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[Worldtrace]
可能性
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一応、初日はなんとかなった。
アイリス「フン。」
アイリスに睨まれてる以外は。
何かしたかな?色々ありすぎて相変わらず何に怒ってるかが分からない。ここは敢えて正面突破だ。
俺「何かあった?」
アイリス「ジンとエレナ。」
え?・・は!まさか新技の事か?バ、バレた?いや別に悪い事はしてない。たまたま忘れていた。そういう事にしよう。
俺「た、たまたま・・・。」
アイリス「何か言う事は?」
俺「ごめんなさい。」
また怒られた。ショックだ。
アイリス「まぁ、今回は?助けられたから?良いけど。報告!何か危ない攻撃だったらどうするの!」
俺「いや、あいつ等がそんな・・・。」
アイリス「返事。」
俺「はい。分かりました。済みませんでした。」
アイリス「今回は私からも報告があるわ。」
俺「え?何?」
アイリス「3魔将とか、四天王の数字が違う理由!判明したの!」
俺「え!そうなの?俺も前から気になってたよ。それで理由ってのは?」
アイリス「驚きよ!・・・趣味だって!」
俺「・・・え?何だって?」
アイリス「だから、趣味なんだって。」
俺「いやいや、無い無い。戦力の話だろ?それを趣味で決めるなんてあっちゃ駄目だろ?」
アイリス「いや、四天王が言ったのよ。ハッキリと。だから間違い無いって。」
俺「えぇ~、マジかよ。あいつ等どうかしてるな。」
アイリス「でしょ。私もビックリしたよ。」
2人で笑い合う。
アイリス「はぁ、とにかく今日は凌いだね。」
俺「ああ。」
アイリス「明日、どうなるかな?」
俺「多分、師団長様が出て来るじゃないか?それに伴って魔王も登場って所だろうな。」
アイリス「勝てる?」
俺「第一師団長には勝てる。だけど使徒は分からないな。魔王はジン達がいればなんとかなるさ。聖剣も手に入れたし。」
アイリス「そこが不思議よね。ジンはどうやって手に入れたの?」
俺「さっきジンに聞いたろ?ビカーって光ったら手に持ってたって。」
アイリス「言ってたけど、何言ってるかイマイチ分からないのよね。」
俺「俺もそれ以上、説明のしようが無いんだけど。」
アイリス「まぁ、良いわ。今日の本題はそこじゃないし。段取りを聞きたいの。」
俺「俺は第一師団長と戦って後は使徒を片付けてって感じだな。流石に2人を相手にして他にもってのはキツいかな?」
アイリス「じゃあ私は?」
俺「魔王とやり合う時に前衛はジンとキース、ザックの3人。クロードもついて来るかな?トリッシュと一緒に、シャノンの手伝いとエレナの護衛。頃合いを見てジンとエレナに大技を出させて魔王討伐で良いと思う。」
アイリス「相変わらずザックリね。」
俺「後は皆んなと臨機応変にするしか無いだろ?8人でラスボスと総当たり、状況的には大丈夫じゃないか?」
アイリス「ゲームならね?」
俺「それを言われるとな。後はそこいらの兵隊を肉壁にするか。」
アイリス「いや、言い方。」
俺「冗談だよ。俺もなるべく体力を残してフォローに回るよ。」
話し合いが終わった俺達は皆んなが参加している宴の会場に向かった。初日はなんとか勝ったけどそれで浮かれて大丈夫か?とも思う。だけど傭兵や騎士団、それと冒険者達には必要か。何事も無く行けばこれでエンディングなんだけど。
とにかく明日の結果次第だ。
ジン「ごめん。壊れた。」
ザック「いやまぁ、仕方ねぇさ。ちょっと見せてくれ。」
キース「それにしても何故こんなにあっさり壊れたんですかね?」
ジン「いや、分かんねぇ。」
ザック「こいつは何が悪いって話じゃないな。ジンの能力が高すぎて自壊したんだ。」
ジン「へ?自壊?」
ザック「ああ、この剣はあんたには役不足だったって事よ。」
ジン「ん?・・・え?う、うん。」
分かってないな。
俺「別にジンは悪く無いって話だ。深くは考えなくて良い。」
トリッシュ「ああ、シリウス。お嬢様との密会はもう良いの?短く無い?」
俺「変な言い方をするな。そんなんじゃないから。」
トリッシュ「なんだつまんない。」
