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本編
面倒事と顛末
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あー、クソ。
身体がだるい。
結構寝たはずなのに、疲れが抜けきっていない。
外がかなり明るくなっているから…昼頃?いい加減、起きにゃならんな。
「……ふぅ」
ややぐったりとした感じでレィア・シィル、起床。
「………おかあさん、だいじょぶ?」
「あぁ、少し疲れてる事を除けば全然大丈夫だ」
『まぁ、疲れてるのは身体じゃなくて精神だろうがな』
本当に。本ッッッッッ当に!
昨晩、一生分の痴態を晒した花の乙女達(笑)を回収したり騒ぎの収拾をしたのは、当然俺。
食いまくる聖女サマと呑みまくるアーネの勢いはとどまるところを知らず、いつの間にか観客が出来てた。
どうやら完全に見世物だと思ったらしく、店のオッサン達にもアルコールが入っていた事も手伝い、どんどん料理と酒が勝手に追加されるようになった。
さらにそれを見て、大食い対決やら大飲み対決がその場で勃発、さらにさらにそれの賭けも成立するという所まで行った。
結果、アーネと聖女サマはなんと無敗。ずっと勝ち続け、周りの店が灯を落として人がほとんどいなくなるまでずっと飲み食いし続けてやがった。
まぁ、ちょうど二人共──食えば喉が乾くので、聖女サマもなんやかんやで結構呑んでた。止めようにも止められなかった…──酔い潰れた所だったので、タイミングがピッタリと合った感じだった。
もはや人外の域に片足…というか半身浸かった二人を自分の白と銀の混じった髪で優しく掴んだ後、強制的に帰ろうとしたのだが──ここでもアクシデント発生。
潰れた二人のお持ち帰りを狙ったチンピラが何人か潜んでやがった。
…いや、少し違うか。
正確には、潰れた二人と細くてか弱げな白銀の少女のお持ち帰りを狙ったチンピラか。
いくら暗くなったから、人が減ったからと言って銀剣をお祭りの場で引っ張り出す訳にも行かなかったので、やや対処に手間取ったものの…まぁ、自前の体術のみでボコボコにして、広場の隅にあったゴミ捨て場にふん縛って放り込んどいた。
流石にたかがチンピラに負けるほど身体が鈍ってる訳でもなかったが、やや手間取ったというのが少しショックだったな…今日は鍛錬に費やそうか…?いやでも、今日は星祭りのピークに当たるらしいし…。
………ん?
誰かがかなりゆっくり歩いてくる。…壁にもたれるようにして来てるのか?何かが、恐らく手が擦れる音が壁を伝って聞こえてくる。
コン…コン。
「おう、開いてるぞ」
そう言うと、返事もなくドアがゆっくりと開き、顔を真っ青にしたアーネが今にも死にそうな顔をして入ってきた。
「……どうした?」
「何故か分からないのですけど、朝起きたら尋常じゃない頭痛と吐き気が…」
「間違ってもここで吐くなよ酔っ払い?それの原因は昨日の晩に浴びる程…っていうか泳げるほど飲んだ酒のせいだド阿呆。そして俺が聞いたのはそっちじゃねぇ。用件を言えってんだ」
「まさか、そんなに呑んで──」
「呑んでたよ。自分の体調と身体から匂うアルコール臭からいい加減現実を見ろ。で、用件は?」
適当に部屋に放り込む所まではやってやったが、それ以降は知らん。多分、そのまま寝たんだろうな。シエルが臭いに顔顰めて俺の背中に隠れた。
アーネはまだ何かブツブツ言ってたが、どうやらベルから俺宛にメッセージがあったらしい。メッセージが届かないから、アーネに一度来てから俺に話が毎回来るんだが…。
「なんでお前が来たの?」
「はい?私にメッセージが来たからですけれど?」
「いや、じゃなくてさ。それを執事さんかメイドさんに言付けて、お前休んどけば良くね?」
そう言うと、アーネはその場でぐったりと倒れ込んだ。
「も、盲点でしたわ…」
仕方なく俺は近くにあった銀のベルを鳴らし、執事さんを呼んだ。
…さて、出掛けるか。
身体がだるい。
結構寝たはずなのに、疲れが抜けきっていない。
外がかなり明るくなっているから…昼頃?いい加減、起きにゃならんな。
「……ふぅ」
ややぐったりとした感じでレィア・シィル、起床。
「………おかあさん、だいじょぶ?」
「あぁ、少し疲れてる事を除けば全然大丈夫だ」
『まぁ、疲れてるのは身体じゃなくて精神だろうがな』
本当に。本ッッッッッ当に!
