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第二章 歩み〜生活基盤を整えましょう〜
2-25 王様とその息子達
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楽しいバーベキューパーティーという名の歓迎会も無事に終わった。
後片付けも皆で協力して終わらしそれぞれ家路に着く。
家に戻った私とお兄ちゃんとドラしゃんとお父さんとお母さんの元に伝言鳥が来た。
なんと王様からの伝言鳥だった。
ドラしゃんが伝言鳥に伝言を言うように呪文を唱えると伝言鳥は預かってきた伝言を話し出す。
その内容はドラしゃんが予測していた内容だった。
"「やぁー!元気にしているのだね。びっくりしたよ。せっかく送った騎士達の中でも若手ばかりが帰ってきたからどうしたかと思ったけど...そうなるよね!気にしなくて大丈夫だぜ。
しかも、帰ってきた連中揃いも揃って皆同じ事を言うんだから笑ったよ。
「俺達はまだまだ未熟です。この地で鍛え直します。」だよ!
いったい何があったのか聞いても誰も答えないんだもんなぁー。困ったもんだよ。
唯一答えた事が「異世界から来た家族なのは認めます。何よりあの子供は最高です!」皆デロデロの顔をして褒めるもんだから特に傑作だったよ。
お陰で息子達も興味を示してくれた。ありがとうよ。
明日昼前にはそっちに行く。直接お前達の家に行くからよろしくな。では、また明日!」"
伝言鳥は伝言を伝えると王様の所へ戻っていった。
伝言鳥が帰った後...その内容に私とお兄ちゃん以外頭を抱えていた。
特にドラしゃんは、"どうしてくれようか"と言う顔になっていた。
「明日?明日って言ってたよね?昼前には王様とその息子達がくる??!」
「しかも直接家に?ご飯どうしましょう!?皆さん食べますよね??えっ!でも王族に出すものなんて作ったことないわよ!」
「え?そっち?!」
「えっ?!そうでしょう?王族の方にお出しする様な料理は私知らないのよ?」
お父さんとお母さんはの会話に私とお兄ちゃんは首を傾げた。
ドラしゃんはとりあえずムキじぃーちゃんとルミばぁーちゃん、ロドじぃーちゃんにドムじぃーちゃん、ラミィお兄ちゃんに先程の伝言内容を伝えていた。
「マーマのごはん。おいちいよ?」
「うん。ママのご飯美味しいから大丈夫だよ!」
私とお兄ちゃんの声にお母さんとお父さんは私達の方を見て微笑んでくれた。
「ありがとう。でもね...。」
お母さんは少し自信なさげな声で私とお兄ちゃんに話をする。
すると...
「大丈夫だよ。お母さん。自信持ってよ。ドラしゃんや皆も喜んで食べてくれてるだろ?昨日だってだってそうだったじゃないか。
大丈夫だ。」
お父さんが励ますようにお母さんに声をかけた。
その言葉を聞いてお母さんは私とお兄ちゃんごとお父さんと抱き合う。
私達がそんな会話んしている頃、ドラしゃんから連絡を受けたムキじぃーちゃん達がいつの間にか我が家に集まっていた。
そして私達の存在を気にせず話し合いをしていた。
その内容は明日の事についてだ。
『伝言は各自聞いてくれたな。そう言う事だ。』
ドラしゃんが話とそれぞれが意見を言い合う。
「どうするんだい?!絶対アイツらも虜になってるわよ!」
「アイツらの情報を聞いて向こうでも変な輩が増えたら困るぞ?!」
「ここの住人達は我々で目を光らせておけば良いですが王国迄は難しいですよ?」
「アイツらの口を封じておけばよかったなぁ。ぬかったわ。」
「どうするよ?今から(締めに)行くのか?」
なんの話し合いをしているのかと思ったらどうやら私とお兄ちゃんの虜になったライオンさんとクマさんの集団をどうするかに変わっていた。
『王子達は彼らの話を聞いてここへ来る気になったと言うことは、お嬢様と坊っちゃま目当てだと言うことだ。
下手打ったらお嬢様狙いとも考えられる。』
ドラしゃんの言葉にムキじぃーちゃん達はざわめく。
「それはまずいぞ!」
「アイツの息子どもだ!」
「油断はできません。」
「見た目は嫁さん譲りなのに中身がアイツよりだからな。」
「しかも相手は王子だ。嫌な予感しかせんぞ...。」
大の大人が6人。雁首揃えて真剣に悩んでいた。
流石にお母さんもお父さんも気になって話に参加してみた。
「あのう?そんなにまずいこのなんですか?」
「相手は子供ですよね?そこまで心配はいらないのでは?」
お父さんとお母さんは恐る恐る声をかけた。
すると皆が一斉に振り向き
『旦那様、奥様。相手は子供と言えど一国の王子です。しかも父親はアイツです!油断はできません!
