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第四部
襲撃犯
「……ゼ、イルーゼ」
低く耳に心地よい声に意識がゆっくりと浮上していった。大好きな人の匂いと温かく程よい重みが心地よい。もう少しだけこうしていたいわ。そんな思いを込めて近くに感じる熱に寄り添うと、寄せた頬に固い感触があった。いつもと違うそれに沈み始めていた意識が一気に覚めた。
「ヴォルフ、様……」
目の前にあったのは見慣れた夫の普段着だった。どうしてベッドの中でそんな恰好を? そう思って視線を上げるとろうそくの灯りに浮かぶ夫の姿があった。夏の葉色の瞳も今はろうそくの灯を受けてか黒と茶に彩られ、静かに私を見下ろしていた。
「目が覚めたか?」
「え? ええ」
そう言えば……お戻りになったヴォルフ様と一緒に夕食をとって、その後でお酒を飲んだのよね。襲撃があるからと量は控えていたけれど、ヴォルフ様がお戻りになったことに安心していつの間にか眠っていたらしい。
「申し訳ありません」
「気にするな。疲れが出たんだろう」
「ですが……」
襲撃の可能性があるのに眠ってしまうなんて、緊張感がなさすぎるわ。呆れてしまわれたかしら……
「謝るな。賊は捕らえた」
「……え?」
下りて来た言葉がすぐには理解出来なかった。片付いたって、ゲオルグ様たちがってこと? いつの間に? いえ、その前に……
「あの、今は……」
「朝だ」
「ええっ?」
思いがけない言葉に一気に目が覚めた。
「賊は地下牢に放り込んである」
「そ、そうですか……」
「警備を緩めて北に誘い込んだ。庭がないからな」
それって、囮ってこと? そりゃあ、南や東に侵入されたら庭も荒らされて修復に手間がかかるけれど。
「それでは、ゲオルグ様たちは……」
「北の地下牢に放り込んである」
「地下牢に……」
「こちらに被害はない」
「そうですか」
騎士も使用人も無事なのね。そのことに大きな安堵が広がっていく。まだすっきりしない頭を何とかしたくて湯浴みをし、それから朝食を摂った。そこで昨夜の詳細を教えていただいたわ。私が眠ってから一刻ほど後、ゲオルグ様たちは北門に現れた。だけど迎え撃つ準備を終えていた我が家の騎士が一網打尽にしたという。ロッテに確かめたけれどその喧騒はこの東棟には届かなかったとか。それなら目が覚めなくても仕方ないかしら。ヴォルフ様も報告に来たルッツにわかったと、賊は地下牢に放り込んでおけと仰っただけで、再び寝室に向かわれたと言った。
朝食の後、ヴォルフ様と共に北棟に向かった。夏を予感させる爽やかな風が頬を撫でる。ゾルガー邸の庭の木々は青く茂り、花々は我も我もとその色彩を競うように蕾を空へと伸ばす。艶やかさを増した庭を眺めていると昨夜のことがまだ信じられないわ。
北棟はゾルガー騎士が詰め、また訓練を行うための場。客人向けに華やかさを重視した南や、当主家族の居心地を優先した東、使用人たちが住まう機能性を重視した西とは違い、万が一の際には砦としての役目を担う北は頑強で無骨にすら見える。ヴォルフ様と騎士たちと共に向かうのは、そんな北にある地下牢だった。
訓練などで北棟に足を踏み入れることは何度かあったけれど、地下牢を訪れるのは初めてね。装飾のない動きやすさを重視したドレスで、ヴォルフ様に手を引かれて石造りの階段を下りる。ひんやりとした少し籠った空気が頬を撫でる。天井近くの採光窓から降り注ぐ日差しのお陰で様子はわかるけれど、それでも陰鬱とした印象は否めないわね。
「こちらです」
ルッツが示したのは地下牢の一室だった。厚みのある木の扉には中が窺えるように小さな窓が付いている。ヴォルフ様が頷くと先導していた騎士が扉に手をかける。軋む音を立てながら扉が開いた。ヴォルフ様と共に騎士たちの後を追った。中は薄暗く一層気鬱さを増す。床に人が転がっているのが見えた。
「この者が首謀者です」
我が家のそれに似た服を着た男。両手を後ろ手に縛られ、足も縛られてその縄は牢の柱に繋がっていた。目隠しに猿ぐつわもされている。床に伏したままこちらを睨みつけているように見える。ヴォルフ様が顎で彼を示すと騎士が近づいて目隠しと猿ぐつわを外すと途端に暴れ出した。
