異世界親父騒動記

マサカド

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第五章 親父たちと砂漠

親父たちと、ダンジョン一族の徹底抗戦3!

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前回までのあらすじ
「酒の匂いがする」と言って単独行動するブドウ。
その後を一時間遅れで追いかける親父たち。

 次の階層を降りた親父たちは驚愕していた。
「これって?ブドウの仕業なのか?」
「うむ、そのようだね!」
「恐るべき酒への執念でござる!」
「肯定であります!」
 親父たちの目の前の床には破壊された物体の残骸が万遍無く敷き詰められていた。
「うむ、物質の絨毯だね!」
「化学的には正解だが……」
「何か違う気がするでござる!」
「肯定であります!」
「うむ、褒め言葉と受け取っておこう!だが、この先を進むのは危険かもしれない!」
「確かに、残骸がマキビシ代わりになっているでござる!」
「足を怪我する可能性があるな!」
「地雷原であります!」
「うむ、ではあの手だな!」
「あの手?教授の十八番(おはこ)の発明品か?」
「また爆発しないか心配でござるか?」
「肯定であります!」
「うむ、その心配なら百パーセントないよ!」
 そう言って、教授が取り出したのは箒(ほうき)だった。
「「「…………」」」
 親父たちは全てを理解し、無言で教授から箒(ほうき)を受け取り、残骸を掃き始めた。
「まさか!異世界であの漫画のおじさんをやるとは思わなかった!」
「うむ、あの言葉とお出掛けですか?と言えば、間違いなく、あのおじさんだろうね!」
「二人とも、動かすのは口ではなく手でござる!」
「肯定であります!」
 掃き掃除しながら、親父たちは先を急いでいたが、その歩みは遅かった。
「あっちの壁に上半身めり込んでいる人がいるでござる!」
「うむ、こっちには天井に頭が刺さって宙ぶらりんになっている人がいるよ!」
「ブドウの仕業か!」
「肯定であります!」
 親父たちとブドウが合流するのはまだ先だった。
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