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第二章『それは、確かな歴史』
第三十九話「呪術」
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「ボルガーさんが着いたことですし、予定通り私たちはこれから初代魔王城の清掃に向かおうと思うんですが、よかったら皆さんもご一緒にどうですか?」
朝の食事を終え、一息ついたところでメルキドからそんな提案をされる。
「僕らも予定があるわけじゃなし嬉しい提案だね。でも、いいのかい?僕たちもついて行って。一応僕は勇者なんだけど」
「そんなこと、ここにいる時点で今更ニャ。それに魔王様の前で怪しい行動なんてできるはずないニャ」
どうやらアーニャは、自分たちの王への信頼が厚いらしい。だからと言って、初代魔王城という魔族にとって相当重要そうなところへ、俺たちのような部外者を入れていいのだろうか。
「あそこ、実はすっごく広くてウチらだけじゃ大変なのニャ」
前言撤回。ただ単に掃除が面倒だったらしい。客である俺たちにも手伝わせる気かこいつ。
「四天王...... あと一人は......?」
今まで静かに聞いていたイブがぽつりとつぶやく。
そういえば俺たちはまだ四人目に会っていない。メルキドの先の口ぶりからして、合流を待つのは、残るはボルガーのみだったようだ。ってことは既にこの街に来ているのか?
そんな予測を立てているとボルガーが何やら言いづらそうに、リリィーのことを一瞬チラ見して口を開く。
「その......、最後の一人はまだ見つかっていないのです。魔族の中には魔王の下につくことを強く反発する者も珍しくありませんので」
そういえば一世代前の四天王はリリィーが殺してしまったんだったか。
称号の発現が自己申告制であることから、新たな者を見つけ出すというのは難しいのだろう。意図して姿を現さないのであれば尚更か。
本来であれば総力をあげて探し出すのだろうが、リリィーにはそのつもりがないだろうし。
「それじゃあ、早く行きましょう。明日までには流石に終わらせたいわ」
「おい、嘘だろ。一日で終わらないのか」
「あはは、思ったより大変そうだね」
あまり気乗りしない俺とシオンの背中を、リリィーにぐいぐい押されながら、部屋の入口に追いやられる。
昔の話はあまり俺たちに聞かれたくないのか背中を押す力がやけに強い。
仕方なく俺とシオンはも素直に外へ向けて歩みを進める。
店を出ようとすると女将さんからお弁当を渡された。 連泊しているサービスとの事。有り難いので受け取っておく。
「それでどっちに行けばいい?」
リリィーに促され俺とシオンが先頭になってしまっていた。当然この辺りの土地勘は無いので誰か変わってほしい。
「こっちニャ。はぐれないようにしっかり付いてくるニャ~!」
アーニャが大きく手を挙げながら後ろ向きで俺たちの事を先導する。
遠足の先生か!
