42 / 67
勇者パーティを追放されたらツイてツイてツキまくり!? 「超爆運」スキルが無敵すぎる!
第5話 偶然逃げ出した総大将が目の前に
しおりを挟む
「ではこのクエストを受けますね」
「このクエストですか……いいんですか? ちょっと危険ですよ?」
今日もフォルトーナはクエストを引き受ける。今の場所は風邪をひいた姫君の父親が治める国とは別の国だ。今回は探し物で、近くの廃村で暮らしていた老婆が思い出の品物を代わりにとって来てほしいという依頼だ。
「廃村の周辺で戦争が行われているので日にちをずらしたほうがいいと思いますよ?」
「んー、でもおばあちゃん老い先短そうなんでしょ? だったらすぐにでも取りにいかないといけないでしょ? それに剣はある程度自信はあるから」
フォルトゥーナ(と、その双子の兄)の両親は共に元冒険者で父親は戦士、母親は錬金術師だった。
彼は父親から兄程ではないがそれでも人並みよりかは優れた剣の才能と、母親から錬金術師の才能を引き継いでいた。
兄にとっての剣の腕、のような代名詞とでも言えるほど特別秀でた能力は無いが、複数の才能を持つことで総合力や汎用性では兄に勝っていたのだ。
廃村についてしばし……指定された家で探していると彼女が自分のために書いた自作の詩集を見つけ、それを見つけ出して懐にしまった。
後は帰ってギルドに報告するだけと思っていた……その時。枯れ井戸から男数名が出てきた。彼らはみな武装していた。
「ふぅ。狭かったな」
「致し方ありません。何せ緊急用の脱出通路ですから」
(あれは……魔王!? いや、彼は戦場に出ているはずだ……)
「影武者のアイツには私が死んだあと詫びを入れないとな。私が負け戦をしたせいで死ぬことを強いてしまった」
「彼も閣下のために死ねるのなら本望でしょう、さぁ行きましょう」
(なるほど影武者か……ってことは本物の魔王って事か!?)
目の前に急に特大の大物が飛び出てきた! もちろん逃がすつもりはない。いつでも戦えるように準備はしていた。
「とっておきだ!」
お手製の爆弾……クギや金属片が無数に埋め込まれており、爆発の衝撃でそれらが飛んで身体に突き刺さり食い込むという凶悪なもの。それをあるだけ全部、投げつける。
「!? な、何だ!?」
「とにかく閣下を守……」
雷鳴のようなけたたましい爆発音が6回、辺りに響き護衛4人は戦闘続行不可能なほどの重傷を負うかまたは死亡。護られていた魔族の王も足に金属片が何本も突き刺さり、動けなくなった。
「お、おい! しっかりしろ!」
「……」
王は部下に声をかけるが、返事は無い。
「魔王だな。拘束させてもらうぞ」
「クッ。ここまでか」
フォルトゥーナは魔王の腕を縛り、拘束する。
「フォルトゥーナと言ったな! よくぞ本物の魔王を捕まえたな!」
魔王と戦争をしていたこの国の王は倒した魔王は影武者だとは見抜いていた。では本物の魔王はどこに? 探していたところをフォルトゥーナが見つけ出したのだ。
「お前にはいくら礼をしても足らない位だな」
「いえいえそんなことはありません。陛下のお役に立てれば幸いです」
「謙虚だなお前は。まぁいい、これが報酬だ。小切手で良いな?」
「構いません。私には過ぎた額ですけどね」
こうしてフォルトゥーナは平民の年収2年分にもなる大金を魔王を引き渡すカネとして受け取った。
【次回予告】
今のパーティリーダーには何かある。賢者はそう思っていた。それは自身に起きた出来事で確信へと変わる。
第6話 「賢者 牢獄送りにされる」
「このクエストですか……いいんですか? ちょっと危険ですよ?」
今日もフォルトーナはクエストを引き受ける。今の場所は風邪をひいた姫君の父親が治める国とは別の国だ。今回は探し物で、近くの廃村で暮らしていた老婆が思い出の品物を代わりにとって来てほしいという依頼だ。
「廃村の周辺で戦争が行われているので日にちをずらしたほうがいいと思いますよ?」
「んー、でもおばあちゃん老い先短そうなんでしょ? だったらすぐにでも取りにいかないといけないでしょ? それに剣はある程度自信はあるから」
フォルトゥーナ(と、その双子の兄)の両親は共に元冒険者で父親は戦士、母親は錬金術師だった。
彼は父親から兄程ではないがそれでも人並みよりかは優れた剣の才能と、母親から錬金術師の才能を引き継いでいた。
兄にとっての剣の腕、のような代名詞とでも言えるほど特別秀でた能力は無いが、複数の才能を持つことで総合力や汎用性では兄に勝っていたのだ。
廃村についてしばし……指定された家で探していると彼女が自分のために書いた自作の詩集を見つけ、それを見つけ出して懐にしまった。
後は帰ってギルドに報告するだけと思っていた……その時。枯れ井戸から男数名が出てきた。彼らはみな武装していた。
「ふぅ。狭かったな」
「致し方ありません。何せ緊急用の脱出通路ですから」
(あれは……魔王!? いや、彼は戦場に出ているはずだ……)
「影武者のアイツには私が死んだあと詫びを入れないとな。私が負け戦をしたせいで死ぬことを強いてしまった」
「彼も閣下のために死ねるのなら本望でしょう、さぁ行きましょう」
(なるほど影武者か……ってことは本物の魔王って事か!?)
