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夏期休暇頑張る
40. 友達として
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「解析消去…。それが本当だとすれば…」
「彼女に起動出来ない生成魔法陣は理論上存在しない。つまりは最高導師級の魔法使いだとも言える。それだけの魔導の才を持って尚、彼女は天才的な錬金術師としての実績を積み上げている」
お館様から、お嬢様が友人と共に夏期休暇で里帰りすると聞かされた私は、それが王都でも評判の今年初年度首席学院生だと知った。
「魔人族MIXだそうだが、どうやら魔族にかなり知り合いがおるようだとも」
「それは…、大いなる懸念ですね」
「とりあえず王国は、多少の懸念をスルーする事にしたらしい。今、余計な詮索をして彼女と敵対しては元も子もないからな」
「確かに。今ならば彼女は得難い味方です」
「陛下も仰っておられた。望む事は唯1つ。『娘の良き友人であらん事を』私の願いもそれだ」
お館様の願い。
今、解析消去を確認出来た。そして彼女自身に聞かれた。
「私の事、どれだけ聞き及んでますかー?」
元々腹芸等不得手。
真っ向から応えるのみ。
「その上で訊ねたい。貴女はお嬢様の友人なのか否か」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
私の質問に、ヤザン騎士団長は実直に応えてくれた。
隠していた解析消去。そして魔族との交流疑惑。
子供相手に、こんなにも実直なんてー。
「それには即答出来ます!私はクラリスを無二の親友だと思っていまーす‼︎」
かけがいのない友。
それ以外の何者でもないよー!
「私もよ!ミルキィ‼︎」
クラリス⁉︎ うん!ありがとう‼︎
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
後日。
ケイン辺境伯より、内々の報告があった。
「陛下」
「やはり解析消去の才が実在したよ。彼女は最高導師級であり、凄腕の天才的錬金術師だという事だ。そして辺境伯御息女の無二の親友だと」
「それは重畳。御息女殿はアロン王太子殿下の婚約者候補であり、アライズ殿下の幼馴染です。その方の無二の親友ならば、王国…王族に弓引く事は先ず有り得ないとみて良いでしょう」
「娘に対しても『無二の親友だ』と言って欲しいものだが」
それ位は期待してもバチは当たらぬであろう。
そう言えば、クラリスはアロンの婚約者候補だったか?後1人いたな。フム、そうだ、セレンディアと言ったな。グラント公爵の令嬢だ。コチラもミルキィのクラスメートだったな。彼女が我が国を棄てる要素が減っていく事に、唯々女神サンディアに感謝せねばなるまいて。
「彼女に起動出来ない生成魔法陣は理論上存在しない。つまりは最高導師級の魔法使いだとも言える。それだけの魔導の才を持って尚、彼女は天才的な錬金術師としての実績を積み上げている」
お館様から、お嬢様が友人と共に夏期休暇で里帰りすると聞かされた私は、それが王都でも評判の今年初年度首席学院生だと知った。
「魔人族MIXだそうだが、どうやら魔族にかなり知り合いがおるようだとも」
「それは…、大いなる懸念ですね」
「とりあえず王国は、多少の懸念をスルーする事にしたらしい。今、余計な詮索をして彼女と敵対しては元も子もないからな」
「確かに。今ならば彼女は得難い味方です」
「陛下も仰っておられた。望む事は唯1つ。『娘の良き友人であらん事を』私の願いもそれだ」
お館様の願い。
今、解析消去を確認出来た。そして彼女自身に聞かれた。
「私の事、どれだけ聞き及んでますかー?」
元々腹芸等不得手。
真っ向から応えるのみ。
「その上で訊ねたい。貴女はお嬢様の友人なのか否か」
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私の質問に、ヤザン騎士団長は実直に応えてくれた。
隠していた解析消去。そして魔族との交流疑惑。
子供相手に、こんなにも実直なんてー。
「それには即答出来ます!私はクラリスを無二の親友だと思っていまーす‼︎」
かけがいのない友。
それ以外の何者でもないよー!
「私もよ!ミルキィ‼︎」
クラリス⁉︎ うん!ありがとう‼︎
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後日。
ケイン辺境伯より、内々の報告があった。
「陛下」
「やはり解析消去の才が実在したよ。彼女は最高導師級であり、凄腕の天才的錬金術師だという事だ。そして辺境伯御息女の無二の親友だと」
「それは重畳。御息女殿はアロン王太子殿下の婚約者候補であり、アライズ殿下の幼馴染です。その方の無二の親友ならば、王国…王族に弓引く事は先ず有り得ないとみて良いでしょう」
「娘に対しても『無二の親友だ』と言って欲しいものだが」
それ位は期待してもバチは当たらぬであろう。
そう言えば、クラリスはアロンの婚約者候補だったか?後1人いたな。フム、そうだ、セレンディアと言ったな。グラント公爵の令嬢だ。コチラもミルキィのクラスメートだったな。彼女が我が国を棄てる要素が減っていく事に、唯々女神サンディアに感謝せねばなるまいて。
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