昨晩、一生分の痴態を晒した花の乙女達(笑)を回収したり騒ぎの収拾をしたのは、当然俺。
食いまくる聖女サマと呑みまくるアーネの勢いはとどまるところを知らず、いつの間にか観客が出来てた。
どうやら完全に見世物だと思ったらしく、店のオッサン達にもアルコールが入っていた事も手伝い、どんどん料理と酒が勝手に追加されるようになった。
さらにそれを見て、大食い対決やら大飲み対決がその場で勃発、さらにさらにそれの賭けも成立するという所まで行った。
結果、アーネと聖女サマはなんと無敗。ずっと勝ち続け、周りの店が灯を落として人がほとんどいなくなるまでずっと飲み食いし続けてやがった。
まぁ、ちょうど二人共──食えば喉が乾くので、聖女サマもなんやかんやで結構呑んでた。止めようにも止められなかった…──酔い潰れた所だったので、タイミングがピッタリと合った感じだった。
もはや人外の域に片足…というか半身浸かった二人を自分の白と銀の混じった髪で優しく掴んだ後、強制的に帰ろうとしたのだが──ここでもアクシデント発生。
潰れた二人のお持ち帰りを狙ったチンピラが何人か潜んでやがった。
…いや、少し違うか。
正確には、潰れた二人と細くてか弱げな白銀の少女のお持ち帰りを狙ったチンピラか。
いくら暗くなったから、人が減ったからと言って銀剣をお祭りの場で引っ張り出す訳にも行かなかったので、やや対処に手間取ったものの…まぁ、自前の体術のみでボコボコにして、広場の隅にあったゴミ捨て場にふん縛って放り込んどいた。
流石にたかがチンピラに負けるほど身体が鈍ってる訳でもなかったが、やや手間取ったというのが少しショックだったな…今日は鍛錬に費やそうか…?いやでも、今日は星祭りのピークに当たるらしいし…。
………ん?
誰かがかなりゆっくり歩いてくる。…壁にもたれるようにして来てるのか?何かが、恐らく手が擦れる音が壁を伝って聞こえてくる。
コン…コン。
「おう、開いてるぞ」
そう言うと、返事もなくドアがゆっくりと開き、顔を真っ青にしたアーネが今にも死にそうな顔をして入ってきた。
「……どうした?」
「何故か分からないのですけど、朝起きたら尋常じゃない頭痛と吐き気が…」
「間違ってもここで吐くなよ酔っ払い?それの原因は昨日の晩に浴びる程…っていうか泳げるほど飲んだ酒のせいだド阿呆。そして俺が聞いたのはそっちじゃねぇ。用件を言えってんだ」
「まさか、そんなに呑んで──」
「呑んでたよ。自分の体調と身体から匂うアルコール臭からいい加減現実を見ろ。で、用件は?」
適当に部屋に放り込む所まではやってやったが、それ以降は知らん。多分、そのまま寝たんだろうな。シエルが臭いに顔顰めて俺の背中に隠れた。
アーネはまだ何かブツブツ言ってたが、どうやらベルから俺宛にメッセージがあったらしい。メッセージが届かないから、アーネに一度来てから俺に話が毎回来るんだが…。
「なんでお前が来たの?」
「はい?私にメッセージが来たからですけれど?」
「いや、じゃなくてさ。それを執事さんかメイドさんに言付けて、お前休んどけば良くね?」
そう言うと、アーネはその場でぐったりと倒れ込んだ。
「も、盲点でしたわ…」
仕方なく俺は近くにあった銀のベルを鳴らし、執事さんを呼んだ。
…さて、出掛けるか。
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