異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第五章〜私達兄妹は冒険者になります〜

5-46 突然の来訪者は?!

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 警備隊員達と話しをしてから二日後に正式な雇用書類が完成した。

もちろんこれにはルミはぁーちゃんやカシムじぃーちゃんの協力があったからこそ短期間で対応できたのだ。

でもなんで二人が協力してくれたのかと言うと...実は、私達が宿泊期間を伸ばすとドラしゃんより連絡してもらったらその日の晩にルミばぁーちゃんとカシムじぃーちゃんが猛ダッシュで南側の街にやって来た。

他にも来たがる人達がいたみたいなんだけど、お父さんとお母さんの提案で"じゃんけん"をして勝った二人がやってきたのだとか...。
(なんか殴り合いのバトルに発展する所だったとか...。)

猛ダッシュでやって来た二人に私達が宿泊期間を伸ばした理由を話すと二人は速攻で協力してくれたのだった。

協力だけでなく、翌朝にはルミばぁーちゃんはギルドへ行き、ギルマスを捕まえて説教をしていた。

更に、そのままギルド職員全員を呼び集めて業務体制の見直しと新しい雇用形態についてそのまま話を進めたのだ。

「いったいなんだってこんな事になってんだい!!アンタらはわたしの元で何を学んできたんだい!!」

朝早くから冒険者ギルドと商業者ギルドでは、ルミばぁーちゃんの雷と共に怒号が飛び交っていた。

特に中央の街から南の街へと移住して来た者たちは雷の落ち方が酷かった...。
しかし彼らは凹むどころか、どことなく嬉しそうな表情をしていたの。

久しぶりのルミばぁーちゃんの雷を味わったからだろうか、顔を下に向けたまま口元だけ嬉しそうに歪んでいたのを私は見逃さなかったよ。

一通り説教をし終えたルミばぁーちゃんは改めて業務体制について指導出す。

「いいかい。アンタ達が中心となって引っ張ってやらないと他の連中は困るんだよ?!
不安があるなら必ず私らのところに連絡を入れな。中途半端な事をするからこんな事になるだよ。」

烈火の如く説教するルミばぁーちゃん。
中央の街から来ている人達は慣れたもんだが、初めてルミばぁーちゃんを見る人はかなり怯えていた。

「はい。すみません。」

「アンタ達を送り出したのは、もうアンタ達ならやって行けると信じていたからなんだよ。分かってるかい?
私の持てる知識は全てアンタ達に教えてあるだからしゃんとしないと誰が引っ張っていくんだい!!」

ルミばぁーちゃんの言葉に嬉しそうに話を聞く人たちと怯える人たちに分かれていて、見ていていがいと面白かったのは内緒ね。

ギルド内に集められた職員達はちゃんとルミばぁーちゃんの話を聞いている。

「街を一から築くのは大変なのはよく分かってるよ。
それでもアンタ達なら大丈夫。私が今まで教えて来た子達の中でも一番覚えが良かったんだから。もっと自信持ちな。
いいね、次私が来た時に今回みたいな体たらくだったら容赦はしないよ!
今日からこの内容でやって行きな!慣れるまではキツイかもしれないけど、慣れたらコツを掴んで動きやすくなるから心配はしなさんな!いいかい?!!」

ルミばぁーちゃんは怒号を飛ばしながらも新しい勤務体制と契約内容についてそれぞれに書類を渡しながら細かく説明していく。

「はい!!」

ルミばぁーちゃんの話を聞きながら職員達は素直に返事をする。

ルミばぁーちゃんのおかげでギルドの方はたった一日で新体制が整った。

ギルド職員全員は新たな勤務体制について書かれた書類を持って、早速行動に移す。

ルミばぁーちゃんは親切にも本日の出勤者用にも別に用紙を作ってあったみたいで、本日出勤となっている職員さん達はその紙を見ながら仕事に取り掛かっていた。

それ以外の職員の人達は書類をもってギルドから出て、各々家に戻って行く。

今回ルミばぁーちゃんが作成した書類には新体制の勤務体制の時間割り振り、休憩時間、休みの取り方について、賃金についてなど、皆が知りたいことが細かく書かれていたのだ。

