銀の聖女と呼ばれた公爵令嬢が獣人に転生!今度も銀の聖女と呼ばれてしまいますが、私は只の冒険者です‼︎

ノデミチ

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自由奔放な少女達

5. 聖女降臨…、でも口が悪すぎて

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 目の前に現れた瘴気竜?
 また、黒い水面からは半魚獣とでも言うの?気持ち悪いのが「ゲッゲッゲー」と笑いながら出て来て。

「騎士団!奴等を殲滅する‼︎」

 ダスカー団長オッサンが大剣を振り上げて仁王立ち。その声に導かれ、騎士達も抜剣して瘴気半魚獣に立ち向かって行く。

 グォオーゥアー!

 瘴気竜が吐き出しているのは?

「カノン!」
「任せて!シルフよ!悪しき息を押し返せリバース ストーム‼︎」

 吐き出されているのは瘴気毒息ブレス

「闇の力が強い?風は何とかだけど、他の精霊力はかなり厳しいわ!」
 瘴気を押し返しつつ、カノンが悲痛な叫び声を上げる。

「ぐはっ」
「あぁっ!」

 切り付けた魔物から血飛沫じゃなくて瘴気が溢れ出てくる。まともに浴びてしまった騎士が顔を覆って?それに咽喉を掻きむしってる?

「神聖属性武器じゃないとダメです。浄化しつつ斬り付けていかないと。司祭の方!聖属性付与を騎士の剣に‼︎」
「む、無理だ!そんなの高司祭じゃないと」

 何の為に来たのよー!

 聖宝武具銀の短槍を持つリーファは瘴気半魚獣を瞬殺出来る。でも数が…。何か、どんどん沼から出て来てる。

 グォオワァアアー!

 瘴気竜が尻尾を振り上げて?
 のたうち回っている騎士達に叩き付けるつもり?あんなの喰らったら?

「ひいいいー」

 私は転げ回ってる騎士の前に立って。



「リーファ!そこは‼︎」
「危ないわ!リーファ‼︎」

 仲間達の声!でも‼︎

「神の力よ!私達を守る盾と成れディバイン シールド‼︎」

 白く輝く大きな盾が現れ、振り下ろされた尻尾を受け止めてくれた!

「リーファ!」
「神の名において、この地の仲間を癒せエリア ヒール
 連続唱和!魔力はメチャクチャ使うけど言ってらんない。

「す、凄い」
 転げ回っていた騎士達の傷が、瘴気を浴びて爛れた皮膚や焼け付く痛みの咽喉が癒されて。

「た、助かる」
 傷が癒えた騎士達が起き上がり態勢を立て直す。

「そのまま下がって下さい!」
「は、いや、しかし…」

 あー、もう!
「邪魔!」
 再び瘴気半魚獣を瞬殺しながら、私は瘴気竜と対峙する。
 私の気迫に押された?
 騎士達も下がっていく。

「リーファ!」
「サラ、カノンも下がって!」
「リーファ!せめて風の護シルフィ ガードを」
聖宝武具コイツがあるから大丈夫!私はいいから自分達に強く掛けて‼︎」

 グォオーアギャアー!
 ゲッゲッゲー!

 吐き出された瘴気。短槍が煌めくと瘴気が霧散していく。それに聖属性特質を持つ銀魔狼は瘴気なんかじゃ何ともない。

 瘴気が効かないと気付いた瘴気竜は力任せの手段を使い始めた。爪を使って斬り付けてくる?

 ギャアアア!

 瘴気竜の爪を、指先を斬り飛ばす!
 また、煌めく短槍が瘴気竜の皮膚を焼いていく。

 また尻尾で殴り掛かってくる。
 まだまだぁ!

「神よ!我を守り賜えディバイン シールド‼︎」

 受け止めた尻尾に、思いっきり短槍を突き刺す。

 ギャアアアッ!

 刺した所からの薙ぎ払い。でも、まだ尻尾を斬り落とすまでに至らない。皮膚を焼いている為血飛沫瘴気は撒き散らされずに済んでる。

「ぎゃあー!」
「ひいいいい!」

 悲鳴?まるで断末魔?
 って、司祭が2人?何で下がってないの?

 アタフタ逃げ惑って。1人は足を負傷?転げながら逃げて?って、自分の回復すら出来ないの?

