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あとがき

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 人間とは何か? を突き詰めていくと「矛盾」する生き物なんだと思う。

 牛や豚を食う一方で犬や猫は食ってはいけないとかも矛盾ですよ。どっちもただの動物なんだから。ライオンとかは飢えてりゃ牛だろうが猫だろうが構わず食う合理性を持っている。
 他にも、昔流行った話で普通の水を「水素水」とか言ってありがたがると、実際にはただの水飲んでるだけなのに本当に健康になっちゃうとか、もう人間ってむっちゃくっちゃなのよ。

 でもそのむっちゃくっちゃで矛盾だらけで合理性のカケラも無いからこそ人間は人間でいられるのよ。逆に動物の行動はほぼ全部合理的。何故なら合理的でない動物は生存競争に敗れて絶滅したからだ。

「過労死自殺」に至っては人間の極み、究極的に人間臭いことで、こんなの人間にしかできないことですよ。動物だったら上司噛み殺して食って終わりですよ。
 ウザい上司を噛み殺すってのは人間からすれば野蛮の極みなんだろうけど、実際には「自己保存」の原理にどこまでも忠実で、実に合理的な判断です。
 でも人間は矛盾してる生き物なんで「このままじゃ命の危機」な場合でも「何とか耐え忍ぼうとする」という矛盾した判断を下しちゃうのよ。

 でもその矛盾こそが人間なんですよ。人間は矛盾するから人間でいられるんですよ。今回のお話はそういうお話でしたがいかがだったでしょうか?
 これから続くあなたの人生に少しでもお役に立てれば幸いです。
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