「ば、馬鹿なっ! 貴様っ! どうしてここに?」
唸るような怨嗟の声が石壁を叩いた。憎しみと驚きの双方を全身から立ち上らせ、秀麗だった顔は見る影もなく激しい怒りに歪んでいた。
「残念だったな」
「くそっ!」
その後は罵詈雑言の嵐だった。知っている限りの言葉を駆使して罵倒する様は鬼気迫る者があって恐ろしげだけど、縛られて床に這ったままでは格好がつかないわね。彼の声が石壁に反響して耳が痛くなりそう。
「どうする気だ?」
しばらく放っておいたら罵声が尽きたらしく、掠れた声でそう尋ねてきた。目にはまだ力があって諦めているわけではなさそうね。アーレント王族として罰を受けずに国に移送されると思っているのかしら。
「貴様には死を与える」
「はっ! 俺はアーレントの王族だぞ! そんなことが許されると思っているのか!」
「アーレント王から貴様の処罰は好きにしろとの言質を得ている」
「なっ!」
自信に満ちていた顔が再び驚愕に転じた。既に二度、我が家を害しようとしたフリーデル公爵家のゲオルグ様。前回、我が領での狼藉にヴォルフ様は陛下を通してアーレントに厳重抗議をした。アーレント王はゲオルグ様の王族からの追放と貴族籍の剥奪の他、再び我が国で問題を起こした場合、その処罰にアーレントは関知しないとの公文書を送ってきた。新王に代替わりしても恩赦は出なかった。つまりは国から見放されていたのだ。
それでも、フリーデル公爵が密かに援助しているのはわかっていた。今回の騒動もそう。フリーデル公爵は甥でもある新王によそよそしくあしらわれ、国内での影響力を急速に失ったという。長男は常識的で新王に近しく、父親やゲオルグ様、クラリッサ様と折り合いが悪く、公爵は家督を譲らないと頑張っているのだとか。そのせいで余計に新王から距離を取られているのだけど。そんな状態のアーレントが、フリーデル公爵が彼を助けるはずもないわ。
「お前は貴族籍もないただの平民。しかも不当に我が国に侵入し狼藉を繰り返していた罪人だ」
「……っ!」
息を呑む音が冷たい壁に響いた。
「アーレント王には報告も確認も済んでいる。この場で切り捨てても誰も俺を罰しない」
「う、嘘だ!! 俺は尊い血を引くアーレントの王族だ! そんなことが許されるわけがない!」
「吠えたところでお前の死は変わらん」
床に転がったままゲオルグ様が呆然とこちらを見上げていた。彼はまだ自分が王族に連なると思っていたのね。だけど前回、我が領を荒らした直後に貴族籍を失っていたのに。もしかしたらフリーデル公爵が何とかすると言っていたのかもしれないけれど。
「答えろ。イステルのオスヴィンが用意した騎士服で王とベルトラムを襲ったのはお前たちか?」
ヴォルフ様がそう尋ねるとゲオルグ様が身体を揺らした。どうやら兄様の証言は間違っていなかったようね。
「サザールで爵位を得るため俺と王、サザール公子の暗殺を企てたか」
「……」
そんな話があったの? サザール大公夫妻はそれほどに公子を疎んじていると? ヴォルフ様や陛下はともかく実子の死を望むなんて……ゲオルグ様は口元を引き結んでこちらを睨み付けていた。図星のようね。
「話さなくても構わん。どうせお前たちの仕業として片付けるだけだ」
「黙れっ! 貴様ごときが俺を罰するなど出来るわけがない!」
「そう思いたければ好きにしろ。罰するのは王だ」
そう言うとヴォルフ様は私の手を取り、そのままゲオルグ様に背を向けた。騎士に縛っておけと命じる。悪罵が地下に反響する中、私たちは地上へと向かった。
部屋に戻るとどっと疲れが出たわ。ゲオルグ様の悪意に当てられたかしら? でも彼にはもう何の力もない。気にする必要はないわね。
「ゲオルグ様をどうなさるのです?」
「王家に引き渡す。あの男から情報を得る」
それって自白剤を使うってことよね。素直に話すとは思えないもの。それに多分、ヴォルフ様は後始末を陛下に押し付けるおつもりなのでしょうね。そう言えば王宮の方はどうだったのかしら? 同時に襲撃するだろうと仰っていたけれど。
「王宮の賊も捕らえた。奴らも今頃は地下牢だろう」