いつの間に作ったのだろうと皆密かに疑問に感じていたけど、相手はルミばぁーちゃんだからどうにでもなるのだろう。


次に警備隊の方は、カシムじぃーちゃんがしっかり対応してくれた。

カシムじぃーちゃんもいつの間にか作った書類を持って警備隊宿舎へと向かう。

カシムじぃーちゃんと一緒に宿舎へ行くと隊長と副隊長は驚きのあまりに白目をむいて倒れてしまった。

倒れた二人を放置してその日来るはずの警備隊員を待つ事数分...?!!
そこには予想を遥かに超える人数がやって来たのだ。

現在警備隊で働いている人達から話を聞いた人達があれよあれよと話を広めておよそ千人以上の人が集まっていた。

中にはあの組織によって露店を運営していた店主の人達も混じっていた。

「あれ?隊長達は?」

前回の話し合いでいた隊員の一人が私に声をかけて来た。

「あははちょっとね。それにしてもすごい人数ね。どうやったの?」

話を逸らすために質問したら快く答えてくれた。

「イヤー飲み屋で話をしていたらいつの間にか話が他方に広がってな。
中には掛け持ちでもいいなら仕事をしたいって奴もいてよ。
仕事の体制が新しく変わるから話だけでも聞きに来いって言ったらこうなったわ。」

宿泊の前に集まった人数を見て私達は驚きながらもどうしようかと思ったら、奥て控えていたカシムじぃーちゃんが皆の前に現れて話をしだした。

「おはよう諸君。集まって頂き光栄だな。この街の警備隊隊長と副隊長は用事を言いつけてあって今不在なんだわ。
代わりにワシから話をするぞ!」

突然現れたカシムじぃーちゃんに驚く人達。それもそう。
この世界でカシムじぃーちゃんの事を知らない人はいないから。

元国王直属の近衛隊隊長をしていたのだから...。

「えっ!!カシム隊長じゃない!!」

「えっ!嘘だろう!!」

「伝説の!!」

なんやらざわざわとなる空気。
どうしようと思っていると...。

「静かに!お前達は今日何をしに来たんだ!」

カシムじぃーちゃんの言葉にざわついて人達は一気に静かになり姿勢を正す。

「ヨシ!では、話をするぞ。この街の警備隊として現在も働いて依頼ている者、これから働こうと思うものがこの場にいるのだろう?
なら、お前達に伝える。警備隊と言うものは決して楽なものではない。
常に死と隣り合わせと思って行動しろ!」

カシムじぃーちゃんの言葉に少しざわつきが再度起こった。
今度のざわつきは不安によるものだ。
それでもカシムじぃーちゃんは言葉を続ける。

「警備隊と言うものは街の治安を護りながらそこに住まうもの生活や命を護者だ。その為、常に武器を所持して対応に当たっているのではないのか?
あと、誰よりも多く不審人物や魔物と向き合う事が多い仕事でもある。
街や人を護りながらも自分の身も護らないといけない。
その為厳しい訓練もある。まぁ~最近それも疎かになっているようだが...。」

そう言ってカシムじぃーちゃんは目を細めて現在警備隊として働く人達を見つめると、彼らは一気に顔色が悪くなっていく。

そう言えば私達の街の警備隊の人達は男女共にそれなりに筋肉隆々だ。

何よりラフそうに見えて常に気配を研ぎ澄ませているのだが...この街の警備隊はそれがない...。

隊長と副隊長、そして一部の警備(中央の街から移動して来た者)を除いては不安になるレベルだった。

「危険と隣り合わせの仕事だからこそ賃金が高いのだ。楽して儲けようと思ってここにいるなら今すぐ帰れ!!!」

カシムじぃーちゃんの言葉にビビった数人は何回か転けながらもその場から離れていった。

それでも残っている人数は...おや?意外に多かった。

「ほーう。意外に骨のある奴が多いのだな。ヨシ!ここに居る連中はそれなりに覚悟のある奴と見込んだ!
正式に警備隊として迎え入れよう!!」

どうやらカシムじぃーちゃんはあえて脅す事によって警備隊としてむいていない奴を篩にかけたようだった。

残った人数およそ千人近く。
残った人達に警備隊の勤務体制や賃金等についてカシムじぃーちゃん自らが詳しく説明していった。










リン:
ルミばぁーちゃん、カシムじぃーちゃん!お久しぶり!

ルミばぁーちゃん:
リン!元気にしてたかい?
しっかり食べてるかい?

カシムじぃーちゃん:
リンちゃ~ん!元気だっか?!
じぃーちゃんの顔を忘れてないかい?

リン:
忘れるわけないよ!
しっかりご飯食べてるよ!

アキラ:
二人とも久しぶりです!
お仕事大丈夫なんですか??

ルミばぁーちゃん:
アキラ!お前も元気そうだね!
仕事なんかロドムカ一人でも問題ないよ!
それよりかお前さん達に会えない事の方が問題だよ!

カシムじぃーちゃん:
そうだぞ!
アキラも元気そうでよかったわ!
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