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第一章 親父たち追放される
親父たち、グレムリンキングとの戦い……のかな?
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突然のモンスターの登場に人々はパニックを起こしていたが、親父たちは別の意味で混乱していた。
「グレムリンって、小型犬くらいの大きさで、夜中に食べ物を食べると凶暴なるモンスターじゃないのか?」
「うむ、それは違うぞ村正。グレムリンとは本来機械に悪戯をする妖精のことを指す。20世紀初頭にイギリスの空軍パイロットの間でその存在が噂されたのが始まりと言われている」
「教授。博識でござるな」
「イギリスに居た時に、民俗学者の知り合いに教えてもらったのさ」
「講義はそこまで」
「ああ、わしらの今やる事は一つだけだ」
そう言って、親父たちはポーターのフリをしていた荷物を降ろして、グレムリンキングに近づいていく。
ゲートが置かれてる祭壇の上でグレムリンキングは調子に乗っていた。
それゆえに自分の今の状況を理解できなかった。
「我そこはグレムリンの中のグレムリン。グレムリンキン…ぐはっ!」
親父たちは、それぞれ無言で正拳突きやヤクザキックをグレムリンキングにくらわせたのだった。
「この馬鹿モンスター。なんてことしてくれたんでござるか」
「うむ、君は場の空気が読めないのかね」
「この馬鹿のせいで、米が」
「このアホのせいで、味噌、醤油が」
「日本酒が、でござる」
この後も倒れているグレムリンキングにたいして、恨みつらみの罵詈雑言を与える親父たち。
この親父たちの行動によって、人々のパニックは一時的に治まったが、別の意味での混乱が起きていた。
人々は親父たちの言っている事がわからなかった。
しかし一つだけ理解した事があった「食い物の恨みは怖い」と。
そんな人々以上に混乱しているのはグレムリンキング。不意打ちとはいえ、自分を傷つける者がいるとは、思っていなかったからだ。
素早く体勢を立て直しゲートの上から親父たちを見下ろしたグレムリンキングはやっと自分の状況を理解したのだった。
「ふん、誰かと思えば、ただのポーターでしかも、年寄りではないか」
この世界では親父たちの年齢は中年ではなく年寄りである。
「さっきは不意打ちをくらったが、次はそう…ぐはっ!」
グレムリンキングの話を最後まで親父たちが聞くわけがなく、棍棒を砲弾代わりにしてグレムリンキングに集中砲火を浴びせるのだった。
ちなみに棍棒はアイテムボックスに仕舞っていた旅やクエストでモンスターなどから奪った戦利品である。
在庫処分の如く、棍棒を投げまくる親父たち。
グレムリンキングの顔に、胸に、腹に、股間に、手足に棍棒が当たった。
十分後。
棍棒が尽きたのか、親父たちが疲れたのか、砲撃は治まった。
棍棒の弾幕に覆われていたグレムリンキングが姿を見せる。
しかしその姿は全身打撲による痣で緑と紫のダルメシアンになっていた。
そんな状態でもグレムリンキングは反撃する為に、動いたが足を滑らせてゲートの上から落ちた。
痛恨の一撃。
即死しなかったが、その分痛みによる苦しみを味わうことになるグレムリンキング。
そんなグレムリンキングに近づく者がいた。
グレムリンキングは親父たちだと思い、最後の力を振り絞って声にならない声で親父たちに呪いの言葉を吐いたが、残念ながら親父たちではなかった。
親父たちは、グレムリンキングがゲートから落ちた時点でくたばったと思い、立ち去っていたのだった。
呪いの言葉を聞いたのは、グレムリンキングに死んだかどうか確かめる為に近づいた街の警史(中世の警官)だった。
警史はグレムリンキングがまた生きていると分かると、すぐさま槍を突き刺し、息の根を止めた。
こうして結果だけ見れなば、警史がグレムリンキングを倒した事になった。