しかもお嬢様は奥様譲りで顔立ちは整って可愛らしいお顔です。』
ドラしゃんの言葉にお母さんは何故か顔を赤らめていた。
周りの大人達は頷いてるし。
『そんなお嬢様が微笑んで見て下さい。』
「堕ちない人間はいないね。」
ドラしゃんとルミばぁーちゃんの言葉にさらに皆は大きく頷く。
「それに王子だぜ?「嫁にする!」なんて言われてみろよ?逃げめないぜ?」
ロドじぃーちゃんの言葉にお父さんは本気で狼狽えていた。
「そんな!リンはまだ3歳ですよ!」
お父さんの言葉にドムじぃーちゃんがお父さんの腕を叩きながら答える。
「歳なんて関係ないぞ。婚礼期になるまで婚約者って形をとる事もできるからな。」
その言葉にお父さんは膝を崩して床にへたり込んだ。
そして床に拳を打ちつけながら呟く。
「誰にもやらん...。リンは...嫁になんぞに...やるものか...。」
そんなお父さんにムキじぃーちゃん、ロドじぃーちゃん、ドムじぃーちゃん、ラミィお兄ちゃん、ドラしゃんが囲ってお父さんを元気付ける。
『大丈夫です。それは我らも同じです。相手は王子と言えど男です!お嬢様を守り抜きましょう!』
ドラしゃんの言葉に男達は熱く拳を交わす。
そんな姿を半分呆れた顔で眺めるルミばぁーちゃんとお母さん。
私とお兄ちゃんはあまりの気迫に手を握りあっていた。
「今日の皆んな怖いね」
お兄ちゃんの呟きに私は頷く以外できなかった。
とにかく明日の作戦としては、私と王子だけで過ごさせない様にする事になった。
そのために明日朝食後は皆でここに集まる事になった。
翌朝、お母さんの手作りの朝食を食べ終えて、私とお兄ちゃんはドラしゃんに連れられてお着替えに部屋に戻っていた。
その間にお父さんとお母さんは朝の片付けと昼食の準備に取り掛かる。
私とお兄ちゃんがお着替えを終えて降りて来るとルミばぁーちゃん達が集まっていた。
今日の私の服は動いやすいツナギの服に髪は、2つに分けて結んでもらった。もちろんお兄ちゃんも同じ服装だ。
(何故その服になったかって?私の可愛さが少しでも半減する様にとの苦肉の策だそうです。)
私とお兄ちゃんはドラしゃんに連れられてお決まりのプレイスペースにて読書タイム。
その間に大人達は再度話し合いをしていた。
「とりあえず席はどうするんだ?
椅子も机のスペースもたりんだろう?」
ムキじぃーちゃんの質問にドムじぃーちゃんが答えた。
「大丈夫だ。昨日あれから机と椅子を作成済みだ。しかも専用にしたあるから大丈夫だ。」
ドムじぃーちゃんのドヤ顔に皆は良くやったと褒める。
「座る順番はいつも通りでいいな?」
ロドじぃーちゃんの言葉にドラしゃんが答える。
『なるべく王子達からは距離を離した方がいいのでいつも通りでいきましょう。』
それに関しては異議を誰も言わなかった。
そんな様子をキッチンでお母さんとルミばぁーちゃんは呆れた顔で見つめていた。
「アイツら子供だね。」
ルミばぁーちゃんの呟きにお母さんは頷く。
「今でですよ...。お嫁に行く時どうなるんですかね?」
お母さんの言葉にルミばぁーちゃんは何も言えない。
お母さんも聞いたものの結果が分かったのでふたりで溜息を吐くしかできなかった。
昼ご飯の準備が終わった頃だった。
玄関口なにやら気配が。
なんと魔法陣が現れていたのだ。
気配を感じてドラしゃんは私とお兄ちゃんの元へ瞬時に来てリビングへ移動する。
私とお兄ちゃんがいつもの席に着いた時だった。
魔法陣の中から以前来た王様とセバしゃんと小さな男の子が2人出てきた。
魔法陣が消えて王様とセバしゃんと2人の男の子は私達の方へとゆっくり歩いてきた。
「よっ!待たせたな。コイツらが昨日伝えた俺の息子達だ。」
そう王様が言うと王様の足元にいた2人がこちらに向かって挨拶をする。
「お初にお目にかかります。第一王子のユウキ・デル・ロナスタです。」
「第二王子のユウタ・デル・ロナスタです。」
ふたりは優雅にお辞儀をして自分達の名前を教えてくれた。
顔はどことなく王様に似ているが中性的な顔立ちをしているような。
私はそんな王子達に目をくれずにセバしゃんの方を輝く目で見つめていた。
そんな私を見つめる視線がある事に私は本気で気づいてい。
が!お兄ちゃんとお父さん、そしてドラしゃん達は気づいていた。
"やはりか!!"
