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闇バイト
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92-03
制服を着替えて来ると凛子は俊三に言うと、空港の構内に消えて行った。
何処に食べに行くか?それより今夜のホテルをどうするか?ノートパソコンを鞄から出して近所のホテルを探すが、殆ど満室で中々空きが無かった。
しばらくして凛子が着替えてやって来た。
いつもは髪をアップにして纏めているが、ストレートに降ろして一段と美しく見える。
「お待たせしました」
「何処に行きますか?外に出ても雪が降って混んでいるので、ビルの中にしませんか?」
「そうですね!」
「先程外を見たら雪は止んで居ましたよ❕国際線は離陸が始まった様です!」
空港内のレストランは殆ど満員で、待って居る客も多くて中々入る事が出来ない状態だった。
俊三は中々眠れないで、遠い昔の記憶を蘇らせていた。
あの時の凛子の姿に自分は惚れてしまったと、苦笑いをしていたが益々記憶が蘇る。
航空会社専用の個人タクシーで空港から出て食事をする日本料理店に入った。
航空会社は非常時に移動する為に、タクシー会社と契約をしているので呼んで貰ったのだ。
普通の人達が長い行列を作って待って居る傍らを走る気分は最高だった。
日本料理店も客は少なく二人は囲炉裏の部屋に案内された。
「飲みましょうか?飲める方でしょう?」
「はい!森田さんもお好きですか?」
「ビール党ですが、好きです!」微笑みながら言うと、髪をかき上げる。
この時、初めて俊三は自分の仕事の話を凛子にした。
大同印刷常務取締役、大同出版販売部長の名刺を改めて差し出した。
「常務さんって、今改めて知りました!お偉い方だったのですね!」
「いゃー肩書だけ貰ってこき使われていますよ!」
「でも全国飛び回っていらっしゃるのですね!」
その時、俊三は自分の仕事を凛子に説明した。
全国各地の大学の教授、准教授が教材に使う本の制作を担当していると話した。
「生徒が買うのですか?確か高い本ですよね!専門書とかですね?」
「先生は我がままで急に変更等が入って、その度に私は呼び出されるのですよ!」
「それで飛行機も使われるのですね!」
九州、北海道も多いと説明する俊三。
「お得意様ですね!」そう言って微笑みながら生ビールを飲み干す凛子。
この時から少し様子が変だと思っていた俊三だった。
少し酔いが廻ったのか、急に涙を流し始めて最近彼氏と別れた話を始めた。
一年弱付き合って結婚の話も出ていたが、急に破談に成ったと話す凛子。
自分の生まれは東北だと話し、両親と弟の4人家族だと言った。
東京には月に一度程泊まるが、今日はアクシデントで泊まる事に成ったと今度は微笑む。
しばらくして酔っているのか、凛子は今夜泊まる所が有るのかと尋ねた。
「私はバイトの先に転がり込むけれど、青木さんはどうされますか?今からなら近くではラブホくらいしか泊まれませんよ!」
「何かバイトをしているの?」
「まだ始めて二回しか勤めて居ないのですが、こんな店でバイトしています!」
恥ずかしそうに名刺をバックから出した。
テーブルに置かれた名刺に俊三は一気に酔いが覚めた。
その名刺はデリヘルシンデレラのランと書かれていた。
「えっ、こんな店でバイトをしているの?本当に?」
「そうよ!CAは人気が有るのよ!でも私は出勤が殆ど無いからレアなのよ!」
「本当に?」信じられない俊三。
「今夜は臨時で出る事にしたの、でも客が居ないから青木さんが指名してくれたら助かるのですが、、、、、」
変な雲行きに俊三は言葉も無く躊躇する。
「何故?この様なバイトを?」
「色々有ったから、気晴らしとお金が欲しいからですね!」
風俗でバイトをする様にはとても見えない凛子。
「デリヘルってSEXをするのでしょう?」
「建前は禁止ですが、殆どの女の子はSEXしていると思いますよ!」
酔っていなければとても口に出せない俊三だったが、凛子の話につい聞いてしまう。
「ラブホテルは少し抵抗が有るな!普通のホテルなら、、、、、、」
俊三も目の前の凛子と遊べると思うと、急にその気に成っていた。
結局店でホテルを探して貰える事に成って、店の車で迎えに来て貰える事に成った。
俊三が強気に成ったのは、今日北海道の教授に原稿料として渡す筈の30数万円を余分に持って居たからだ。
自分の本を書いて原稿料が貰える美味しい仕事で、今春の新入生が強制的に買う事に成る。
あの時、お金が無かったら?どうなっていたのだろう?思い出しながら笑みが零れる俊三。
凛子は彼氏に捨てられて自暴自棄の気持ちに成っていた。
心も身体も破綻していたのだ。
眠れぬ夜が明けて、俊三は東北に向かう事を決意した。
どうしても確かめなければ納得出来ない。
取り敢えず働いている花巻空港に向かう事にした。
電話を掛けても教えて貰えない事が確実だと思った。
10年前、凛子に「周さんって誰なの?」と尋ねた俊三。
凛子は何も答えずに、そのまま新幹線に飛び乗ってしまった。
言い出すのを躊躇っていた俊三だったが、尋ねずには我慢出来なかった。
新幹線が動き出してから、何故あの様な言葉を、、、、、後悔したが、、、、
凛子は周と付き合いながら、俊三とも付き合って居た。
年齢差も有って不倫、やがては別れる運命をお互いに感じていた。
凛子も結婚して幸せを掴みたかったのだろう?