回復ヒールして、下がって!」
「そ、そんなヒマあるかぁ!」

 回復ヒール唱える事すら時間ヒマ喰うの?無詠唱、やった事ないの?

「テメェら、何しに来てんだぁ!」

 使えない司祭に、何かブチ切れてしまう。

彼者の傷を癒せホーリーライト

 回復ヒールの詠唱範囲からは少し外れてるから、私は光の魔力球癒しを彼に向かって飛ばす。

「か、感謝…」
「とっとと失せろ!邪魔‼︎」

 もう、魔力と時間の無駄だわ。
 ヨタヨタと立ち上がって…、うん、駆け出して逃げてく。
 沼からはまだ、どんどん瘴気半魚獣モドキが出て来て。このままじゃジリ貧。

「リーファ!」
「レン様も、何故いるんですか⁉︎」
「私のエモノは聖属性武器だからね」

 レン様の持つ剣が輝いてる。

「『法の聖剣ロウフル ブレード』?」
 聖宝武具の剣。秩序を司る正義と戦いの神ティーランが与え賜う聖剣。
 レン様は、あの剣を与えられたの?

 でも!

「下がって下さい。レン様にもしもの事があれば」
「君1人で対処するつもりか?そんな訳には…」
「立場考えて!獣人冒険者、使役出来ずにどうすんのー‼︎」

 私の前に出るなっつーの。

団長オッサン!レン様、前に出すんじゃねーよ‼︎」

 ダスカー団長オッサンのは普通の大剣。
 力づくで瘴気半魚獣を斬り飛ばしてるから、瘴気浴びまくり?あちこち火傷しまくって、ちょっと?口の端、血が滲んでない?

 瘴気、吸ったんじゃ?

「す、すまん」
「って、団長オッサン!無茶し過ぎ‼︎」
「俺が下がる訳にいくか…」
「とっとと下がれー!」

 瘴気竜の尻尾を何度も突き刺しながら叫ぶ。

 もう!マヂであったまきたー‼︎

 ギャアアア!

 何度も尻尾を刺された瘴気竜は、今度は噛みつき攻撃に変えて来た。

 チャンス!
 顔を近付けたのならば!

 私は前に出て「リーファ!無茶だ‼︎」瘴気竜の眼を狙って!

 ギャアアアー!

 当たらなかった。掠りもしなかった。
 でも、短槍の煌めきは届いて。瘴気竜の左眼を焼き潰した。

 顔を背けて後ずさる?
 今だ!

 飛び上がって、短槍を振り翳す!

「神の名において!我敵を滅せホーリー ジャッジメント‼︎」

 魔法と共に、渾身の力を振り絞って輝きを増した短槍を投げ付ける。

 ギャアアアー…ア、ア、アァ…ギ、グゲ…。

 胸の辺りにある魔石?コア
 上手く貫いたみたい。

 そして聖属性魔法が、沼地ごと瘴気半魚獣を浄化していく。



 終わった…。
 中央の大きくなりつつある沼地は勿論、周りの小さな沼も全部消え去った…。

 よかった…。

「リーファ!」

 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 レンの目の前で、リーファが崩れ落ちていく!
 駆け出し、リーファが倒れ込む前に抱き留める。

「大丈夫か、リーファ。おい、リーファ!」

 騎士達や司祭達も駆け寄ってくる。

「司祭、彼女は?」
「あ、え、いや」

 ええい!状態の見立も出来ないのか?

「落ち着いてください、殿下。大丈夫です。体力も魔力も、精魂使い果たしただけです。ったく、無茶しやがって。それに、どうやら安堵したんでしょう。安らかな寝顔だ」

 私の腕の中で、リーファは寝息を立て始めた。

「どれ、代わりましょう。彼女を運びます」
「いや、私がやる」

 彼女リーファを離したくない。
 抱き上げる。
 確かに私も大人だとは言い切れない体格だが…。

 彼女リーファはこんなにも小さく、軽いのか?

「『銀の聖女』…か。伝説の方も信じられない逸話があったが、彼女リーファも負けず劣らずだな」

 リーファ。
 『銀の聖女』には、もう一つ隠された意味がある。
 初代皇帝始祖と。結ばれる事なく神界へ旅立った彼女を、ロラン1世はと語ったと言う。

 獣人の君を、妃にするにはかなりの困難がある。
 無理な話かもしれない。

 だからこそ、君は私のだよ。
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