お父さんとドラしゃん達の予感は的中していたようす。
セバしゃんを見つめる私に2人の王子達は見惚れていたのだ。
それには王様もセバしゃんも気付いていた。
私はそんな状況にまったく気づかずに、呑気にセバしゃんに手を振りながら声をかける。
「セバしゃん!いりゃっしゃい!」
私は満面の笑顔をセバしゃんに向ける。
"やめろ!リン!お嬢様!"
皆の心の声なんか聞こえない私。
私の笑顔を見て2人の王子達は顔面が真っ赤になる。
"あー。やってしまった。"
お父さんとドラしゃん達はこのカオスな状況下で重い溜息を吐き、お母さんとルミばぁーちゃんはそんなお父さん達を見て呆れるばかりだった。
リン:
セバしゃんいらっしゃい^ ^
セバしゃん:
お元気そうで何よりです(⌒▽⌒)
アキラ:
もしかして...。リン?セバしゃんしか見えてなかったの?
リン:
(・Д・)?他に誰かいた?
あっ!そう言えば、王様いたね^ ^
アキラ:
(o_o)?!いや...。
お父さん:
そうか!リン!間違いない!
セバしゃんと王様しかいかなかったよ!
アキラ:
∑(゚Д゚)パパ!!
ドラしゃん:
さすがお嬢様です( ̄^ ̄)ゞ
後片付けも皆で協力して終わらしそれぞれ家路に着く。
家に戻った私とお兄ちゃんとドラしゃんとお父さんとお母さんの元に伝言鳥が来た。
なんと王様からの伝言鳥だった。
ドラしゃんが伝言鳥に伝言を言うように呪文を唱えると伝言鳥は預かってきた伝言を話し出す。
その内容はドラしゃんが予測していた内容だった。
"「やぁー!元気にしているのだね。びっくりしたよ。せっかく送った騎士達の中でも若手ばかりが帰ってきたからどうしたかと思ったけど...そうなるよね!気にしなくて大丈夫だぜ。
しかも、帰ってきた連中揃いも揃って皆同じ事を言うんだから笑ったよ。
「俺達はまだまだ未熟です。この地で鍛え直します。」だよ!
いったい何があったのか聞いても誰も答えないんだもんなぁー。困ったもんだよ。
唯一答えた事が「異世界から来た家族なのは認めます。何よりあの子供は最高です!」皆デロデロの顔をして褒めるもんだから特に傑作だったよ。
お陰で息子達も興味を示してくれた。ありがとうよ。
明日昼前にはそっちに行く。直接お前達の家に行くからよろしくな。では、また明日!」"
伝言鳥は伝言を伝えると王様の所へ戻っていった。
伝言鳥が帰った後...その内容に私とお兄ちゃん以外頭を抱えていた。
特にドラしゃんは、"どうしてくれようか"と言う顔になっていた。
「明日?明日って言ってたよね?昼前には王様とその息子達がくる??!」
「しかも直接家に?ご飯どうしましょう!?皆さん食べますよね??えっ!でも王族に出すものなんて作ったことないわよ!」
「え?そっち?!」
「えっ?!そうでしょう?王族の方にお出しする様な料理は私知らないのよ?」
お父さんとお母さんはの会話に私とお兄ちゃんは首を傾げた。
ドラしゃんはとりあえずムキじぃーちゃんとルミばぁーちゃん、ロドじぃーちゃんにドムじぃーちゃん、ラミィお兄ちゃんに先程の伝言内容を伝えていた。
「マーマのごはん。おいちいよ?」
「うん。ママのご飯美味しいから大丈夫だよ!」
私とお兄ちゃんの声にお母さんとお父さんは私達の方を見て微笑んでくれた。
「ありがとう。でもね...。」
お母さんは少し自信なさげな声で私とお兄ちゃんに話をする。
すると...
