死にたがりの俺は不死身になる呪いをかけられました。[グロ注意]

本編 第2章

本当のプレゼント。

「…なんだよそれ。俺にそれほど大切な人なんていねぇよ…。」

「なら、呪いはいつまでも解けないわね♪ ざんねーん。」

「でも…」

「…でも、何よ？」

「でも…俺は、目の前で死にそうになってるやつは守りたい。不死身の俺が身代わりになれるなら、幾らでもなってやる！」

少女は生のその言葉を聞いて何かを確信した。

「…フフッ、不死身になっていくらかマシになったようね。それくらいの男気があるならその内、良い女も寄ってくるかもね♪」

「…そんな事より、今はあいつを助けたい。マットも見当たらないし、不死身になっても筋力がついた訳じゃないから受け止めようにも失敗してあいつに怪我を負わす事になるかもしれない…。」
生は悔しそうにギリギリと拳を握った。

「2度目の爆発、あれは私の仕業よ。」

少女のその言葉を聞いた生は怒りがこみ上げてきた。
「なんでっ…！！」

「それだけじゃない。君の家のすぐそばで起きた火事も、私がやったの。」

「…なんだよそれ！自分で命大事にしろって言っといてどう言うつもりだよ！！」
生は怒りで血ばしった目で少女を睨む。

「それは君を試す為。そして、私の見る目が間違ってないかを確かめる為。…そして分かった。良くも悪くも君は[あの人]によく似ている。20年前、私が出逢ったあの男に。」

「…誰なんだよ、そいつ。」

「今は教えられないわ。でも私の見る目は間違っていなかった。貴方は呪いをかけられて命を粗末にはしなくなった。しかも死に瀕している人さえも、助けようと思うまでに成長していたわ。」

「だから、何なんだよ。」


「そんな成長した君に、[本当のプレゼント]をあげるわ。使い方は、君次第♪」