スタートの街でのモンスター騒ぎは治まったかにみえたが、この時、他の街のゲートもグレムリンキングの部下であるグレムリンたちによって破壊されていたのだった。
「グレムリンって、小型犬くらいの大きさで、夜中に食べ物を食べると凶暴なるモンスターじゃないのか?」
「うむ、それは違うぞ村正。グレムリンとは本来機械に悪戯をする妖精のことを指す。20世紀初頭にイギリスの空軍パイロットの間でその存在が噂されたのが始まりと言われている」
「教授。博識でござるな」
「イギリスに居た時に、民俗学者の知り合いに教えてもらったのさ」
「講義はそこまで」
「ああ、わしらの今やる事は一つだけだ」
そう言って、親父たちはポーターのフリをしていた荷物を降ろして、グレムリンキングに近づいていく。
ゲートが置かれてる祭壇の上でグレムリンキングは調子に乗っていた。
それゆえに自分の今の状況を理解できなかった。
「我そこはグレムリンの中のグレムリン。グレムリンキン…ぐはっ!」
親父たちは、それぞれ無言で正拳突きやヤクザキックをグレムリンキングにくらわせたのだった。
「この馬鹿モンスター。なんてことしてくれたんでござるか」
「うむ、君は場の空気が読めないのかね」
「この馬鹿のせいで、米が」
「このアホのせいで、味噌、醤油が」
「日本酒が、でござる」
この後も倒れているグレムリンキングにたいして、恨みつらみの罵詈雑言を与える親父たち。
この親父たちの行動によって、人々のパニックは一時的に治まったが、別の意味での混乱が起きていた。
人々は親父たちの言っている事がわからなかった。
しかし一つだけ理解した事があった「食い物の恨みは怖い」と。
そんな人々以上に混乱しているのはグレムリンキング。不意打ちとはいえ、自分を傷つける者がいるとは、思っていなかったからだ。
素早く体勢を立て直しゲートの上から親父たちを見下ろしたグレムリンキングはやっと自分の状況を理解したのだった。
「ふん、誰かと思えば、ただのポーターでしかも、年寄りではないか」
この世界では親父たちの年齢は中年ではなく年寄りである。
「さっきは不意打ちをくらったが、次はそう…ぐはっ!」
グレムリンキングの話を最後まで親父たちが聞くわけがなく、棍棒を砲弾代わりにしてグレムリンキングに集中砲火を浴びせるのだった。
ちなみに棍棒はアイテムボックスに仕舞っていた旅やクエストでモンスターなどから奪った戦利品である。
在庫処分の如く、棍棒を投げまくる親父たち。
グレムリンキングの顔に、胸に、腹に、股間に、手足に棍棒が当たった。
十分後。
棍棒が尽きたのか、親父たちが疲れたのか、砲撃は治まった。
棍棒の弾幕に覆われていたグレムリンキングが姿を見せる。
しかしその姿は全身打撲による痣で緑と紫のダルメシアンになっていた。
そんな状態でもグレムリンキングは反撃する為に、動いたが足を滑らせてゲートの上から落ちた。
痛恨の一撃。
即死しなかったが、その分痛みによる苦しみを味わうことになるグレムリンキング。
そんなグレムリンキングに近づく者がいた。
グレムリンキングは親父たちだと思い、最後の力を振り絞って声にならない声で親父たちに呪いの言葉を吐いたが、残念ながら親父たちではなかった。
親父たちは、グレムリンキングがゲートから落ちた時点でくたばったと思い、立ち去っていたのだった。
呪いの言葉を聞いたのは、グレムリンキングに死んだかどうか確かめる為に近づいた街の警史(中世の警官)だった。
警史はグレムリンキングがまた生きていると分かると、すぐさま槍を突き刺し、息の根を止めた。
こうして結果だけ見れなば、警史がグレムリンキングを倒した事になった。
スタートの街でのモンスター騒ぎは治まったかにみえたが、この時、他の街のゲートもグレムリンキングの部下であるグレムリンたちによって破壊されていたのだった。
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