「大丈夫だよ。お母さん。自信持ってよ。ドラしゃんや皆も喜んで食べてくれてるだろ?昨日だってだってそうだったじゃないか。
大丈夫だ。」
お父さんが励ますようにお母さんに声をかけた。
その言葉を聞いてお母さんは私とお兄ちゃんごとお父さんと抱き合う。
私達がそんな会話んしている頃、ドラしゃんから連絡を受けたムキじぃーちゃん達がいつの間にか我が家に集まっていた。
そして私達の存在を気にせず話し合いをしていた。
その内容は明日の事についてだ。
『伝言は各自聞いてくれたな。そう言う事だ。』
ドラしゃんが話とそれぞれが意見を言い合う。
「どうするんだい?!絶対アイツらも虜になってるわよ!」
「アイツらの情報を聞いて向こうでも変な輩が増えたら困るぞ?!」
「ここの住人達は我々で目を光らせておけば良いですが王国迄は難しいですよ?」
「アイツらの口を封じておけばよかったなぁ。ぬかったわ。」
「どうするよ?今から(締めに)行くのか?」
なんの話し合いをしているのかと思ったらどうやら私とお兄ちゃんの虜になったライオンさんとクマさんの集団をどうするかに変わっていた。
『王子達は彼らの話を聞いてここへ来る気になったと言うことは、お嬢様と坊っちゃま目当てだと言うことだ。
下手打ったらお嬢様狙いとも考えられる。』
ドラしゃんの言葉にムキじぃーちゃん達はざわめく。
「それはまずいぞ!」
「アイツの息子どもだ!」
「油断はできません。」
「見た目は嫁さん譲りなのに中身がアイツよりだからな。」
「しかも相手は王子だ。嫌な予感しかせんぞ...。」
大の大人が6人。雁首揃えて真剣に悩んでいた。
流石にお母さんもお父さんも気になって話に参加してみた。
「あのう?そんなにまずいこのなんですか?」
「相手は子供ですよね?そこまで心配はいらないのでは?」
お父さんとお母さんは恐る恐る声をかけた。
すると皆が一斉に振り向き
『旦那様、奥様。相手は子供と言えど一国の王子です。しかも父親はアイツです!油断はできません!
しかもお嬢様は奥様譲りで顔立ちは整って可愛らしいお顔です。』
ドラしゃんの言葉にお母さんは何故か顔を赤らめていた。
周りの大人達は頷いてるし。
『そんなお嬢様が微笑んで見て下さい。』
「堕ちない人間はいないね。」
ドラしゃんとルミばぁーちゃんの言葉にさらに皆は大きく頷く。
「それに王子だぜ?「嫁にする!」なんて言われてみろよ?逃げめないぜ?」
ロドじぃーちゃんの言葉にお父さんは本気で狼狽えていた。
「そんな!リンはまだ3歳ですよ!」
お父さんの言葉にドムじぃーちゃんがお父さんの腕を叩きながら答える。
「歳なんて関係ないぞ。婚礼期になるまで婚約者って形をとる事もできるからな。」
その言葉にお父さんは膝を崩して床にへたり込んだ。
そして床に拳を打ちつけながら呟く。
「誰にもやらん...。リンは...嫁になんぞに...やるものか...。」
そんなお父さんにムキじぃーちゃん、ロドじぃーちゃん、ドムじぃーちゃん、ラミィお兄ちゃん、ドラしゃんが囲ってお父さんを元気付ける。
『大丈夫です。それは我らも同じです。相手は王子と言えど男です!お嬢様を守り抜きましょう!』
ドラしゃんの言葉に男達は熱く拳を交わす。
そんな姿を半分呆れた顔で眺めるルミばぁーちゃんとお母さん。
私とお兄ちゃんはあまりの気迫に手を握りあっていた。
「今日の皆んな怖いね」
お兄ちゃんの呟きに私は頷く以外できなかった。
とにかく明日の作戦としては、私と王子だけで過ごさせない様にする事になった。
そのために明日朝食後は皆でここに集まる事になった。
翌朝、お母さんの手作りの朝食を食べ終えて、私とお兄ちゃんはドラしゃんに連れられてお着替えに部屋に戻っていた。
その間にお父さんとお母さんは朝の片付けと昼食の準備に取り掛かる。
私とお兄ちゃんがお着替えを終えて降りて来るとルミばぁーちゃん達が集まっていた。
今日の私の服は動いやすいツナギの服に髪は、2つに分けて結んでもらった。もちろんお兄ちゃんも同じ服装だ。
(何故その服になったかって?私の可愛さが少しでも半減する様にとの苦肉の策だそうです。)
私とお兄ちゃんはドラしゃんに連れられてお決まりのプレイスペースにて読書タイム。
その間に大人達は再度話し合いをしていた。
「とりあえず席はどうするんだ?
