戦車がすべての世の中。

ゆみすけ

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見えない性能。

シャーマンの影の実力とは。

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  M4シャーマン戦車は、米兵からは、池のアヒルの評価で、散々な戦車だ。 しかし、見えない強さがあるのだ。 それは、故障の少なさである。 ガソリンとエンジンオイルさえ、いれれば動くのである。 もちろん、普通の整備は必要とは思うが(エンジンのプラグの火花が飛ぶかくらいは)誰でも、すこし覚えればできるのだ。 戦車は飛行機のようなきめ細かい整備は不要だ。 つまり、とんでも整備でも、なんとかなるのである。 現に、港に陸揚げしたM4シャーマンは1両の故障もなく出撃できたのだ。 そして、独逸のパンター戦車のように動いてるうちにエンジンから発火なぞしないのだ。 「おい、全車両が遅れずについてきてるか。」 と無線係り(機銃手)にコマンダーが聞いた。 「最後部のヤツから、大丈夫との返事です。」 「うむ、わかった。」 なんとか、全車両で、当ればタイガー戦車も何とかなりそうだ。 「それで、クジはどうなった。」 「え、その、なんとも。」 「どうしたんだ、カモ役の車両は?」 「隊長、クジは、隊長車が・・・」 「わかった、まあいい。」 オレは運が悪い、そう感じていたんだ。 やはりだ。 自分は運が悪いと部下に引かせたが、それでもやはり運が悪かったんだ。 「まあ、カモでもヤラれるとは限らんさ。」 気楽に返事をして、平静をたもつ。 本当は帰りたいが、トラブルなぞ起きない戦車だ。 人間いつかは、死ぬんだと自分に言い聞かせて砲塔で、前をながめるコマンダーだ。 ・・・・そのころ、英国兵器工廠では、「やっと、できたのか。」 「え、え、重さが80トンの無敵戦車です。」 「どうやって、アフリカまで運搬するんだ。」 「船ですが、船に80トンを持ち上げるクレーンはありません。」 「では、どうするんだ。」 「砂利運搬船に無理に乗せるしかありません。」 「沈没しないか。」 「砂利は重いですから、この80トン戦車もOKかと。」 「まあ、運搬はまかせる。」 「わかりました。」 「ところで、戦車の名前は?」 「速度が20キロ毎時がギリですから、亀からトータスと。」 「装甲は。」 「40センチあります。」 あぜんとする政府関係者だ。 とうとう、フルボッコに負けた仕返し兵器を造りだした英国だ。 シャーマンがボッコにヤラれても、あとがあるようだ。 どうする、独逸帝国、そしてタミヤくん。・・・・
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