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閑話(サーシャside)
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「さぁ! 上級ダンジョンに行くわよ!」
こんな所で燻ってられない。さっさと条件をクリアしてSランクになるとサーシャは気合を入れる。そしてティナに痛い目を見せると決意した。
「何を言ってるんだ? ここには上級ダンジョンはないぞ?」
「それならば、ある街まで行けばいいだけでしょう?」
男たちはサーシャの物言いにため息をついた。
「お前の我儘には付き合ってられない。行きたいなら1人でいけ」
「そもそも俺たちは上級ダンジョンに挑戦できる力量がないからな」
「魔術師だからってお高くとまりすぎてるんだよな」
「分かる分かる。大した美人でもないのにな」
侮辱されてサーシャは怒りを募らせる。
「貴方たちなんてーー、火よ。全てを燃やし尽くせ【ファイアーストーム】」
あろうことか魔法を男たちに放った。
「防げ【水壁】」
それを1人の支援魔術師が軽々と防ぐ。
「サーシャ、敵でない相手に攻撃魔法を放つとは許し難い行為だ。クランを追放する」
「貴方に何の権限があるのよ!」
「俺はSSランクの支援魔術師だ」
サーシャの顔が固まる。こんな辺鄙なところにいるはずない人がいた。
「な、なんで、ここに……?」
「お前の見張りだ。何件もお前に魔法を当てられそうになったと報告が来てるからな。己の行いを顧みることもないとは。これが最後の機会だったがそれも見逃したようだな。今までは何とか言い逃れしてきたようだが、今回は弁解出来るとは思うな」
サーシャはヤバいと思い急いで考えを巡らせる。
「違うのぉ。ちょっと間違えちゃっただけなのぉ」
涙を浮かべ舌足らずな話し方にし、胸を寄せて男に谷間を見せる。
「俺には通じない」
「……分かったわよ。1晩だけ相手してあげるわ。それでいいでしょう?」
「俺のが腐る」
サーシャは顔を赤らめて怒りをあらわにする。
「何よ! 貴方のような平凡な男が私のような美女を抱けるのよ!? ここは有り難るところでしょう!?」
男は無表情で首を振って有り得ないと示した。
「何を言おうがお前の追放には変わりない」
「私を追放したら私のことを慕ってる男たちが黙ってないわよ!」
男は周りに指示を出しサーシャを拘束する。
「ちょ、ちょっと何するのよ!!」
「サーシャの荷物を外に出しておけ」
「勝手に触らないでよ! マスターを呼びなさい! マスターならば分かってくれるわ!」
うるさいと口も布で塞がれた。そしてそのまま冒険者ギルドに向かう。
登録受付に行くと男はクランカードを出した。
「クラン虹色の雫からサーシャの抹消を頼む」
「理由は何でしょうか?」
受付はそう言って真偽の水晶を置く、それに男が手を翳して答える。
「仲間に攻撃魔法を放ったからだ」
水晶が青く光り男の言い分に間違いないことが示された。また内容からいっても追放処分に納得出来たため手続きをする。
サーシャは頑なにギルドカードを出さないので、受付が専用の魔道具を持ってきた。それは強制的にギルドカードを取り出すものだ。
サーシャはクランから追放された。
「こんなことしてタダで済むと思ってるの!? 私の男たちを敵に回したわよ!」
「今後一切、お前とクランは関係ない。その事を忘れないことだな」
「後悔するんだからね!」
男は振り返らずその場を後にする。残されたサーシャは歯噛みしながら地団駄を踏んだ。
その後、サーシャは他のクランやパーティに入ろうとするが何処も断られた。悪い噂とは直ぐに広がるものでサーシャが仲間に攻撃魔法を放ったことは有名になってる。そんな人をいれては後ろが気になって魔物を倒せない。
「何でよ! 何でどこも入れてくれないのよ! 男たちにも連絡取れないしどうなってるの!?」
加入が出来ないことを不満に思うだけで改心する気配はない。
「こうなったら1人でSランクになってみせるわよ!そうなってから後悔するといいわよ! あははは」