どうやら襲撃犯は一掃出来たようね。これで一件落着となってくれるかしら。
低く耳に心地よい声に意識がゆっくりと浮上していった。大好きな人の匂いと温かく程よい重みが心地よい。もう少しだけこうしていたいわ。そんな思いを込めて近くに感じる熱に寄り添うと、寄せた頬に固い感触があった。いつもと違うそれに沈み始めていた意識が一気に覚めた。
「ヴォルフ、様……」
目の前にあったのは見慣れた夫の普段着だった。どうしてベッドの中でそんな恰好を? そう思って視線を上げるとろうそくの灯りに浮かぶ夫の姿があった。夏の葉色の瞳も今はろうそくの灯を受けてか黒と茶に彩られ、静かに私を見下ろしていた。
「目が覚めたか?」
「え? ええ」
そう言えば……お戻りになったヴォルフ様と一緒に夕食をとって、その後でお酒を飲んだのよね。襲撃があるからと量は控えていたけれど、ヴォルフ様がお戻りになったことに安心していつの間にか眠っていたらしい。
「申し訳ありません」
「気にするな。疲れが出たんだろう」
「ですが……」
襲撃の可能性があるのに眠ってしまうなんて、緊張感がなさすぎるわ。呆れてしまわれたかしら……
「謝るな。賊は捕らえた」
「……え?」
下りて来た言葉がすぐには理解出来なかった。片付いたって、ゲオルグ様たちがってこと? いつの間に? いえ、その前に……
「あの、今は……」
「朝だ」
「ええっ?」
思いがけない言葉に一気に目が覚めた。
「賊は地下牢に放り込んである」
「そ、そうですか……」
「警備を緩めて北に誘い込んだ。庭がないからな」
それって、囮ってこと? そりゃあ、南や東に侵入されたら庭も荒らされて修復に手間がかかるけれど。
「それでは、ゲオルグ様たちは……」
「北の地下牢に放り込んである」
「地下牢に……」
「こちらに被害はない」
「そうですか」
騎士も使用人も無事なのね。そのことに大きな安堵が広がっていく。まだすっきりしない頭を何とかしたくて湯浴みをし、それから朝食を摂った。そこで昨夜の詳細を教えていただいたわ。私が眠ってから一刻ほど後、ゲオルグ様たちは北門に現れた。だけど迎え撃つ準備を終えていた我が家の騎士が一網打尽にしたという。ロッテに確かめたけれどその喧騒はこの東棟には届かなかったとか。それなら目が覚めなくても仕方ないかしら。ヴォルフ様も報告に来たルッツにわかったと、賊は地下牢に放り込んでおけと仰っただけで、再び寝室に向かわれたと言った。
朝食の後、ヴォルフ様と共に北棟に向かった。夏を予感させる爽やかな風が頬を撫でる。ゾルガー邸の庭の木々は青く茂り、花々は我も我もとその色彩を競うように蕾を空へと伸ばす。艶やかさを増した庭を眺めていると昨夜のことがまだ信じられないわ。
北棟はゾルガー騎士が詰め、また訓練を行うための場。客人向けに華やかさを重視した南や、当主家族の居心地を優先した東、使用人たちが住まう機能性を重視した西とは違い、万が一の際には砦としての役目を担う北は頑強で無骨にすら見える。ヴォルフ様と騎士たちと共に向かうのは、そんな北にある地下牢だった。
訓練などで北棟に足を踏み入れることは何度かあったけれど、地下牢を訪れるのは初めてね。装飾のない動きやすさを重視したドレスで、ヴォルフ様に手を引かれて石造りの階段を下りる。ひんやりとした少し籠った空気が頬を撫でる。天井近くの採光窓から降り注ぐ日差しのお陰で様子はわかるけれど、それでも陰鬱とした印象は否めないわね。
「こちらです」
ルッツが示したのは地下牢の一室だった。厚みのある木の扉には中が窺えるように小さな窓が付いている。ヴォルフ様が頷くと先導していた騎士が扉に手をかける。軋む音を立てながら扉が開いた。ヴォルフ様と共に騎士たちの後を追った。中は薄暗く一層気鬱さを増す。床に人が転がっているのが見えた。
「この者が首謀者です」
我が家のそれに似た服を着た男。両手を後ろ手に縛られ、足も縛られてその縄は牢の柱に繋がっていた。目隠しに猿ぐつわもされている。床に伏したままこちらを睨みつけているように見える。ヴォルフ様が顎で彼を示すと騎士が近づいて目隠しと猿ぐつわを外すと途端に暴れ出した。
