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ダンジョンマスターと魔王
第4話 あれ? 私何かやってしまいましたか?
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ソルとレナは彼の部屋の隣にある倉庫部屋へとやってくる。
倉庫部屋と言うが中央に床と繋がってる箱に見えるでっぱりしかない殺風景な部屋で、その箱のようなでっぱりのふたを開けて、彼は自分用である木製の曲刀を取り出した。
「確かレナと言ったな。武器はどれがいい? 大抵のものはそろってるぜ」
「じゃあ剣を2本お願いします」
「ふーん、双剣か。まぁいい分かった。ちょっと待ってろ……」
ソルは彼女のために木製の剣を2本取り出し、持たせた。
「レナ、お前が戦いに関してどれくらいできるかテストしよう。さっきも言ったが俺を負かせたら仲間にしてやってもいい。全力で来い、遠慮はするな」
「分かりました。では行きます!」
彼女が一呼吸して臨戦態勢に入る。その直後!
「!?」
ソルに鋭い2本の斬撃が襲い掛かってくる!
女性、しかも彼女のような小柄な身体からは想像もつかない程、一撃一撃がズシリ! と重い。おそらく腕の筋肉だけでなく全身の筋肉をバネにして勢いを乗せているのだろう。
それでいてすべての攻撃が鋭く急所を狙っており、熟練の冒険者が本気で殺しにかかってくるかのような剣さばきだ。
時には両手同時に攻撃を繰り出して力でガードを強引に揺さぶり、時には片手ずつ絶え間なく斬撃を繰り出す。
それもガードを崩すように上中下段を巧みに使い分け、攻撃が単調にならないよう工夫が施されている。熟練の冒険者でもここまで徹底されている者は少ない。
冒険者や勇者相手に、文字通り斬った張ったの命がけの戦いを日夜しているソルですら不利な戦いである。と言えるくらい、彼女の攻撃は激しかった。
「す、ストップ! ストップだ! 止め止め!」
相手のあまりの強さにソルは面食らって止めさせるのがやっとだった。
「ちょ、ちょっと待て! 勇者でもここまでできる奴は中々いないぞ!?」
「え? そうなんですか? でもお父さんには1回も勝てなかったし……」
「ハァ……どんなオヤジさんだよ」
彼女の父親は彼女よりも強い……どんな化け物だよ。と内心冷や汗をかいていたのは彼女には内緒だ。
ソルはレナの意外過ぎる腕前にハッキリ言って面食らっていた。自分はおろか、召喚獣が束になってかかっても敵わない強さだ。
「で、テスト結果はどうですか? 合格ですか?」
「……」
ソルはこれ以上にない程頭をフル回転させていた。彼女の剣の才能は明らかにソルの上を行くが、ダンジョンマスターという汚れ仕事や個人的な復讐旅に誰かを付き合わせたくはない。
ましてや、縁談となれば相手に困らない程の可愛らしい少女となるとなおさらだ。そこで出した結論は……。
「チッ、しゃあねえな……合格だ。約束は約束だからな」
「え! じゃあ……」
「合格は合格でも一次試験だ。今から二次試験を行う。今度は魔法の力をテストする!」
二次試験を「後出し」するという手に出た。これで不合格にすれば彼女を巻き込まずに済む。
その場しのぎとしては上々の策だとソルは思っていたが、またしても下手を打つとは気づいていなかった。
ソルは部屋の壁にめがけて入門向けとして覚える基本的な攻撃魔法を放つ。
「ファイアーボール!」
彼がそう言うと手のひらから握りこぶし大の火球が勢いよく飛び出し、壁にぶち当たり消えた。
「こんな感じだ。同じようにやってみろ」
「分かりました。氷魔法が得意なんですけどそれでいいですか?」
「いいだろう、やってみてくれ」
彼女は促されるまま呪文の詠唱を始めると、それと同時に彼女の目の前に氷の塊が急速に成長しだす。最終的には彼女の上半身ほどもある大きさの氷塊になり、放たれる。
「アイスボール」
彼女の言葉と同時に氷塊は勢いよく飛び、部屋の壁に激突した。着弾し氷塊が砕け散った後、当たった土の壁が少しだがへこんでいた。
「……」
ソルは『アイスボール』という初歩魔法の領域を完全に超えている光景を見せられて開いた口が塞がらない。
「……本当に、あれがアイスボールなのか?」
「ええそうです。でも私なんてまだまだ下手で……お母さんはもっと大きな氷塊を造れましたからね」
「……どういう母親だよ一体」
剣でも、魔法でも、ソルの領域を大幅に上回る彼女を何とか不合格にしたかったがもう無理だ。結局彼は折れた。
「仕方ない。一応形は俺の『弟子』って事でいいか? それでよければ採用するぞ」
「ハイ、分かりました。よろしくお願いします、先生」
「何だその適応力の高さは……まぁいいや。とりあえずダンジョンマスターがどういう仕事なのか教えてやるよ。立ち話するのもアレだから俺の部屋に戻るぞ」
出来れば巻き込みたくはなかったが、約束を勝手に破るわけにもいかないので、ソルは仕方なくレナを仲間へと引き入れた。
倉庫部屋と言うが中央に床と繋がってる箱に見えるでっぱりしかない殺風景な部屋で、その箱のようなでっぱりのふたを開けて、彼は自分用である木製の曲刀を取り出した。
「確かレナと言ったな。武器はどれがいい? 大抵のものはそろってるぜ」
「じゃあ剣を2本お願いします」
「ふーん、双剣か。まぁいい分かった。ちょっと待ってろ……」
ソルは彼女のために木製の剣を2本取り出し、持たせた。
「レナ、お前が戦いに関してどれくらいできるかテストしよう。さっきも言ったが俺を負かせたら仲間にしてやってもいい。全力で来い、遠慮はするな」
「分かりました。では行きます!」
彼女が一呼吸して臨戦態勢に入る。その直後!
