あの夜、あなたがくれた大切な宝物～御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く～

新しい生活に胸を踊らせて

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花火大会からしばらくして、私達は、慶都さんが一緒に住もうと言ってくれたマンションで暮らし始めた。


高級感溢れる立派なマンション。


ここが建った時には、保育園の先生達が「いつか住みたい！」ってみんな話してた。


まさかそんな素敵なところに住めるなんて、思ってもみなかった。


今まで住んでいたマンションの数十倍はあるキッチンやリビング。


全てが真新しくて、気持ち良く快適に生活が出来ている。


家具は、慶都さんが使っていたとても高価なお気に入りの物を持ち込んでもらって、その他必要な電化製品、カーテンや小物なんかは2人で1から買い揃えた。


慶都さんの物選びのセンスは抜群で、私にはない感性を持っている。


こんなオシャレで洗練された空間、私にはもったいないけど…


でも、何だかとても心地よくて。


ちゃんと私の部屋も、雪都の部屋もあって、至れり尽くせりだった。


でも、何を置いても、1番幸せなのは親子3人で一緒にいられること。


一緒に暮らすことを、九条社長と私のお父さんには、慶都さんが直接会って話してくれた。


九条社長とお母様はすごく喜んでくれたみたいで、ちょっとホッとした。


近々ご挨拶に行く予定で、今からドキドキしてる。


慶都さんには、絶対に大丈夫だから安心してって言われたけど、九条家の嫁が本当に私でいいのかなっていう不安も正直まだある。


私のお父さんには、慶都さんが頭を下げてくれて…


一緒にいた私も、誠実なその姿に胸が熱くなった。


お父さん、ものすごくびっくりしてたけど、実は何となく…慶都さんが父親なのか？って、少し思ってたみたいだった。


確証はもちろんないけど、どんどん似てくる雪都を見てそう感じてたって。


ずっと口にせずに黙っててくれたことには感謝しかない。