シャノン「そんな、人の事情に興味を持ち過ぎるのは良く無いですよ。それにもし何かあった時に知ってて黙ってたのか!って言われたら私達の首まで飛んでしまいますよ。」
トリッシュ「あ!そうか!ごめん!私達は何も知らないし見てないし聞いてないから。」
俺「おい!それだとますます悪い事してるみたいじゃないか!何もしてないよ!適当な事言うなよ!」
はぁ、女性陣は適当に噂話で野郎共は剣の話で盛り上がってる。ウチのパーティはそれぞれ好き勝手にやってるな。まぁ、これでもいざという時には皆んな頼りになるから良いけど。
ジン「よう!」
俺「おう!」
ジン「あ!おい!その傷!」
俺「ん?」
俺の腕の所に斬り傷が慣れた物で多少なら気にならない。慣れって怖いな。
ジン「ちょっと待ってろよ。」
ジンの聖剣が鞘の中で薄っすら光る。そしてジンが右手を俺に向けるとその斬り傷が消える。
俺「お!・・・治った!」
ジン「やっぱな!この剣ならお前の傷も治せるんじゃないかと思ったんだ。」
俺「お前まさかその剣を選んだのは俺の為?」
ジン「いや、俺の手元にこの聖剣が残ったのはただの偶然だよ。でもお前から聖剣の話を聞いた時から、俺の聖剣はこれが良いとは思ってた。」
う・・こいつ、良い子に育ったな。
ジン「うん?何で泣いてんだ?」
俺「ちょっと感動して。」
ジン「そうなの?」
色々な手間と時間は掛かったがようやく準備が出来た。明日は多分本番になる。流石に四天王の1人と3魔将の内の1人が死亡でもう1人は重症、となれば最高幹部が出ない訳にはいかないだろう。そしてその事は総大将にも言える。
若干俺の中でもう一度、魔王アーサーと勝負したい俺がいる。でも確実に勝つとなると手段は選べない。卑怯かも知れないが仲間全員で戦うしかない。・・・・ふと思う。敵のアーサーが勝つにはどういう手が有効かな?
選択肢なんて無いな。強力な相手全員とまとめて戦うのは意味がない。1番有効なのは各個撃破、分断かな?・・・分断、あの乱戦状態から個人を特定して?そんな面倒な事するか?だけどもし仮にそれが出来るならもっと言えばピンポイントで別の場所に飛ばせれば簡単に分断出来る。
自分で考えて嫌な気分になる。そんな手段を取るかは分からないがやらないとは言えない。後で皆んなにバラバラにならない様に言っておこう。
アイリス「フン。」
アイリスに睨まれてる以外は。
何かしたかな?色々ありすぎて相変わらず何に怒ってるかが分からない。ここは敢えて正面突破だ。
俺「何かあった?」
アイリス「ジンとエレナ。」
え?・・は!まさか新技の事か?バ、バレた?いや別に悪い事はしてない。たまたま忘れていた。そういう事にしよう。
俺「た、たまたま・・・。」
アイリス「何か言う事は?」
俺「ごめんなさい。」
また怒られた。ショックだ。
アイリス「まぁ、今回は?助けられたから?良いけど。報告!何か危ない攻撃だったらどうするの!」
俺「いや、あいつ等がそんな・・・。」
アイリス「返事。」
俺「はい。分かりました。済みませんでした。」
アイリス「今回は私からも報告があるわ。」
俺「え?何?」
アイリス「3魔将とか、四天王の数字が違う理由!判明したの!」
俺「え!そうなの?俺も前から気になってたよ。それで理由ってのは?」
アイリス「驚きよ!・・・趣味だって!」
俺「・・・え?何だって?」
アイリス「だから、趣味なんだって。」
俺「いやいや、無い無い。戦力の話だろ?それを趣味で決めるなんてあっちゃ駄目だろ?」
アイリス「いや、四天王が言ったのよ。ハッキリと。だから間違い無いって。」
俺「えぇ~、マジかよ。あいつ等どうかしてるな。」
アイリス「でしょ。私もビックリしたよ。」
2人で笑い合う。
アイリス「はぁ、とにかく今日は凌いだね。」
俺「ああ。」
アイリス「明日、どうなるかな?」
俺「多分、師団長様が出て来るじゃないか?それに伴って魔王も登場って所だろうな。」
アイリス「勝てる?」
俺「第一師団長には勝てる。だけど使徒は分からないな。魔王はジン達がいればなんとかなるさ。聖剣も手に入れたし。」
アイリス「そこが不思議よね。ジンはどうやって手に入れたの?」
俺「さっきジンに聞いたろ?ビカーって光ったら手に持ってたって。」
アイリス「言ってたけど、何言ってるかイマイチ分からないのよね。」
俺「俺もそれ以上、説明のしようが無いんだけど。」