サーシャは無謀にもソロで上級ダンジョンに挑んだ。それ以降、サーシャを見かけた者はいなかった。
こんな所で燻ってられない。さっさと条件をクリアしてSランクになるとサーシャは気合を入れる。そしてティナに痛い目を見せると決意した。
「何を言ってるんだ? ここには上級ダンジョンはないぞ?」
「それならば、ある街まで行けばいいだけでしょう?」
男たちはサーシャの物言いにため息をついた。
「お前の我儘には付き合ってられない。行きたいなら1人でいけ」
「そもそも俺たちは上級ダンジョンに挑戦できる力量がないからな」
「魔術師だからってお高くとまりすぎてるんだよな」
「分かる分かる。大した美人でもないのにな」
侮辱されてサーシャは怒りを募らせる。
「貴方たちなんてーー、火よ。全てを燃やし尽くせ【ファイアーストーム】」
あろうことか魔法を男たちに放った。
「防げ【水壁】」
それを1人の支援魔術師が軽々と防ぐ。
「サーシャ、敵でない相手に攻撃魔法を放つとは許し難い行為だ。クランを追放する」
「貴方に何の権限があるのよ!」
「俺はSSランクの支援魔術師だ」
サーシャの顔が固まる。こんな辺鄙なところにいるはずない人がいた。
「な、なんで、ここに……?」
「お前の見張りだ。何件もお前に魔法を当てられそうになったと報告が来てるからな。己の行いを顧みることもないとは。これが最後の機会だったがそれも見逃したようだな。今までは何とか言い逃れしてきたようだが、今回は弁解出来るとは思うな」
サーシャはヤバいと思い急いで考えを巡らせる。
「違うのぉ。ちょっと間違えちゃっただけなのぉ」
涙を浮かべ舌足らずな話し方にし、胸を寄せて男に谷間を見せる。
「俺には通じない」
「……分かったわよ。1晩だけ相手してあげるわ。それでいいでしょう?」
「俺のが腐る」
サーシャは顔を赤らめて怒りをあらわにする。
「何よ! 貴方のような平凡な男が私のような美女を抱けるのよ!? ここは有り難るところでしょう!?」
男は無表情で首を振って有り得ないと示した。
「何を言おうがお前の追放には変わりない」
「私を追放したら私のことを慕ってる男たちが黙ってないわよ!」
男は周りに指示を出しサーシャを拘束する。
「ちょ、ちょっと何するのよ!!」
「サーシャの荷物を外に出しておけ」
「勝手に触らないでよ! マスターを呼びなさい! マスターならば分かってくれるわ!」
うるさいと口も布で塞がれた。そしてそのまま冒険者ギルドに向かう。
登録受付に行くと男はクランカードを出した。
「クラン虹色の雫からサーシャの抹消を頼む」
「理由は何でしょうか?」
受付はそう言って真偽の水晶を置く、それに男が手を翳して答える。
「仲間に攻撃魔法を放ったからだ」
水晶が青く光り男の言い分に間違いないことが示された。また内容からいっても追放処分に納得出来たため手続きをする。
サーシャは頑なにギルドカードを出さないので、受付が専用の魔道具を持ってきた。それは強制的にギルドカードを取り出すものだ。
サーシャはクランから追放された。
「こんなことしてタダで済むと思ってるの!? 私の男たちを敵に回したわよ!」
「今後一切、お前とクランは関係ない。その事を忘れないことだな」
「後悔するんだからね!」
男は振り返らずその場を後にする。残されたサーシャは歯噛みしながら地団駄を踏んだ。
その後、サーシャは他のクランやパーティに入ろうとするが何処も断られた。悪い噂とは直ぐに広がるものでサーシャが仲間に攻撃魔法を放ったことは有名になってる。そんな人をいれては後ろが気になって魔物を倒せない。
「何でよ! 何でどこも入れてくれないのよ! 男たちにも連絡取れないしどうなってるの!?」
加入が出来ないことを不満に思うだけで改心する気配はない。
「こうなったら1人でSランクになってみせるわよ!そうなってから後悔するといいわよ! あははは」
サーシャは無謀にもソロで上級ダンジョンに挑んだ。それ以降、サーシャを見かけた者はいなかった。
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