後ろ向きでもぶつかる事なく、全くブレない重心に関心するが、同時にその子どもっぽさに呆れる。
やけに上機嫌なアーニャが、今にも口笛でも鳴らしそうだ。
これは側から見たらサザ◯さん。なんて益体のない事を考えながら、俺も後をついていく。
成り行きで最後尾で殿を務める事になった。俺の横にはボルガーが巨体を揺らしながら歩いている。
俺たちの中では一番図体がでかいので、自分から後ろを歩くようにしている。
「なあボルガー、さっきの話をまた掘り返しして悪いんだが、大罪スキルは自分の罪の説明が見られるんだよな」
「え、ええ、そうです」
俺の質問に戸惑いながらも、間違いないと返すボルガー。しかし、その表情は今まで見てきた中でも一番酷い有様だった。
それほどまでに『大罪』というものは、ボルガーにとって人には知られたくないものらしい。
「安心しろ、お前のを聞き出そうって訳じゃない」
しかし、ボルガーには悪いが興味をの方が勝ってしまうのも確かだ。
「なら質問だ。お前はリリィーが大罪スキルを持ってると思うか?」
大罪スキルを持っているボルガーであれば、自身の罪と比較して判断できる。俺はそう考えた。
その質問にボルガーは目を見開き驚いた表情を見せる。どうやら予想外の質問だったようだ。
暫く眉間に皺を寄せ考えたボルガーは、前を進むリリィーを見ながら答える。
「わかりません。持っていてもおかしくは無いと思いますが、それにしては大罪スキルに浸食されている様子も見られません」
こんな質問をボルガーにしておいてなんだが答えは既に知っている。知りたかったのは大罪人と判定される基準。
俺は一度この世界に飛ばされて間もないころ、シオンとリリィー、それからイブにもステータスを見せてもらった事がある。
数は膨大だったが確かに大罪なんて物はなかった。
話によれば先代の魔王、四天王をリリィーは殺している。更には何人もの同族に手を掛けてしまったとも言っていた。
そして、シオンも勇者として魔族を数え切れない程倒して来たと聞く。
やはり単純に人殺しがトリガーとなっている訳では無いらしい。ボルガーもその考えに至っているみたいだしな。
では一体何が条件となっているのか。出来ればこの身体の特性を使って、積極的に狙って行きたい。
俺ならば副作用も他スキルと併用する事で抑え込めるはずだ。
そんな考察をしながなら歩くこと十分ちょっと。
気づけたのは偶々だった。様々な種族が物珍しく辺りを見回していると、街を行き交う人々に紛れて、フラフラと歩く怪しい人物を見つける。それが一人や二人ではない。
違和感を抱いたその直後、ちょうど前を向いたその時、先頭を歩くリリィーとイブに左右から何者かの腕が迫る。そいつらの動きは緩慢で、日常的なスピードに警戒は薄くなるが、その手には間違いなくナイフが握られていた。
「は?」
リリィーとイブは何故か気づいていない。すぐさま条件反射で動きだす。シオンも異常事態に察したようで俺ととも駆け出した。
四天王組も気づいたようだが、俺とシオンの方が動きが速い。俺はイブに迫っていた腕を短剣で斬り飛ばし、崩れた体勢のそいつに蹴りを入れてやる。
リリィーに迫っていた者には、シオンが同じような対処をしていた。
「ひゃっ!な、なに!?」
「......?」
ったく!この世界、エノラの件といい、昨日のメルキドといい、物事が急に進みやがる。
緩急つけ過ぎだろ!ジェットコースターみたいで酔うわ!
唐突な出来事に心の中で悪態を付きながら、蹴り飛ばしたそいつらを油断なく見据える。
「アアァァァ」
呻き声を発しながら、ユラユラと立ち上がるそいつらからは、まるで生気が感じられない。
腕を切断されたというのに平然としている。
「なんだこいつらは」
「アンデット......」
「アンデット?」
「呪術には死体を操つる者もあるのよ」
そういえば瘴気をエネルギーに、呪術なんてものが使えるんだったか。
「感知系の能力に引っかからないから......闇討ちには打って付け......」
イブの補足に軽く舌打ちする。
狙いはリリィーか?
