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自分が好きな自分って?

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寝転がった頭の上には類くんがいた。

起きあがろうとしても寝とけ、と言われて仕方なくぼうっとしていると、類くんがゴムを着け終わったのかこちらに戻ってきた。

そしてまじまじと私の汚された身体を見渡している。


「な、なに?」

「…べつに」


ふんっと類くんは顔を逸らすけど、結構類くんはおっぱいは大きい方が好きなんじゃないかと思ったりして。

そうだったらいいのに、と思っていると類くんは私をベットの真ん中に移動させて、タオルで私の身体を拭いてくれた。


「いいよ、自分でやるよ」

「いい」


よくわかんないけど、やってくれるみたい。

拭き終わった類くんは私の髪を少し撫でて、それから下に手を伸ばした。

まだそんなに濡れてなかったけど、類くんに触られると想像しただけで簡単に奥から液体が出てきてしまう。

指を2本入れられて抜き差しされ、焦ったくなって私は彼の首に腕を回した。


「……類くん、もう…」

 
余裕なくそう言うと、彼も硬くなったソレを私の下腹部に擦り寄せて何度か腰を緩く揺らした。

ヌルヌルと突起に擦れて、それさえも気持ちが良くて小さく声が漏れてしまう。


「ん……、るい、くん……っ」


つ、ぷ……。

ぐぐぐ…、と類くんは少しずつ私の奥に入ってくる。

ゆっくり奥まで入ってくると、彼は私を抱きしめてしばらく動くのをやめた。

私もすぐに動かれるより、馴染むまで待ってもらう方がありがたい。


「類くん…」

「…なんだよ」

「私、もう類くん以外とはシたくないよ」


見つめ合って、私は微笑む。


「類くんはまだ、そんな風には思えないと思うけど、いつか類くんも私以外とはシたくないって思ってもらえるように、私頑張るから」

「……あっそ」


ぶっきらぼうに彼は言って、ふいっとそっぽ向いてしまった。

それでも、今はまだいいか。

今は、目の前に類くんがいるだけで。

しばらくして類くんは私の表情をちらっと見て、少しずつ腰を動かし始めた。


「は……、ふ、ぅ……っ、んっ」


奥を揺らされるたび、内臓が跳ねるように押し上げられる。

初めは少し痛かったのが、だんだんと気にならなくなって、少しずつ気持ちよさの比率が増してくる。

そして漏れ出る声も甘美なそれになって。


「ぁっ、は、あ…っ、あっん、ぁ……ッ、や、んん……っ」


気持ちいい、
気持ちいい、
気持ちいい……っ。

そればっかり。
頭の中は溢れかえる。

 
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