馬鹿過ぎて世界を救う異世界俺TUEEE ~考える前に殴ったら、全話ギャグになりました~

あああの書

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第1話 考えたら負けだと思ってる

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俺の名前は田中ゴン太。
長所:筋肉。
短所:それ以外。

人生で一番使わなかったもの?
──脳。

◆ 死因:反射神経

その日、俺はコンビニで肉まんを買った。

外に出た瞬間、

「ギャアア!トラックだぁぁ!!」

女の人が叫んだ。

俺は考えた。

……いや、考えてない。
体が勝手に動いた。

「うおおおお!!」

結果:
女の人 → 無傷
トラック → 無傷
俺 → 異世界行き

「割に合わねぇ!!」

◆ 女神、早速後悔する

目を開けると、そこは白い空間。

キラキラした女がいた。

「ようこそ勇者様」

「あ、どうも」

「私は女神です」

「マジで?」

「マジで」

即認めた。疑うという選択肢がない。

「あなたは異世界で魔王を――」

「魔王?殴る?」

「まだ説明の途中です!」

女神、キレた。

◆ ステータス、バグる

女神がステータス画面を出した。

筋力:∞
耐久:∞
敏捷:∞
魔力:0
知力:-999


「知力マイナスって何」

「脳が存在しないレベルです」

「じゃあ考えなくていいな」

「普通そこ危機感持ちます!!」

◆ 初陣、3秒

次の瞬間、俺は村の前に立っていた。

そして目の前にはドラゴン。

村人「勇者様!弱点は――」

「わかった!」

村人「まだ言ってない!!」

俺、ジャンプ。

ドン!!!!

ドラゴン、消失。

村人「」

俺「……消えた」

◆ 村、パニック

「い、今のは何ですか!?」
「魔法ですか!?」
「奥義ですか!?」

俺は正直に答えた。

「普通パンチ」

村人、全員ひざから崩れ落ちた。

◆ 女神、胃を押さえる

空から女神の声。

『……ちょっと想定と違う』

「そう?」

『ドラゴンは本来、3章ボスです』

「3章って何?」

『……いいです』

女神、泣いてた。

◆ 魔王軍、即崩壊

その瞬間、魔王軍の斥候が現れた。

「我ら魔王軍!この村を――」

「はいストップ」

俺、殴る。

ドン!!!!

斥候、いなくなる。

俺「会話いらなくね?」

女神『やめて!!』

◆ 結論

この世界では、

・考えると罠にかかる
・説明を聞くと敵が増える
・殴ると全部解決する

というルールがあるらしい。

俺は知らなかった。

だから勝った。
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