「動きに反応する探知魔法は張ってたんだけど、この人込みじゃダメね」
狙われていたというのに動揺する事なくリリィーは肩をすくめる。
ユウキは知らなかったが、この世界で呪術はとてもマイナーだ。さらに、死者を勝手に操る『ネクロマンス』の呪術は忌み嫌われ、使い手は殆どいない。
だからこそ、アンデットによる不意打ちの対処法は、この世界では未だ確立していなかった。
イブとリリィーであれば、汎用性の高いスキルや魔法で事前察知が可能だ。
しかし、それを常に展開しているほどの労力を掛けるかと問われれば、それは否である。
単純に面倒くさいのだ。スキルも魔法も使うだけ疲労は溜まる。
まあそれも、二人とも不意打ちを食らっても死なない自信があったからこそではあるのだが。
「皆さん、気をつけてください。囲まれています」
メルキドが髪を蛇モードにしながら、臨戦態勢で周囲を警戒している。
先程まで街の人々に混じっていたのだろう。俺たちの周りにアンデットが寄ってくる。ご丁寧に服を着せられていて、パッと見では分からない。
ただ行き交うだけの人を、普段そんなに注視しないからな。今回に関しては駄弁ってたし。
「これが呪術なら、術者が近くいるはずニャ」
「一つ向こうの通りね。不意打ちが失敗したって分かったら、すぐ逃げていったわ」
リリィーが指を指しながら、呑気にそんな事を言う。
「アホか!もっと早く言え!」
(スキル《万有引力》《遠視》を発動しました)
急いで空中へ飛び上がり、リリィーの言っていた方向を確認する。
「放っておいていいわよ。狙いはどうせ私だもの」
ここで逃したら、滞在してる間ずっと狙われるじゃねーか。
何より言いたいことも言わず、やり逃げってのが気に入らねー。
目を凝らせば黒装束を身に纏った、如何にも怪しい奴が全速力で駆けていた。
「おー、分かりやすくてラッキー!」
(スキル《亜空間》《拘束》《操雷》を発動しました)
亜空間からそれぞれ一本ずつ、計四本の鎖が射出される。帝国に行くたびに趣味で集めていた武器の一つだ。実戦で使うのは初めてだから丁度いい。
こちらを振り返った黒装束が驚いたのか、一瞬立ち止まった。回避するつもりなのか、鎖に対して身構える。
「あ?」
(スキル《照準》《追尾》を獲得しました)
だというのにそいつはロクに動けないまま、あっさりと手足を縛られた。
おかげで、いとも簡単に新たなスキルが手に入る。
身体の強い魔族なら、回避や弾き返す等すると思い、電流も追加で流したのだが......。
よくよく考えれば、魔族にだって後衛特化で身体能力が低い奴もいるかも知れない。
ついついリリィー基準で考えてしまっていたが、これは......
ヤッちまったか?
感電したそいつの絶叫が街中で木霊した。
朝の食事を終え、一息ついたところでメルキドからそんな提案をされる。
「僕らも予定があるわけじゃなし嬉しい提案だね。でも、いいのかい?僕たちもついて行って。一応僕は勇者なんだけど」
「そんなこと、ここにいる時点で今更ニャ。それに魔王様の前で怪しい行動なんてできるはずないニャ」
どうやらアーニャは、自分たちの王への信頼が厚いらしい。だからと言って、初代魔王城という魔族にとって相当重要そうなところへ、俺たちのような部外者を入れていいのだろうか。
「あそこ、実はすっごく広くてウチらだけじゃ大変なのニャ」
前言撤回。ただ単に掃除が面倒だったらしい。客である俺たちにも手伝わせる気かこいつ。
「四天王...... あと一人は......?」
今まで静かに聞いていたイブがぽつりとつぶやく。
そういえば俺たちはまだ四人目に会っていない。メルキドの先の口ぶりからして、合流を待つのは、残るはボルガーのみだったようだ。ってことは既にこの街に来ているのか?
そんな予測を立てているとボルガーが何やら言いづらそうに、リリィーのことを一瞬チラ見して口を開く。
「その......、最後の一人はまだ見つかっていないのです。魔族の中には魔王の下につくことを強く反発する者も珍しくありませんので」
そういえば一世代前の四天王はリリィーが殺してしまったんだったか。
称号の発現が自己申告制であることから、新たな者を見つけ出すというのは難しいのだろう。意図して姿を現さないのであれば尚更か。
本来であれば総力をあげて探し出すのだろうが、リリィーにはそのつもりがないだろうし。
「それじゃあ、早く行きましょう。明日までには流石に終わらせたいわ」
「おい、嘘だろ。一日で終わらないのか」
「あはは、思ったより大変そうだね」
あまり気乗りしない俺とシオンの背中を、リリィーにぐいぐい押されながら、部屋の入口に追いやられる。
昔の話はあまり俺たちに聞かれたくないのか背中を押す力がやけに強い。
仕方なく俺とシオンはも素直に外へ向けて歩みを進める。
店を出ようとすると女将さんからお弁当を渡された。 連泊しているサービスとの事。有り難いので受け取っておく。
「それでどっちに行けばいい?」
リリィーに促され俺とシオンが先頭になってしまっていた。当然この辺りの土地勘は無いので誰か変わってほしい。
「こっちニャ。はぐれないようにしっかり付いてくるニャ~!」
アーニャが大きく手を挙げながら後ろ向きで俺たちの事を先導する。
遠足の先生か!
