな父親を見ても心を動かされなかった。
「うわっ!なんだ!?」
主の気持ちを汲み取ったヴァンがアステルの父に襲いかかった。ヴァンは鋭い爪で父親の顔をひっかき、さらにくちばしで噛みつく。
その攻撃に驚いた父はアステルを掴んでいた手を緩めてしまい、その隙にアステルは家の中に戻った。ヴァンはそのまま空高く飛び上がり、家の周りを旋回し始めた。まるでアステルを守るかのように。
ヴァンの行動に感謝をしつつ、彼女は荷造りに専念をしながら父に対して苛立ちを募らせた。
何も悪いことをしていない、むしろオーガゴートを倒し、レイアも救った無害なシリウスが追い出されて家族を裏切ったあの男がこの集落に受け入れられた理由がわからない。
心細かった昔だったらアステルも父親の帰りを喜んで迎え入れたかもしれないが、今は違う。アステルは無償の愛情をヴァンとシリウスから貰ってしまった。だから虫のいい父を受け入れることはできない。それにここを出て行くのでどのみち一緒には暮らせない。
「…………」
アステルはお腹を撫でながら考え事を始めた。
◆
エルフの集落には酒場が一件ある。そこは夜から朝まで営業をしている数少ない場所だ。エルフ達はそこで酒を飲んで日々の鬱憤を晴らしているが、ここにはあまり来たことがなかったアステルが店内に入り、周りを見渡すと、ある人物を探した。カウンター席に座って酒を飲んでいる成人をした娘がいるような年には見えない美貌を持つ父を見つけ、彼の元に向かう。
「お父さん、さっきはごめんなさい。私、ちょっと体調が悪くてイライラしていて……」
「い、いや……いいんだ。大丈夫だよ……それより……本当に許してくれるのかい?」
アステルが申し訳なさそうな顔を作り、父に謝罪をすると、先ほどの出来事を思い出した父はかなり怯えていた。
「うん、だから家に帰りましょう?」
笑顔でアステルは父に手を差し伸べると父は嬉しさのあまり泣き出してしまった。そして差し出された手を強く握ると二人は店を出た。
父は何年かぶりの家の中に入り、懐かしさに感動している。アステルは荷物を自分の部屋に置いてから父と向かい合う形で座り、話を切り出す。
「お父さん、私……お母さんを探しに行きたい」
突然の母親探しの旅の申し出に父は動揺をするが、すぐに落ち着きを取り戻した。
「母さんを探すのは構わないが、一人では危険すぎる。私と一緒に行こう」
「ダメ、家で待っている人は必要なの、だからお父さんはここでお母さんの帰りを待ってて」
「なら父さんが探しに」
「お母さんがお父さんを許して一緒に帰ってくれると思っているの?」
父の言葉を遮り、アステルがそう言うと彼は黙ってしまう。母は父を愛して、許したくて許せなくて仕方がなかった。そして父のせいで壊れてしまった。その事実がある限り、出会えたとしても母は父のことを許すことはないだろう。
「私が説得をして連れてくるから待っていて」
「……わかった、でも危険なことはしないでくれよ」
「わかってる。あと、お願いしたいことがあるんだけど……私が集落を出ていくことはここの人達には黙ってて」
「え?」
「女のエルフはよほどのことがないと正門から出ようとすると止められるでしょ?だからこっそりと出ていきたいの」
「それは……」
集落のエルフの数は年々減りつつある今、子供を産む女のエルフには厳しい掟があり、外に出ることは基本的に許されない。例外は正門からではなく、森の方に消えてしまったアステルの母だけだ。なので、女のアステルが安全な方法で外に出るのはとても難しいのである。母を探すからここを出たいと言えば当然、却下される。
「わかった……隠れて出ていくのを手伝おう」
父はしばらく考える素振りを見せるが、最終的には娘の頼みを聞き入れた。母を探すなんてもちろん嘘だ。できるだけ確実に外の世界に行くためにアステルは父を利用させてもらうことにしたのだ。
彼女はこれから一人で子供を生み育てる。利用できるものはなんでも利用して我が子を守る。シリウスを守れなかったから子供は絶対に守って幸せにするとアステルは決意を新たにした。
大人のシリウスでさえギリギリだったのに父親を明かせない、毎日泣き声をあげる赤子をずっと隠し通せるわけがない。見つかれば、ダークエルフの血を引いているとわかれば、確実に殺されるからだ。
この家は家族やシリウスとの思い出の詰まった場所だから手放したくないが、子供の為なら仕方ないと荷物をまとめている最中、玄関のドアを叩く音が聞こえた。