目の前に急に特大の大物が飛び出てきた! もちろん逃がすつもりはない。いつでも戦えるように準備はしていた。
「とっておきだ!」
お手製の爆弾……クギや金属片が無数に埋め込まれており、爆発の衝撃でそれらが飛んで身体に突き刺さり食い込むという凶悪なもの。それをあるだけ全部、投げつける。
「!? な、何だ!?」
「とにかく閣下を守……」
雷鳴のようなけたたましい爆発音が6回、辺りに響き護衛4人は戦闘続行不可能なほどの重傷を負うかまたは死亡。護られていた魔族の王も足に金属片が何本も突き刺さり、動けなくなった。
「お、おい! しっかりしろ!」
「……」
王は部下に声をかけるが、返事は無い。
「魔王だな。拘束させてもらうぞ」
「クッ。ここまでか」
フォルトゥーナは魔王の腕を縛り、拘束する。
「フォルトゥーナと言ったな! よくぞ本物の魔王を捕まえたな!」
魔王と戦争をしていたこの国の王は倒した魔王は影武者だとは見抜いていた。では本物の魔王はどこに? 探していたところをフォルトゥーナが見つけ出したのだ。
「お前にはいくら礼をしても足らない位だな」
「いえいえそんなことはありません。陛下のお役に立てれば幸いです」
「謙虚だなお前は。まぁいい、これが報酬だ。小切手で良いな?」
「構いません。私には過ぎた額ですけどね」
こうしてフォルトゥーナは平民の年収2年分にもなる大金を魔王を引き渡すカネとして受け取った。
【次回予告】
今のパーティリーダーには何かある。賢者はそう思っていた。それは自身に起きた出来事で確信へと変わる。
第6話 「賢者 牢獄送りにされる」
0
あなたにおすすめの小説
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜
水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。
魔王乱立の時代。
王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。
だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。
にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。
抗議はしない。
訂正もしない。
ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。
――それが、誰にとっての不合格なのか。
まだ、誰も気づいていない。
欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
役立たずと追放された聖女は、第二の人生で薬師として静かに輝く
腐ったバナナ
ファンタジー
「お前は役立たずだ」
――そう言われ、聖女カリナは宮廷から追放された。
癒やしの力は弱く、誰からも冷遇され続けた日々。
居場所を失った彼女は、静かな田舎の村へ向かう。
しかしそこで出会ったのは、病に苦しむ人々、薬草を必要とする生活、そして彼女をまっすぐ信じてくれる村人たちだった。
小さな治療を重ねるうちに、カリナは“ただの役立たず”ではなく「薬師」としての価値を見いだしていく。
暗算参謀は王国を追放される――戦わずして勝ち続けた男の失脚譚――
まさき
ファンタジー
現代日本から異世界へ転生した主人公。
彼に与えられた唯一の能力は、瞬時にあらゆる数値を弾き出す「暗算」だった。
剣も魔法も使えない。
だが確率と戦略を読み解くことで、王国の戦を幾度も勝利へ導いていく。
やがて王国の戦略顧問として絶大な信頼を得るが、
完璧すぎる功績は貴族の嫉妬を招き、巧妙な罠により不正の罪を着せられてしまう。
証明できぬ潔白。
国の安定を優先した王の裁定。
そして彼は、王国を追放される。
それでも彼は怒らない。
数字は嘘をつかないと知っているからだ。
戦わずして勝ち続けた参謀が、国を去るその日までを描く、
知略と静かな誇りの異世界戦略譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる