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お荷物テイマーだけどテンプレ通り最強になってざまぁします
第6話 蛮族の国
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「もう朝か。あっけないものだな」
「もう少し楽しめると思ったんだけどねぇ」
「……」
男の精を吸い上げ妙に肌がつやつやなレーヌとアイとは正反対にナーダは搾りカスとなっていた。1夜で2人相手にするとなると当然の話だろうが。
甲斐性無しのナーダを見て、レーヌはあることに気づく。
「ん? 何だその刺青は?」
「? 刺青? 俺はそんなのしてねえぞ?」
「右手の甲と、左の足首にあるぞ」
ナーダは自分の身体を見ると彼女の言う通り右手の甲には単眼の目玉のように見えるマークが、左の足首には狼の横顔のように見えるマークが、それぞれ刺青のように彫り込まれていた。
「うーむ、テイム能力にはまだ隠された能力ってのがありそうだな。まぁ後日のピンチを脱するための分かりやすい布石だろうなぁ。もう少しひねりを効かせて欲しいぜ」
ナーダはそうごちりながら宿を発った。
「蛮国ゲルドブ、か」
ナーダ一行が現在いる国では蛮族たちが集まり、勝手に領土を主張して国内に自分たちの国を作っていた。ギルドにはそれに関するクエストが特に多い。
「国の中に国が出来てるようなもので、国王陛下もほとほと困っているとお聞きしていますよ。余程腕の立つ、勇者と呼ばれるほどの冒険者でないととても解決できないでしょうね」
「フーム、タリバンがアフガニスタンの領土を乗っ取って勝手に建国宣言するようなものか。ファンタジーというフィルターを通してもえぐい話だな」
(?? 「たりばん」? 「あふがにすたん」? 何の話?)
ナーダはギルドの受け付け嬢と読者にしか分からないキーワードを用いながら話をする。それを特に気にしないまま一行は蛮国ゲルドブへと入国することにした。
「ほほぉ、入国希望とはねぇ。良いぞ、誰だろうが大歓迎だぜ」
関所の職員は下種な笑いを浮かべながらナーダ一行を出迎えの元、入国手続きを終えた彼らを蛮族たちが取り囲む。その数およそ10名弱。
「……ずいぶんとまぁ手荒な歓迎だな。もう少し紳士的なものをして欲しいですねぇ」
ナーダのボヤキとは関係なく乱戦が始まる!!
屋内と言うのもあってレーヌは元の姿に戻れたがアイは人間大のサイズのまま、自分の体と同様縮んだ木の幹を振り回して敵を撃退する。
だが相手も手荒な真似な慣れているのかレーヌとアイの間をすり抜け、ナーダに襲い掛かる!
「!!」
ナーダはメイスで襲ってきた蛮族の頭部を思いっきりぶん殴る。鉄製のメイスであるのを考えても煮固めた革製の帽子を変形させ、頭蓋骨が思いっきり陥没する程の不相応な一撃だ。
「?? 何だ?」
ナーダはふと自分の右手、特に手の甲を見る。さっき一瞬だけしか見ていないが、光っていたような……?