扉を開ければシリウスが立っているのではないかといつも期待をしてしまう。だがいつも違う。そろそろ現実を受け止めなければならない。
「はい……え……」
期待をせずに玄関を開けるとアステルは言葉を失った。目の前に立っていたのは……
「アステル……」
子供の頃に家族を捨てて家を、集落を出ていった父親がいたのだ。エルフ故に外見年齢が若い姿のまま変わらない父はアステルが子供の頃に見た姿と何も変わっていない、金髪碧眼の美しい顔立ちの男で少しやつれた様子で疲れ切っているように見えた。
父はアステルの顔を見ると悲しげな表情を浮かべ、そして涙を流していた。一方でアステルは念願の父との再会だというのにひどく冷めた目で父を見ていた。
何故今更、自分の前に姿を現したのだろうか?母が壊れてしまった時、母がふらりとどこかに消えて一人ぼっちになってしまった時には父は新しい家族と楽しく過ごしていた。
一番苦しかった時にいたのは父じゃない、ヴァンとシリウスがいた。なのに今になって現れた父のことが許せなかった。
「人間の女の人はどうしたの?」
父は集落に訪れた人間の女と恋仲になり、その女との間に子共ができたと言って長年連れ添ったエルフの妻子を捨てたはずだ。
「追い出された……一緒にいるのがつらいと言われて……」
父の姿を見ればなんとなく想像がつく、長命で若い容姿の時間が長いエルフの男と、エルフからしてみればほんの一瞬で老けてしまう人間の女。
精神的に結ばれているならばそれを気にしない夫婦はたくさんいるが、彼らは違ったのであろう。アステル達から父を奪った人間の女は若い姿のまま一緒に暮らす夫を見続けるのが嫌になったのだ。
「それで今度はここに逃げて来たの?」
「……」
「もう二度と帰ってこないで」
アステルはそう言うと家の中に戻ろうとした。すると背後で父が何かを言っていた。
「私はお前のことをずっと心配していたんだぞ!」
「……私とお母さんがどんな気持ちで今まで生きてきたと思っているの?あなたのせいでお母さんは出て行ったのよ」
「母さんはどこに行ったんだ!?」
「知らない。お父さんが出ていってから二年後に森の中に入ったっきり」
病んでしまった母は、ある日何の前触れもなく森の奥深くへと消えた。アステルや他のエルフは必死に探したがその行方を知らない。その言葉を聞いた父はショックを受けていたが、すぐに気を取り直したのかアステルの腕を掴んだ。
「本当にすまなかった!許してくれ!父さんとアステルの二人で生きていこう!」
「離して、触らないで」
アステルが腕を振り払おうとするが、父はそれを許さない。必死の形相で懇願する。
「頼む……もう一度だけ、私にチャンスを与えてくれ……」
「絶対に嫌」
娘に強く拒絶をされ、父は首を垂れるがアステルはそんな父親を見ても心を動かされなかった。
「うわっ!なんだ!?」
主の気持ちを汲み取ったヴァンがアステルの父に襲いかかった。ヴァンは鋭い爪で父親の顔をひっかき、さらにくちばしで噛みつく。
その攻撃に驚いた父はアステルを掴んでいた手を緩めてしまい、その隙にアステルは家の中に戻った。ヴァンはそのまま空高く飛び上がり、家の周りを旋回し始めた。まるでアステルを守るかのように。
ヴァンの行動に感謝をしつつ、彼女は荷造りに専念をしながら父に対して苛立ちを募らせた。
何も悪いことをしていない、むしろオーガゴートを倒し、レイアも救った無害なシリウスが追い出されて家族を裏切ったあの男がこの集落に受け入れられた理由がわからない。
心細かった昔だったらアステルも父親の帰りを喜んで迎え入れたかもしれないが、今は違う。アステルは無償の愛情をヴァンとシリウスから貰ってしまった。だから虫のいい父を受け入れることはできない。それにここを出て行くのでどのみち一緒には暮らせない。
「…………」
アステルはお腹を撫でながら考え事を始めた。
◆
エルフの集落には酒場が一件ある。そこは夜から朝まで営業をしている数少ない場所だ。エルフ達はそこで酒を飲んで日々の鬱憤を晴らしているが、ここにはあまり来たことがなかったアステルが店内に入り、周りを見渡すと、ある人物を探した。カウンター席に座って酒を飲んでいる成人をした娘がいるような年には見えない美貌を持つ父を見つけ、彼の元に向かう。
「お父さん、さっきはごめんなさい。私、ちょっと体調が悪くてイライラしていて……」
「い、いや……いいんだ。大丈夫だよ……それより……本当に許してくれるのかい?」
