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運野君の小さな幸運。
ここは、コイコイで引き寄せろ。
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「おい、君は運がいいらしいな。」と、司令が。 運野君、「・・・・」である。 オレは運がいいんだ、なんて司令の前で言えるわけが無いのだ。 「司令、こいつは富くじで、100円を当てたんですよ。」と、余計なひとことを誰かが。 普通のサラリーマンが給金30円の頃である。 もちろん、1番富くじではない。(1番は1000円) しかし、100円は落ちてないのだ。 江戸時代は神社仏閣で、さかんに富くじ興行がおこなわれた、明治から大正もである。 欧州が模擬空戦を賭けでアオルのと同じである。 日米戦なぞ、大穴で賭けがあるのだ。 もちろん、日本が大穴なのだ。 マスタングの米軍、楽勝が大方の予想である。 しょっぱなから、つまずいた日本軍である。 そこで、司令は小さな幸運に賭けたのである。 風を呼ぶためである。 微風でも、いいのだ。 そこで、小さいが運を呼ぶオトコに賭けたのである。 大吉は無いが、小吉は呼べるオトコをである。 つまり、その小吉で相性が合う組み合わせを呼び込むのだ。 そこまでして、なんとか、なか二日で組み合わせを見つけたい司令であったのである。 組み合わせの作業に運野君も加わったのである。 先の大戦中に、日本海軍は搭乗員の名前で生還する率を、八卦見(占い師)に調査依頼したことがあるそうだ。 つまり、名前で運を判断したのである。 しかし、ここで司令は、いままでの実績からの判断で運を呼ぼうとしてるのである。 つまり、それなりの結果での判断である。 そう、運=ツキなのである。 あいつは、いつもツイてるな、というヤツは存在するのだ。 そして、ツキはツキを呼ぶのだ。 勝利の女神のイタズラかもしれないが・・・ こうして、単調な作業は延々と・・・ 「おい、これは、赤いランプが点かないぞ。」「えっ、見せてみろ。」と、主任が調べる。 主任が通電試験をする。 手が震える。 やっと、スイッチだ。 ランプは、ランプは緑色だ。 「赤くないぞ。」と、主任が・・・「この組み合わせは・・」と、主任が聞く。 メモを見る。 そこには。桜・桜・桔梗・花蓮・野ばら・スミレ・・・・と、豆粒真空管の印が・・・ 「この組み合わせだ。」「いいか、このとうりに機器の真空管を組みなおせ。」と、メモを貼り出す主任である。 「必ず、3回の通電試験で・・」と、組み立ての注意の再確認である。 二日目の深夜である。 あと、26時間で米軍との模擬空戦が・・・ 「なんとか、間に合いそうだな。」と、司令だ。 「操縦士と偵察員は睡眠を取ること。」「そして、あとは適宜に休憩だ。」と、参謀が指示である。 そして、5台の電子機器を組み立て治す人員以外は、模擬空戦へ向けての休憩となったのである。 寝不足では、戦争に勝てないからである。 ちなみに、この電子機器は、100式追撃戦闘機の2基のエンジンのバランスを調整する心臓の役目をする機器である。 100式戦闘機は前後にプロペラがある。 その回転が同期していないと、バランスが狂うのだ。 バランスは運動性能を決めるカナメなのだ。 排気タービンの過熱も前後のエンジンバランスが原因のようである。 新たな技術は試行錯誤の連続なのである。
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