ドラゴンなのに飛べません！〜しかし他のドラゴンの500倍の強さ♪規格外ですが、愛されてます♪〜

第二章

2-84 話し合いの結果を話す前に

　面談後、三人で改めて話し合いをしてから面接に来てくれた彼らの元へと向かった。

彼らの元に行くと...案の定と言わんばかりに種族ごとに集まって私達が来るのを待っていたのだ。

彼らの側に行くと彼らは待ちに待ってましたと言わんばかりに寄って来るので、
様子を一通り確認してからギルマスが最初に彼らに声をかけた。

「今日は面接に来てくれてありがとう。皆んなの様子を知る事ができたし、何よりこうしてまた会えた事が嬉しい。」

ギルマスは当たり障りのない言葉を選んで笑顔で話し彼らの様子を探った。

彼らも長年の付き合いがあるのだろう、ギルマスがなんであえてそんな話をするのかも理解しているようであえて突っ込んだり、話を急かすような事もしなかった。

「でだ、今回皆んなに面接を受けて貰った新しい新ギルドの責任者は俺じゃなく、ここにいるコイツらとその兄弟が責任者となる。あと、この国の国王陛下の息子達もだ。」

ギルマスのこの言葉に騒めきが多少湧くがギルマスが咳払いをするとすぐにおさまる。

「俺はあくまでもこいつらのサポート役でしか関わらないからギルドの運営方針や対応についてはこいつらに一任してある。」

そう言うとギルマスは一歩後ろに下がり、私とフレアを前に出して話すように促す。

私とフレアは目で会話をして私が話をすることに。

『私はドラゴン族、飛龍種族長の娘のスノーです。そして、この国の冒険者でもあります。』

私はそう話しながら冒険者カードを皆んなに見えるように掲示するとその場にいる人達は驚愕の表情を浮かべる。

『私達が作ったのはこの国とドラゴン族が治める里を繋ぐ場所に新設した新しいギルドです。
この国の国王陛下の次男、三男、四男、五男と私の兄弟達が運営の責任者として実質います。
　私達は人間と他の種族の架け橋になるために今回新しいギルドを新設しました。
今の所、住居はドワーフと人間のハーフ一名、エルフ族三名、ドラゴン族五名が確定しています。
そんな中で一緒に働いてくれる人を今回探してます。』

私の言葉に一部の人達は驚きの表情をして、一部は嫌そうな表情をして私の話を聞いていた。

その時点で働ける者とそうでない者が選別できた気がしたが...あえて私は口にせずに話を進めた。

『もちろん、一緒に働くにあたって気持ちよく仕事がしたいので、双方の意見はしっかり聞くために責任者には人間とドラゴン族とで対応している。
　だからと言って、どちらからを優遇する気はさらさらないから。』

私がそう言うと人間側より早速クレームが入ってきた。

まだ採用するかも話してないのにね。