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ドキドキの学校潜入

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『赤田さん。円城寺さん達を部室まで案内してくれますか?』


『はい、わかりました、教頭先生。どうぞこちらです』


私達は、赤田さんの後ろについて部室まで歩いた。


「地元新聞者」としての演技…上手く出来るかな。


私は、普段はほとんど着ないパンツスーツとパンプスでちょっと張り切った感が出てるかも。


なんとなくの新聞記者のイメージで着てみたんだけど…


凛音は、白いワイシャツの1番上のボタンを外し、下は紺のパンツスタイル。


清潔で爽やかな印象だ。


ネクタイはしていないから、ちょっとカジュアルな雰囲気。


足が長くて細身だから、眼鏡の「イケメンモデル」みたい…


まあどんな服装をしたって、凛音はいつもカッコいいんだけどね。


それにしても部室まで結構距離があるんだな…


前に進む度にだんだん緊張してくる。


校舎の「別棟の最上階」。


私達は、階段でそこまで上がった。


その階は演劇部のみが使っているそうで、部屋のドアの窓から中をうかがうと、めいっぱい大声を出しても大丈夫そうな空間が広がっていた。


息を整えるため1呼吸おいてからドアを開け、私達は部室に入った。


中にいた部員が、全員一斉にこちらを見る。


その視線にドキドキする…


全部で…15人くらいかな?


『失礼します。佐々木先生。こちら、新聞社の山田さんと田中さんです』


山田と田中…


昨夜、凛音に教えられた設定を忘れないようにしないと。


以前にも2人で何度かこんな「潜入捜査」をしたことがあるけど…


かなり久しぶりだから、まだ慣れなくて体がガチガチで固まってしまってる。


かろうじて平静を装って笑顔を作った。


『演劇部顧問の佐々木です。今日は我々の取材に来て頂いたそうで、わざわざありがとうございます。教頭から何でも協力するように言われていますので何でも言って下さい』
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