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しおりを挟む「あーあ、木田くん行っちゃった」
「めっちゃドライ!対応が塩!」
「俺、敷島フラれてんの初めて見たわー」
「ばか、そんなんじゃねーし」
周りが口々に喋っている中、適当に流す敷島を見て、今日の体育授業でサッカーのパス練習をしたもう一人、竹田(たけだ)が尋ねる。
「真面目に情報共有って何よ」
「それは言えないってー」
愛想笑いで適当に躱そうとする敷島に竹田が口を尖らせる。
「はー?んだよそれ。そもそもなんで急に木田くんに構いだしたわけ?」
常日頃から敷島の周りには男女問わず自然に人が集まってくるが、敷島の方から誰かに興味を持っているのは珍しい事だった。
「なんか反応ウケるじゃん」
「え、まじで。どの辺?さっきもノリ悪かったし、あんま喋らねーし、なんか暗くね?」
「はは、それは言えてる」
「なら尚更。なんで木田くんなワケ?」
竹田が心底疑念の眼差しで敷島を見る。
「やー、なんか今まで俺らの周りに居なかったタイプの奴じゃん」
「うわー・・・。俺、お前の何か面白そうなの見つけたって感じの目嫌いだわ~」
「おかしいな、好かれる事のが多いんだけど」
「モテ自慢うざっ」
「ははは」
その後も雑談をしながら敷島と竹田、その他クラスメート達は部活があるグラウンドへと向かって行った。
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