アステルが申し訳なさそうな顔を作り、父に謝罪をすると、先ほどの出来事を思い出した父はかなり怯えていた。
「うん、だから家に帰りましょう?」
笑顔でアステルは父に手を差し伸べると父は嬉しさのあまり泣き出してしまった。そして差し出された手を強く握ると二人は店を出た。
父は何年かぶりの家の中に入り、懐かしさに感動している。アステルは荷物を自分の部屋に置いてから父と向かい合う形で座り、話を切り出す。
「お父さん、私……お母さんを探しに行きたい」
突然の母親探しの旅の申し出に父は動揺をするが、すぐに落ち着きを取り戻した。
「母さんを探すのは構わないが、一人では危険すぎる。私と一緒に行こう」
「ダメ、家で待っている人は必要なの、だからお父さんはここでお母さんの帰りを待ってて」
「なら父さんが探しに」
「お母さんがお父さんを許して一緒に帰ってくれると思っているの?」
父の言葉を遮り、アステルがそう言うと彼は黙ってしまう。母は父を愛して、許したくて許せなくて仕方がなかった。そして父のせいで壊れてしまった。その事実がある限り、出会えたとしても母は父のことを許すことはないだろう。
「私が説得をして連れてくるから待っていて」
「……わかった、でも危険なことはしないでくれよ」
「わかってる。あと、お願いしたいことがあるんだけど……私が集落を出ていくことはここの人達には黙ってて」
「え?」
「女のエルフはよほどのことがないと正門から出ようとすると止められるでしょ?だからこっそりと出ていきたいの」
「それは……」
集落のエルフの数は年々減りつつある今、子供を産む女のエルフには厳しい掟があり、外に出ることは基本的に許されない。例外は正門からではなく、森の方に消えてしまったアステルの母だけだ。なので、女のアステルが安全な方法で外に出るのはとても難しいのである。母を探すからここを出たいと言えば当然、却下される。
「わかった……隠れて出ていくのを手伝おう」
父はしばらく考える素振りを見せるが、最終的には娘の頼みを聞き入れた。母を探すなんてもちろん嘘だ。できるだけ確実に外の世界に行くためにアステルは父を利用させてもらうことにしたのだ。
彼女はこれから一人で子供を生み育てる。利用できるものはなんでも利用して我が子を守る。シリウスを守れなかったから子供は絶対に守って幸せにするとアステルは決意を新たにした。
あなたにおすすめの小説
売られた先は潔癖侯爵とその弟でした
しゃーりん
恋愛
貧乏伯爵令嬢ルビーナの元に縁談が来た。
潔癖で有名な25歳の侯爵である。
多額の援助と引き換えに嫁ぐことになった。
お飾りの嫁になる覚悟のもと、嫁いだ先でのありえない生活に流されて順応するお話です。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
死ぬまでに叶えたい十の願い
木風
恋愛
「あなたを妻として、愛することはない。おそらく、生涯抱くこともないだろう」
三年間の白い結婚——捨て置かれた王太子妃エリアーナに、側妃が『死の呪い』をかけ余命一年を宣告する。
離縁を願うも拒否され、代わりに「死ぬまでに十の願いを叶えて」と契約する——
二人きりの外出、星空、海…ささやかな願いが王太子の心をほどいていく。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
王宮の万能メイド、偏屈魔術師を餌付けする
葉山あおい
恋愛
王宮で働く勤続八年のメイド、エレナ・フォスター。仕事は完璧だが愛想がない彼女は、いつしか「鉄の女」と呼ばれ恐れられていた。
そんな彼女に下された辞令は、王宮の敷地内にありながら「魔窟」と呼ばれる『北の塔』の専属メイドになること。そこの主である宮廷魔術師団長・シルヴィス・クローデルは、稀代の天才ながら極度の人嫌い&生活能力ゼロの偏屈男だった!
ゴミ屋敷と化した塔をピカピカに掃除し、栄養失調寸前の彼に絶品の手料理を振る舞うエレナ。黄金色のオムレツ、とろける煮込みハンバーグ、特製カツサンド……。美味しいご飯で餌付けされた魔術師様は、次第にエレナへの独占欲を露わにし始めて――?
意地悪な聖女や侯爵夫人のいびりも、完璧なスキルで華麗に返り討ち。平民出身のメイドが、身分差を乗り越えて幸せな花嫁になるまでの、美味しくて甘いシンデレラストーリー。
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。