後ろ向きでもぶつかる事なく、全くブレない重心に関心するが、同時にその子どもっぽさに呆れる。
やけに上機嫌なアーニャが、今にも口笛でも鳴らしそうだ。
これは側から見たらサザ◯さん。なんて益体のない事を考えながら、俺も後をついていく。
成り行きで最後尾で殿を務める事になった。俺の横にはボルガーが巨体を揺らしながら歩いている。
俺たちの中では一番図体がでかいので、自分から後ろを歩くようにしている。
「なあボルガー、さっきの話をまた掘り返しして悪いんだが、大罪スキルは自分の罪の説明が見られるんだよな」
「え、ええ、そうです」
俺の質問に戸惑いながらも、間違いないと返すボルガー。しかし、その表情は今まで見てきた中でも一番酷い有様だった。
それほどまでに『大罪』というものは、ボルガーにとって人には知られたくないものらしい。
「安心しろ、お前のを聞き出そうって訳じゃない」
しかし、ボルガーには悪いが興味をの方が勝ってしまうのも確かだ。
「なら質問だ。お前はリリィーが大罪スキルを持ってると思うか?」
大罪スキルを持っているボルガーであれば、自身の罪と比較して判断できる。俺はそう考えた。
その質問にボルガーは目を見開き驚いた表情を見せる。どうやら予想外の質問だったようだ。
暫く眉間に皺を寄せ考えたボルガーは、前を進むリリィーを見ながら答える。
「わかりません。持っていてもおかしくは無いと思いますが、それにしては大罪スキルに浸食されている様子も見られません」
こんな質問をボルガーにしておいてなんだが答えは既に知っている。知りたかったのは大罪人と判定される基準。
俺は一度この世界に飛ばされて間もないころ、シオンとリリィー、それからイブにもステータスを見せてもらった事がある。
数は膨大だったが確かに大罪なんて物はなかった。
話によれば先代の魔王、四天王をリリィーは殺している。更には何人もの同族に手を掛けてしまったとも言っていた。
そして、シオンも勇者として魔族を数え切れない程倒して来たと聞く。
やはり単純に人殺しがトリガーとなっている訳では無いらしい。ボルガーもその考えに至っているみたいだしな。
では一体何が条件となっているのか。出来ればこの身体の特性を使って、積極的に狙って行きたい。
俺ならば副作用も他スキルと併用する事で抑え込めるはずだ。
そんな考察をしながなら歩くこと十分ちょっと。
気づけたのは偶々だった。様々な種族が物珍しく辺りを見回していると、街を行き交う人々に紛れて、フラフラと歩く怪しい人物を見つける。それが一人や二人ではない。
違和感を抱いたその直後、ちょうど前を向いたその時、先頭を歩くリリィーとイブに左右から何者かの腕が迫る。そいつらの動きは緩慢で、日常的なスピードに警戒は薄くなるが、その手には間違いなくナイフが握られていた。
「は?」
リリィーとイブは何故か気づいていない。すぐさま条件反射で動きだす。シオンも異常事態に察したようで俺ととも駆け出した。
四天王組も気づいたようだが、俺とシオンの方が動きが速い。俺はイブに迫っていた腕を短剣で斬り飛ばし、崩れた体勢のそいつに蹴りを入れてやる。
リリィーに迫っていた者には、シオンが同じような対処をしていた。
「ひゃっ!な、なに!?」
「......?」
ったく!この世界、エノラの件といい、昨日のメルキドといい、物事が急に進みやがる。
緩急つけ過ぎだろ!ジェットコースターみたいで酔うわ!