アイリス「まぁ、良いわ。今日の本題はそこじゃないし。段取りを聞きたいの。」
俺「俺は第一師団長と戦って後は使徒を片付けてって感じだな。流石に2人を相手にして他にもってのはキツいかな?」
アイリス「じゃあ私は?」
俺「魔王とやり合う時に前衛はジンとキース、ザックの3人。クロードもついて来るかな?トリッシュと一緒に、シャノンの手伝いとエレナの護衛。頃合いを見てジンとエレナに大技を出させて魔王討伐で良いと思う。」
アイリス「相変わらずザックリね。」
俺「後は皆んなと臨機応変にするしか無いだろ?8人でラスボスと総当たり、状況的には大丈夫じゃないか?」
アイリス「ゲームならね?」
俺「それを言われるとな。後はそこいらの兵隊を肉壁にするか。」
アイリス「いや、言い方。」
俺「冗談だよ。俺もなるべく体力を残してフォローに回るよ。」
話し合いが終わった俺達は皆んなが参加している宴の会場に向かった。初日はなんとか勝ったけどそれで浮かれて大丈夫か?とも思う。だけど傭兵や騎士団、それと冒険者達には必要か。何事も無く行けばこれでエンディングなんだけど。
とにかく明日の結果次第だ。
ジン「ごめん。壊れた。」
ザック「いやまぁ、仕方ねぇさ。ちょっと見せてくれ。」
キース「それにしても何故こんなにあっさり壊れたんですかね?」
ジン「いや、分かんねぇ。」
ザック「こいつは何が悪いって話じゃないな。ジンの能力が高すぎて自壊したんだ。」
ジン「へ?自壊?」
ザック「ああ、この剣はあんたには役不足だったって事よ。」
ジン「ん?・・・え?う、うん。」
分かってないな。
俺「別にジンは悪く無いって話だ。深くは考えなくて良い。」
トリッシュ「ああ、シリウス。お嬢様との密会はもう良いの?短く無い?」
俺「変な言い方をするな。そんなんじゃないから。」
トリッシュ「なんだつまんない。」
シャノン「そんな、人の事情に興味を持ち過ぎるのは良く無いですよ。それにもし何かあった時に知ってて黙ってたのか!って言われたら私達の首まで飛んでしまいますよ。」
トリッシュ「あ!そうか!ごめん!私達は何も知らないし見てないし聞いてないから。」
俺「おい!それだとますます悪い事してるみたいじゃないか!何もしてないよ!適当な事言うなよ!」
はぁ、女性陣は適当に噂話で野郎共は剣の話で盛り上がってる。ウチのパーティはそれぞれ好き勝手にやってるな。まぁ、これでもいざという時には皆んな頼りになるから良いけど。
ジン「よう!」
俺「おう!」
ジン「あ!おい!その傷!」
俺「ん?」
俺の腕の所に斬り傷が慣れた物で多少なら気にならない。慣れって怖いな。
ジン「ちょっと待ってろよ。」
ジンの聖剣が鞘の中で薄っすら光る。そしてジンが右手を俺に向けるとその斬り傷が消える。
俺「お!・・・治った!」
ジン「やっぱな!この剣ならお前の傷も治せるんじゃないかと思ったんだ。」
俺「お前まさかその剣を選んだのは俺の為?」
ジン「いや、俺の手元にこの聖剣が残ったのはただの偶然だよ。でもお前から聖剣の話を聞いた時から、俺の聖剣はこれが良いとは思ってた。」
う・・こいつ、良い子に育ったな。
ジン「うん?何で泣いてんだ?」
俺「ちょっと感動して。」
ジン「そうなの?」
色々な手間と時間は掛かったがようやく準備が出来た。明日は多分本番になる。流石に四天王の1人と3魔将の内の1人が死亡でもう1人は重症、となれば最高幹部が出ない訳にはいかないだろう。そしてその事は総大将にも言える。
若干俺の中でもう一度、魔王アーサーと勝負したい俺がいる。でも確実に勝つとなると手段は選べない。卑怯かも知れないが仲間全員で戦うしかない。・・・・ふと思う。敵のアーサーが勝つにはどういう手が有効かな?
選択肢なんて無いな。強力な相手全員とまとめて戦うのは意味がない。1番有効なのは各個撃破、分断かな?・・・分断、あの乱戦状態から個人を特定して?そんな面倒な事するか?だけどもし仮にそれが出来るならもっと言えばピンポイントで別の場所に飛ばせれば簡単に分断出来る。
自分で考えて嫌な気分になる。そんな手段を取るかは分からないがやらないとは言えない。後で皆んなにバラバラにならない様に言っておこう。
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