ずっと君だけ。

しゅく

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美守が笑うと自分まで嬉しくなる。
この気持ちが好きってことなのか、なんて事を思いながらあおるは美守の横顔に見惚れていた。

「そろそろ終わろっか」

「う、うん、そうだね!」

美守の言葉にハッとし、あおるは頷いた。

夕日も沈みかけ暗くなってきたので片付けに取りかかる。今日が最後であるため、いつも水道の横に置いていたホースはきちんと物置倉庫まで持って行かなければならない。

「私、ホース倉庫に持って行くね」

「あ、ごめ・・・!」

あおるが持って行こうとしたが、美守が先に行ってしまった。

本当はもっと一緒にいたい・・・。
今日が終わることに寂しさを感じていたが、これからはクラスでも思い切って話しかけてみよう―・・・そう思った矢先のことだった。

一人になったタイミングを見計らったかのように、背後から最も聞きたくなかった声がした。


「やっぱりここだったな。あおる」

「・・・・・・っ緑川!?どうして・・・!」

「逆に聞きたいんだけど。図書館って何?・・・あおるが俺に嘘ついてまで美守に会いにいくなんてな」

緑川はそう言いながら無表情で近づいてくる。
怒りが込められた緑川の目から視線が逸らせない。その迫力に圧されて思わず後ずさってしまうほど。


もう、ダメだ。
言い逃れできない。
全身から嫌な汗が出てくる。

「あおる、こっち来いよ」

後ずさりするあおるにそう言いながらも緑川が近づいてくるため、少しずつ距離が縮まっていく。


今度逆らったらどうなるか分かるよな―・・・

教室での緑川の言葉が脳裏によぎる。


怖い。
今走って逃げ出したい。
心ではそう思っていても体が固まって動かない。

緑川があおるの目の前まで来て止まる。

「・・・っ!」

また殴られるのかと身構えるあおるにスッと両手が伸ばされ、輪郭を捕え、そのまま引き寄せられた。

「あおる」

「んっ・・・!?」

予想していた衝撃とは違い、唇に押し当てられる柔らかい感触にあおるは目を見開いた。
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