唐突な出来事に心の中で悪態を付きながら、蹴り飛ばしたそいつらを油断なく見据える。
「アアァァァ」
呻き声を発しながら、ユラユラと立ち上がるそいつらからは、まるで生気が感じられない。
腕を切断されたというのに平然としている。
「なんだこいつらは」
「アンデット......」
「アンデット?」
「呪術には死体を操つる者もあるのよ」
そういえば瘴気をエネルギーに、呪術なんてものが使えるんだったか。
「感知系の能力に引っかからないから......闇討ちには打って付け......」
イブの補足に軽く舌打ちする。
狙いはリリィーか?
「動きに反応する探知魔法は張ってたんだけど、この人込みじゃダメね」
狙われていたというのに動揺する事なくリリィーは肩をすくめる。
ユウキは知らなかったが、この世界で呪術はとてもマイナーだ。さらに、死者を勝手に操る『ネクロマンス』の呪術は忌み嫌われ、使い手は殆どいない。
だからこそ、アンデットによる不意打ちの対処法は、この世界では未だ確立していなかった。
イブとリリィーであれば、汎用性の高いスキルや魔法で事前察知が可能だ。
しかし、それを常に展開しているほどの労力を掛けるかと問われれば、それは否である。
単純に面倒くさいのだ。スキルも魔法も使うだけ疲労は溜まる。
まあそれも、二人とも不意打ちを食らっても死なない自信があったからこそではあるのだが。
「皆さん、気をつけてください。囲まれています」
メルキドが髪を蛇モードにしながら、臨戦態勢で周囲を警戒している。
先程まで街の人々に混じっていたのだろう。俺たちの周りにアンデットが寄ってくる。ご丁寧に服を着せられていて、パッと見では分からない。
ただ行き交うだけの人を、普段そんなに注視しないからな。今回に関しては駄弁ってたし。
「これが呪術なら、術者が近くいるはずニャ」
「一つ向こうの通りね。不意打ちが失敗したって分かったら、すぐ逃げていったわ」
リリィーが指を指しながら、呑気にそんな事を言う。
「アホか!もっと早く言え!」
(スキル《万有引力》《遠視》を発動しました)
急いで空中へ飛び上がり、リリィーの言っていた方向を確認する。
「放っておいていいわよ。狙いはどうせ私だもの」
ここで逃したら、滞在してる間ずっと狙われるじゃねーか。
何より言いたいことも言わず、やり逃げってのが気に入らねー。
目を凝らせば黒装束を身に纏った、如何にも怪しい奴が全速力で駆けていた。
「おー、分かりやすくてラッキー!」
(スキル《亜空間》《拘束》《操雷》を発動しました)
亜空間からそれぞれ一本ずつ、計四本の鎖が射出される。帝国に行くたびに趣味で集めていた武器の一つだ。実戦で使うのは初めてだから丁度いい。
こちらを振り返った黒装束が驚いたのか、一瞬立ち止まった。回避するつもりなのか、鎖に対して身構える。
「あ?」
(スキル《照準》《追尾》を獲得しました)
だというのにそいつはロクに動けないまま、あっさりと手足を縛られた。
おかげで、いとも簡単に新たなスキルが手に入る。
身体の強い魔族なら、回避や弾き返す等すると思い、電流も追加で流したのだが......。
よくよく考えれば、魔族にだって後衛特化で身体能力が低い奴もいるかも知れない。
ついついリリィー基準で考えてしまっていたが、これは......
ヤッちまったか?
感電したそいつの絶叫が街中で木霊した。
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