戦車がすべての世の中。

作戦がなかなか

これは、という作戦がない。

　　　　なかなか、作戦が・・・　米軍の幹部が作戦会だ。　「なかなか、これはと言う作戦が無い。」　「まあ、当って砕けろだ。」　「それでは、アヒルでは全滅だ。」　「兵を死なせるわけにはいかん。」　「Ｍ２６は、まだか？」　「まだ、なんとも。」　「本国は前線のことは、考えていないのか。」　「まあ、考えていては作戦なんてたてられないからな。」　「そりゃそうだ。」　本音と建前だ。　ヒトの命が本音と建前で動けば、兵卒はやってらんねえだろう。　独逸機甲部隊では、相手が悪いのだ。　日本軍のブリキ戦車が相手ではないのだ。　８８ミリ戦車砲は無双だ。　そして、１０センチの装甲だ。　シャーマンの砲で、直近で撃っても穴が開かなかったのだ。　しかし、兵隊は与えられた武器を使うしかないのだ。　独逸のティーガーを分捕っても部品がない。　独逸軍は工兵が優秀だ。　もとより、工場で働いていたヤツらだ。　腕は負けないだろう。　「まあ、いいわけだが、数で撃つしかないな。」　「なにもしないで、いては英国軍が笑うからな。」　英国と米国は利益の繫がりがあるからなのだ。　過去には独立戦争をやりあった米英である。　「これは、アラブのスパイから聞いた話だが。」　「ん、なんだ。」　「なんでも、ロンメルが視察するとか。」　「本当か。」　「あ、あ、たぶん。」　「それは、挨拶にいかなければならんだろう。」　「しかし、ヤツはキツネだ、逆襲されかねん。」　「しかし、ロンメルに英軍はボコボコに負けたんだぞ。」　「オレ達が一発でも入れれば、英軍はオレ達になんも言えんぞ。」　「ふむ、まあ挨拶はしてもいいだろう。」　つまり、ロンメル視察にあわせて、1発ぶち込むのだ。