「ば、馬鹿なっ! 貴様っ! どうしてここに?」
唸るような怨嗟の声が石壁を叩いた。憎しみと驚きの双方を全身から立ち上らせ、秀麗だった顔は見る影もなく激しい怒りに歪んでいた。
「残念だったな」
「くそっ!」
その後は罵詈雑言の嵐だった。知っている限りの言葉を駆使して罵倒する様は鬼気迫る者があって恐ろしげだけど、縛られて床に這ったままでは格好がつかないわね。彼の声が石壁に反響して耳が痛くなりそう。
「どうする気だ?」
しばらく放っておいたら罵声が尽きたらしく、掠れた声でそう尋ねてきた。目にはまだ力があって諦めているわけではなさそうね。アーレント王族として罰を受けずに国に移送されると思っているのかしら。
「貴様には死を与える」
「はっ! 俺はアーレントの王族だぞ! そんなことが許されると思っているのか!」
「アーレント王から貴様の処罰は好きにしろとの言質を得ている」
「なっ!」
自信に満ちていた顔が再び驚愕に転じた。既に二度、我が家を害しようとしたフリーデル公爵家のゲオルグ様。前回、我が領での狼藉にヴォルフ様は陛下を通してアーレントに厳重抗議をした。アーレント王はゲオルグ様の王族からの追放と貴族籍の剥奪の他、再び我が国で問題を起こした場合、その処罰にアーレントは関知しないとの公文書を送ってきた。新王に代替わりしても恩赦は出なかった。つまりは国から見放されていたのだ。
それでも、フリーデル公爵が密かに援助しているのはわかっていた。今回の騒動もそう。フリーデル公爵は甥でもある新王によそよそしくあしらわれ、国内での影響力を急速に失ったという。長男は常識的で新王に近しく、父親やゲオルグ様、クラリッサ様と折り合いが悪く、公爵は家督を譲らないと頑張っているのだとか。そのせいで余計に新王から距離を取られているのだけど。そんな状態のアーレントが、フリーデル公爵が彼を助けるはずもないわ。
「お前は貴族籍もないただの平民。しかも不当に我が国に侵入し狼藉を繰り返していた罪人だ」
「……っ!」
息を呑む音が冷たい壁に響いた。
「アーレント王には報告も確認も済んでいる。この場で切り捨てても誰も俺を罰しない」
「う、嘘だ!! 俺は尊い血を引くアーレントの王族だ! そんなことが許されるわけがない!」
「吠えたところでお前の死は変わらん」
床に転がったままゲオルグ様が呆然とこちらを見上げていた。彼はまだ自分が王族に連なると思っていたのね。だけど前回、我が領を荒らした直後に貴族籍を失っていたのに。もしかしたらフリーデル公爵が何とかすると言っていたのかもしれないけれど。
「答えろ。イステルのオスヴィンが用意した騎士服で王とベルトラムを襲ったのはお前たちか?」
ヴォルフ様がそう尋ねるとゲオルグ様が身体を揺らした。どうやら兄様の証言は間違っていなかったようね。
「サザールで爵位を得るため俺と王、サザール公子の暗殺を企てたか」
「……」
そんな話があったの? サザール大公夫妻はそれほどに公子を疎んじていると? ヴォルフ様や陛下はともかく実子の死を望むなんて……ゲオルグ様は口元を引き結んでこちらを睨み付けていた。図星のようね。
「話さなくても構わん。どうせお前たちの仕業として片付けるだけだ」
「黙れっ! 貴様ごときが俺を罰するなど出来るわけがない!」
「そう思いたければ好きにしろ。罰するのは王だ」
そう言うとヴォルフ様は私の手を取り、そのままゲオルグ様に背を向けた。騎士に縛っておけと命じる。悪罵が地下に反響する中、私たちは地上へと向かった。
部屋に戻るとどっと疲れが出たわ。ゲオルグ様の悪意に当てられたかしら? でも彼にはもう何の力もない。気にする必要はないわね。
「ゲオルグ様をどうなさるのです?」
「王家に引き渡す。あの男から情報を得る」
それって自白剤を使うってことよね。素直に話すとは思えないもの。それに多分、ヴォルフ様は後始末を陛下に押し付けるおつもりなのでしょうね。そう言えば王宮の方はどうだったのかしら? 同時に襲撃するだろうと仰っていたけれど。
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