それが例え外人でも、自分を愛してくれるのなら、、、、、、
俊三は連絡が途切れてから(幸せに)とメールを送ったが、それが凛子に届いているのか判らないまま、その後は一度も会話もメールも無かった。
制服を着替えて来ると凛子は俊三に言うと、空港の構内に消えて行った。
何処に食べに行くか?それより今夜のホテルをどうするか?ノートパソコンを鞄から出して近所のホテルを探すが、殆ど満室で中々空きが無かった。
しばらくして凛子が着替えてやって来た。
いつもは髪をアップにして纏めているが、ストレートに降ろして一段と美しく見える。
「お待たせしました」
「何処に行きますか?外に出ても雪が降って混んでいるので、ビルの中にしませんか?」
「そうですね!」
「先程外を見たら雪は止んで居ましたよ❕国際線は離陸が始まった様です!」
空港内のレストランは殆ど満員で、待って居る客も多くて中々入る事が出来ない状態だった。
俊三は中々眠れないで、遠い昔の記憶を蘇らせていた。
あの時の凛子の姿に自分は惚れてしまったと、苦笑いをしていたが益々記憶が蘇る。
航空会社専用の個人タクシーで空港から出て食事をする日本料理店に入った。
航空会社は非常時に移動する為に、タクシー会社と契約をしているので呼んで貰ったのだ。
普通の人達が長い行列を作って待って居る傍らを走る気分は最高だった。
日本料理店も客は少なく二人は囲炉裏の部屋に案内された。
「飲みましょうか?飲める方でしょう?」
「はい!森田さんもお好きですか?」
「ビール党ですが、好きです!」微笑みながら言うと、髪をかき上げる。
この時、初めて俊三は自分の仕事の話を凛子にした。
大同印刷常務取締役、大同出版販売部長の名刺を改めて差し出した。
「常務さんって、今改めて知りました!お偉い方だったのですね!」
「いゃー肩書だけ貰ってこき使われていますよ!」
「でも全国飛び回っていらっしゃるのですね!」
その時、俊三は自分の仕事を凛子に説明した。
全国各地の大学の教授、准教授が教材に使う本の制作を担当していると話した。
「生徒が買うのですか?確か高い本ですよね!専門書とかですね?」
「先生は我がままで急に変更等が入って、その度に私は呼び出されるのですよ!」
「それで飛行機も使われるのですね!」
九州、北海道も多いと説明する俊三。
「お得意様ですね!」そう言って微笑みながら生ビールを飲み干す凛子。
この時から少し様子が変だと思っていた俊三だった。
少し酔いが廻ったのか、急に涙を流し始めて最近彼氏と別れた話を始めた。
一年弱付き合って結婚の話も出ていたが、急に破談に成ったと話す凛子。
自分の生まれは東北だと話し、両親と弟の4人家族だと言った。
東京には月に一度程泊まるが、今日はアクシデントで泊まる事に成ったと今度は微笑む。
しばらくして酔っているのか、凛子は今夜泊まる所が有るのかと尋ねた。
「私はバイトの先に転がり込むけれど、青木さんはどうされますか?今からなら近くではラブホくらいしか泊まれませんよ!」
「何かバイトをしているの?」
「まだ始めて二回しか勤めて居ないのですが、こんな店でバイトしています!」
恥ずかしそうに名刺をバックから出した。
テーブルに置かれた名刺に俊三は一気に酔いが覚めた。
その名刺はデリヘルシンデレラのランと書かれていた。
「えっ、こんな店でバイトをしているの?本当に?」
「そうよ!CAは人気が有るのよ!でも私は出勤が殆ど無いからレアなのよ!」
「本当に?」信じられない俊三。
「今夜は臨時で出る事にしたの、でも客が居ないから青木さんが指名してくれたら助かるのですが、、、、、」
変な雲行きに俊三は言葉も無く躊躇する。
「何故?この様なバイトを?」
「色々有ったから、気晴らしとお金が欲しいからですね!」
風俗でバイトをする様にはとても見えない凛子。
「デリヘルってSEXをするのでしょう?」
「建前は禁止ですが、殆どの女の子はSEXしていると思いますよ!」
酔っていなければとても口に出せない俊三だったが、凛子の話につい聞いてしまう。
「ラブホテルは少し抵抗が有るな!普通のホテルなら、、、、、、」
俊三も目の前の凛子と遊べると思うと、急にその気に成っていた。
結局店でホテルを探して貰える事に成って、店の車で迎えに来て貰える事に成った。
俊三が強気に成ったのは、今日北海道の教授に原稿料として渡す筈の30数万円を余分に持って居たからだ。
自分の本を書いて原稿料が貰える美味しい仕事で、今春の新入生が強制的に買う事に成る。
あの時、お金が無かったら?どうなっていたのだろう?思い出しながら笑みが零れる俊三。
凛子は彼氏に捨てられて自暴自棄の気持ちに成っていた。
心も身体も破綻していたのだ。
眠れぬ夜が明けて、俊三は東北に向かう事を決意した。
どうしても確かめなければ納得出来ない。
取り敢えず働いている花巻空港に向かう事にした。
電話を掛けても教えて貰えない事が確実だと思った。
10年前、凛子に「周さんって誰なの?」と尋ねた俊三。
凛子は何も答えずに、そのまま新幹線に飛び乗ってしまった。
言い出すのを躊躇っていた俊三だったが、尋ねずには我慢出来なかった。
新幹線が動き出してから、何故あの様な言葉を、、、、、後悔したが、、、、
凛子は周と付き合いながら、俊三とも付き合って居た。
年齢差も有って不倫、やがては別れる運命をお互いに感じていた。
凛子も結婚して幸せを掴みたかったのだろう?
それが例え外人でも、自分を愛してくれるのなら、、、、、、
俊三は連絡が途切れてから(幸せに)とメールを送ったが、それが凛子に届いているのか判らないまま、その後は一度も会話もメールも無かった。
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