「!?」
ソルに鋭い2本の斬撃が襲い掛かってくる!
女性、しかも彼女のような小柄な身体からは想像もつかない程、一撃一撃がズシリ! と重い。おそらく腕の筋肉だけでなく全身の筋肉をバネにして勢いを乗せているのだろう。
それでいてすべての攻撃が鋭く急所を狙っており、熟練の冒険者が本気で殺しにかかってくるかのような剣さばきだ。
時には両手同時に攻撃を繰り出して力でガードを強引に揺さぶり、時には片手ずつ絶え間なく斬撃を繰り出す。
それもガードを崩すように上中下段を巧みに使い分け、攻撃が単調にならないよう工夫が施されている。熟練の冒険者でもここまで徹底されている者は少ない。
冒険者や勇者相手に、文字通り斬った張ったの命がけの戦いを日夜しているソルですら不利な戦いである。と言えるくらい、彼女の攻撃は激しかった。
「す、ストップ! ストップだ! 止め止め!」
相手のあまりの強さにソルは面食らって止めさせるのがやっとだった。
「ちょ、ちょっと待て! 勇者でもここまでできる奴は中々いないぞ!?」
「え? そうなんですか? でもお父さんには1回も勝てなかったし……」
「ハァ……どんなオヤジさんだよ」
彼女の父親は彼女よりも強い……どんな化け物だよ。と内心冷や汗をかいていたのは彼女には内緒だ。
ソルはレナの意外過ぎる腕前にハッキリ言って面食らっていた。自分はおろか、召喚獣が束になってかかっても敵わない強さだ。
「で、テスト結果はどうですか? 合格ですか?」
「……」
ソルはこれ以上にない程頭をフル回転させていた。彼女の剣の才能は明らかにソルの上を行くが、ダンジョンマスターという汚れ仕事や個人的な復讐旅に誰かを付き合わせたくはない。
ましてや、縁談となれば相手に困らない程の可愛らしい少女となるとなおさらだ。そこで出した結論は……。
「チッ、しゃあねえな……合格だ。約束は約束だからな」
「え! じゃあ……」
「合格は合格でも一次試験だ。今から二次試験を行う。今度は魔法の力をテストする!」
二次試験を「後出し」するという手に出た。これで不合格にすれば彼女を巻き込まずに済む。
その場しのぎとしては上々の策だとソルは思っていたが、またしても下手を打つとは気づいていなかった。
ソルは部屋の壁にめがけて入門向けとして覚える基本的な攻撃魔法を放つ。
「ファイアーボール!」
彼がそう言うと手のひらから握りこぶし大の火球が勢いよく飛び出し、壁にぶち当たり消えた。
「こんな感じだ。同じようにやってみろ」
「分かりました。氷魔法が得意なんですけどそれでいいですか?」
「いいだろう、やってみてくれ」
彼女は促されるまま呪文の詠唱を始めると、それと同時に彼女の目の前に氷の塊が急速に成長しだす。最終的には彼女の上半身ほどもある大きさの氷塊になり、放たれる。
「アイスボール」
彼女の言葉と同時に氷塊は勢いよく飛び、部屋の壁に激突した。着弾し氷塊が砕け散った後、当たった土の壁が少しだがへこんでいた。
「……」
ソルは『アイスボール』という初歩魔法の領域を完全に超えている光景を見せられて開いた口が塞がらない。
「……本当に、あれがアイスボールなのか?」
「ええそうです。でも私なんてまだまだ下手で……お母さんはもっと大きな氷塊を造れましたからね」
「……どういう母親だよ一体」
剣でも、魔法でも、ソルの領域を大幅に上回る彼女を何とか不合格にしたかったがもう無理だ。結局彼は折れた。
「仕方ない。一応形は俺の『弟子』って事でいいか? それでよければ採用するぞ」
「ハイ、分かりました。よろしくお願いします、先生」
「何だその適応力の高さは……まぁいいや。とりあえずダンジョンマスターがどういう仕事なのか教えてやるよ。立ち話するのもアレだから俺の部屋に戻るぞ」
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