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まず、偵察だ。
軽戦車
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M4の砲塔で、コマンダーは思った。 英軍はロンメロ軍団にケチョンケチョンにヤラれて、手も足もでなかったとか。 それで、米軍の応援となりオレはここに居る。 しかしだ。 しかし、いくら無敵無双のロンメル軍団でも穴はあるはずだ。 欠点は必ずある。 そこから、攻めるべきだ。 なんせ英軍からは勝てない戦車の虎が、それも王虎(キング・タイガー)がいるとか。 なら、偵察しかない。 まずは、敵の情報を得るために偵察だ。 無線で、「こちら、チェクメイト キング2、ホワイトロックどうぞ。」 「こちらホワイトロック、感度良好、どうぞ。」 そろりゃ、砂漠のど真ん中じゃあるまいし、近いから良好だわ。 まあ、それはいい。 「こちらキング2だ、偵察隊はいるか。」 「いま、船から降ろしている。」 「では、準備できしだい、偵察を。」 「ホワイトロック、了解した。」 別のシャーマンの仲間が、いつ出発か聞いてきた。 まあ、あわてることはない、偵察が先だ。 それを聞いて、そうだわなと、そのコマンダーは戻った。 まあ、早死にしたくはないからだ。 なんせ、王虎戦車だ。 池のアヒル戦車のシャーマン戦車としては、アヒルの戦いかたがあるのだ。 やがて、「こちらホワイトロック、キング2どうぞ。」 「キング2だ。」 「いま、偵察戦車がでる。」 「どんな、ヤツだ。」 「スチァートだ。」 「了解した。」 軽戦車のスチァートを米軍は運んできていたのか。 まあ、物量はあるからな。 変に納得したM4のコマンダーだ。 さて、軽戦車は砂漠に降りた。 なんにもない、砂の世界だ。 摩天楼とマリリンが恋しい米軍、軽戦車乗りだ。 米国本土から、長い船旅だった。 なんせ、30日もかかったのだ。 まあ、鈍った体をどうするか、このままでは、とてもロンメロ軍団には勝てない。 まあ、偵察は生還しなければならない。 だから、戦闘はしない。 まず、このブリキの軽戦車スチァートではタイガー戦車には勝てない。 おそらく、1メートルの近接距離でもスチァートの主砲では、タイガーに穴が開かないだろう。 ウワサでは、10センチの装甲と聞いた。 M4が5センチだ、このスチァートは・・・・ だが、速度は車台が軽いから速いのだ。 だから偵察に向いているのだ。 偵察戦車、スチァートのコマンダーは自ら納得した、でないと出撃なぞできはしない。 「とりあえず、様子見だ。」 と操縦士や砲手らに言うと、ニカッと笑ってOKのサインだ。 まあ、あまりマジメでも戦場では生き残れないからね。 偵察戦車はロンメロ軍団、目指して進む。
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