椅子も机のスペースもたりんだろう?」
ムキじぃーちゃんの質問にドムじぃーちゃんが答えた。
「大丈夫だ。昨日あれから机と椅子を作成済みだ。しかも専用にしたあるから大丈夫だ。」
ドムじぃーちゃんのドヤ顔に皆は良くやったと褒める。
「座る順番はいつも通りでいいな?」
ロドじぃーちゃんの言葉にドラしゃんが答える。
『なるべく王子達からは距離を離した方がいいのでいつも通りでいきましょう。』
それに関しては異議を誰も言わなかった。
そんな様子をキッチンでお母さんとルミばぁーちゃんは呆れた顔で見つめていた。
「アイツら子供だね。」
ルミばぁーちゃんの呟きにお母さんは頷く。
「今でですよ...。お嫁に行く時どうなるんですかね?」
お母さんの言葉にルミばぁーちゃんは何も言えない。
お母さんも聞いたものの結果が分かったのでふたりで溜息を吐くしかできなかった。
昼ご飯の準備が終わった頃だった。
玄関口なにやら気配が。
なんと魔法陣が現れていたのだ。
気配を感じてドラしゃんは私とお兄ちゃんの元へ瞬時に来てリビングへ移動する。
私とお兄ちゃんがいつもの席に着いた時だった。
魔法陣の中から以前来た王様とセバしゃんと小さな男の子が2人出てきた。
魔法陣が消えて王様とセバしゃんと2人の男の子は私達の方へとゆっくり歩いてきた。
「よっ!待たせたな。コイツらが昨日伝えた俺の息子達だ。」
そう王様が言うと王様の足元にいた2人がこちらに向かって挨拶をする。
「お初にお目にかかります。第一王子のユウキ・デル・ロナスタです。」
「第二王子のユウタ・デル・ロナスタです。」
ふたりは優雅にお辞儀をして自分達の名前を教えてくれた。
顔はどことなく王様に似ているが中性的な顔立ちをしているような。
私はそんな王子達に目をくれずにセバしゃんの方を輝く目で見つめていた。
そんな私を見つめる視線がある事に私は本気で気づいてい。
が!お兄ちゃんとお父さん、そしてドラしゃん達は気づいていた。
"やはりか!!"
お父さんとドラしゃん達の予感は的中していたようす。
セバしゃんを見つめる私に2人の王子達は見惚れていたのだ。
それには王様もセバしゃんも気付いていた。
私はそんな状況にまったく気づかずに、呑気にセバしゃんに手を振りながら声をかける。
「セバしゃん!いりゃっしゃい!」
私は満面の笑顔をセバしゃんに向ける。
"やめろ!リン!お嬢様!"
皆の心の声なんか聞こえない私。
私の笑顔を見て2人の王子達は顔面が真っ赤になる。
"あー。やってしまった。"
お父さんとドラしゃん達はこのカオスな状況下で重い溜息を吐き、お母さんとルミばぁーちゃんはそんなお父さん達を見て呆れるばかりだった。
リン:
セバしゃんいらっしゃい^ ^
セバしゃん:
お元気そうで何よりです(⌒▽⌒)
アキラ:
もしかして...。リン?セバしゃんしか見えてなかったの?
リン:
(・Д・)?他に誰かいた?
あっ!そう言えば、王様いたね^ ^
アキラ:
(o_o)?!いや...。
お父さん:
そうか!リン!間違いない!
セバしゃんと王様しかいかなかったよ!
アキラ:
∑(゚Д゚)パパ!!
ドラしゃん:
さすがお嬢様です( ̄^ ̄)ゞ
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