【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ

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8.竜の災厄

初夜

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 船旅二日目。
 昨日夜半、海賊の襲撃があり夜中は海戦と事後処理でした。キリーも捕まえて取り敢えず一段落。
 今日はの~んびり。快適な船旅。

 で、その日の夜。
 例のドアからノック音!

 「はい?」

 今の私は寝夜着。一応ローブを引っかけてドアを開けます。

 「あぁ、その、ちょっと…いいかな?リスティア」

 そんな緊張しなくても? まぁ、多分私もぎこちないと思うけど。

 「はい? 何か? ご用ですか?」
 「あぁ、その…、用というわけじゃないけど…、その、会いたくてってのもおかしいかな?」

 こんなに落ち着きのないルーク様は初めてです。

 「ごめん。でも駄目だ。このドアが気になって仕方ない。このドアの向こうにリスティアがいる。昨日はそれどころじゃなかったけど」
 「ルーク様? 」

 ヤバい!赤面しちゃう? でも…。

 「入るよ? リスティア」
 「はい、どうぞ」

 ルーク様、入って来ちゃった。

 「ごめん。でも…」
 「さっきから謝ってばかりです、ルーク様? 何か悪い事してます? 私に悪いって思ってます? 私、ルーク様の婚約者です! 遠慮される方が悲しいです!」
 「ごめん」
 「ほら、また」

 それでもまた、ごめんって言ってベッドに腰掛けました。私も横に坐ります。

 「笑ってもいいよ。こんな風に同じ部屋で過ごす事を結構本気で願ってた」
 「笑いませんよ」

 今ならいいかな?私もちょっともたれ掛かります。

 「リスティア?」
 「私も夢見てました。今幸せです」

 それからはたわいもないことでおしゃべり。
 あんなことがあった、こんなことしたい。
 
 二人で過ごす初めての夜。幸せな一時。

 でも、ちょっと眠くなってきたかな?
 うつらうつらし始めて。

 「もう、寝ようか? ありがとう、リスティア。おやすみ」
 「おやすみなさい、ルーク様」

 ルーク様、立ち上がろうとして、
 「ごめん、最後にもう一つ」

 そう言うと固まってしまいました。あれ?

 「その…、キス…してもいいかな?」

 ふぇ?え? エェと、はい…。

 多分私、赤くなってる。目を閉じて…。

 チュ!

 優しく、唇、重ねられました。

 「あ、じゃ、おやすみ、リスティア」

 ルーク様が例のドアから出ていき、私、真赤になってお見送り。

 初めての…キス…。

 フフ、私、本当に幸せ。おやすみなさい、ルーク様。


 それからは平穏な航海。
 まぁ、海の魔物がチラホラ出てはきますが。
 大変なのはやっぱり大イカ。足を振り回して襲ってきます。

 マストを折られたら終わりなので防御魔法を重ね掛け!魔法攻撃より剣で足を切り裂いていくのが一番効果的! でも一番大変!
 ましてや墨を吐かれると掃除も大変!災難です。
 退治した後、ご馳走になるのでなければやってられないです。
 うん、結構美味しいのです。水兵さんは「酒が旨い」ってご機嫌だし。
 何でも美味しい魔物のベストファイブに入るんだそうです。あれ? ってことはあと四つは何?

 ワイルドボア、ジャイアント・スネーク、ソードフィッシュ、バトルチキンらしい。成る程。

 そんなこんなで一ヶ月。
 遂に西風大陸到着です。
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