戦国時代に機関車。

ゆみすけ

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下級武士の館。

足軽大将かな?

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 そして、彼らについて歩いて、10日だ。 
さすがに、疲れた。 
 足が棒であるけない。 
オレの限界だな。 
 しかし、このころの日本人は足が達者だな。 
現代人には無理だ。 
 草履を武士から、分けてもらったんだが。 あんなもの靴ではない。
 せめて、まだゲタの方がマシだ。 
それなりの、館だ。 
 門があるのだ。 
家人が出迎える。 
 女ばかりだ。 そりゃあ、男は戦場だからだが。 
それで、「あれさ、だれだべか。」 とオレを示す。 
「こんは、めずらしいヤツだから、つれてきたんぞ。」 と簡単にいう。 
 とりあえず、オツムを下げて挨拶だ。 
「そういんば、名は?」 と聞かれた。 
 そうだ、オレの名前は・・・ 浮かばない、自身の名前が浮かばないんだ。 
誰だっけ? しかし、言わないのは不味い。 
 それで、ゲームで使った名前だ。 
「ユミスケ。」 と答える。 
 そして、建物は瓦ぶきではない。 
木の皮が敷いてある。 
 そして、石で重りだ。 
木の板は、綺麗な板ではない。 
 そうだ、まだカンナが無いんだ。 
それで、薄い板は削り箇所が多いんだ。 
 「馬がいない。」 というと、「あ、あ、馬はないぞ。」 
そうか、足軽では、馬には乗れない。 
 しかし、館があるぞ。 どうやら、足軽大将らしい。 
足軽の親分か。 (これは、妄想時代小説です、史実とは違います。) 
 「そいで、おみゃあを、オラの大将様に紹介するべ。」
なぜ、オレを連れてきたか、大体わかってきた。 
 そういえば、のどが渇いた。 水が飲みたい。 
「ミズ。」 というと、オナゴが茶碗に汲んでくれた。 まあ、お茶だ。 
 「水は腹痛だがや。」 という。 
そうか、生水は腹痛になるんだ。 
 それなりの、岩の湧き水ならいいが・・ 
みると、鉄瓶が囲炉裏にかかっている。 
 そうか、鉄瓶はあるんだ。 
そして、夜は囲炉裏が明かりとなるんだ。 
 電気も電灯も無いんだな。 
インフラが、全部ないんだ。 
 ろうそくは、赤い色の和ろうそくだ。 
それも、貴重だから、普段は使えないだろう。 
 となると、夜には寝るだけだな。 
今から、生活が思いやられる。 
 生きていけるだろうか・・・ 不安である。 
トイレも掘立小屋だ。 
 それも、葉っぱで、拭きふきだ。 
紙なんて、お高いだろう。 
 着物も貴重だ。 
着替えなんて無い時代である。 
 そして、パンツがない。 
今の穿いてるヤツしか無い。 
 どうしよう、フンドシかな。 
布を織るのはオナゴの仕事と聞いていたが。 
 オレのパンツなんてどうしよう・・・ 女たちが晩御飯を用意してくれた。
米半分の麦飯だ。 そして、味噌汁だ。 そして、漬物がある。 
 そいで終わりだ。 
これでも、いい方だろう。 
 味噌も女たちが造るらしい。 
つまり、スーパーで買い物なんて無いのだ。 
 暗くなってきたので、板の間で、敷物を敷いて寝た。 
布団なんて無い。 
 自身の脱いだ服をかぶせて寝るだけだ。 
冬はどうするんだ? そうこう考えている内に寝てしまった・・・・・ 
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