そうこうしているうちに襲ってきた蛮族たちはレーヌに噛み殺された死体4つとアイに撲殺された死体3つに変わる。死体をあさって売れそうなものや日用品は奪った後、関所を発った。
日も傾き出してそろそろ宿の心配をしなくてはいけない頃。運よく集落を見つけてそこへ寄る。そこの中心には……
「公衆便所 1発100G フリーハグ」
と書かれた看板と、そこから伸びる鎖でつながれた全裸の女2人がいた。
「お前ら……まさか!」
間違いない。ナーダが所属していた元勇者パーティの魔女と聖女だった。
「あら、ナーダじゃない。奇遇ねぇこんなところで会うなんて」
「おいおい何だよ公衆便所って! 何でお前たちはこんなことやってるんだ!?」
「分かった分かった。教えてあげてもいいわよ」
聖女と魔女はいきさつを語りだした。
◇◇◇
蛮国ゲルドブを解体させるために蛮族討伐に向かった2人は罠にかかり拘束されてしまう。そこで蛮族王ゲルドブは契約を結ばないかと持ち掛ける。ある特殊な魔力がこもった契約書を魔女につきつける。
「悪魔の契約書ね。これは」
「ほほぉ、察しが良いなその通りだ。こいつにはどんな契約内容でも従わせる力がある。まぁある意味俺たちの誠意ってやつだ。一方的に約束を破ることはしないさ」
契約書の内容は、魔女を蛮国ゲルドブの「慰み者」にする代わりに聖女を開放する。という内容だ。
「心配しないで。こうなったのはボクのミスだよ。あなたは何としても助けてあげる」
そう言って彼女は契約書にサインした。その直後、彼の瞳から精気が消えた。
「約束通りだ。行きな」
「ゲルドブとか言ったわね。お前の事はずっと覚えているからね」
聖女が捨て台詞を吐いて逃げようとした、次の瞬間!
「!?」
隠れていた100人近い蛮族たちに囲まれてしまった。
「!? な! 約束は!?」
「約束? ああ、俺はしっかり守ったよ。確かに俺はお前を解放した。だが『解放するのは一瞬だけで、解放直後に再拘束したりはしない』という約束をした覚えはねえな。
契約書にはそんな事書いて無かったぜ? 何だったら契約書、見るかい?」
ゲルドブはそう言いながら契約書を取り出し、見せた。
「何ですって!? ふざけないでよ!!」
「ふざけてるのはお前らの方だろ? 俺は契約書に従ってお前たちを解放した。その約束はきちんと守っているぜ。こうなることが分かってるなら契約を交わす段階で言ってもらわないと困りますな」
こうして聖女と魔女の2人は再び拘束されてしまった……。
◇◇◇
「そんなわけで、ボクらは勇者を辞めて世のため人のために公衆便所として生まれ変わることに決定したんだ」
「と言う事で私たちを抱いてみない? フリーハグだよ?」
「お前ら相手じゃ勃ちもしねえよ。お断りだ」
ナーダは便所と化したかつての仲間たちに一切構うことなく、情報収集のために酒場へと向かった。
酒場に行くと1人の男が、酒と店の雰囲気からしたら不釣り合いなほど豪華な料理をむさぼっていた。ナーダ一行に気づくと男は酒瓶をもってレーヌにつき出す。
「オイ女、俺に酌しろ。この村の女はブスばっかりで飽き飽きしてんだ」
レーヌは酒を受け取ると同時に彼の顔面にぶっかけた。酒場にいた者は顔から血の気がさあっと引いてしまう。
「テメェ……人様が下手に出てりゃ付け上がりやがって! 俺は蛮族王ゲルドブの13男のアル様だぞ!? 分かってんのか!」
自称蛮族王の息子はそう言って剣を抜き、レーヌに向ける。
「正当防衛、という言葉を知っているか? 最近聞いた話なんだが殺されそうになったら相手を殺しても罪にはならないそうだ。お前は私に向かって剣を抜いたって事は殺そうとしてるんだな? じゃあ今ならお前を殺しても良いわけだ、そうだろ?」
そう言ってレーヌは人間の姿からヘルハウンドの姿へと変わり、アル様とやらの喉元に噛みつき、引きちぎった。
「た……大変だ!」
店員や周りにいる客はその光景を見てざわめき、大いに絶望した。
【次回予告】
子供に何かあったら親が出てくるのが相場。何かあったのが蛮族王の息子だったとしても、もちろんそう。蛮族と言えど一応は親子の絆はあるって事か、うらやましいな。
第7話 「蛮族王 ゲルドブ」
「もう少し楽しめると思ったんだけどねぇ」
「……」
男の精を吸い上げ妙に肌がつやつやなレーヌとアイとは正反対にナーダは搾りカスとなっていた。1夜で2人相手にするとなると当然の話だろうが。
甲斐性無しのナーダを見て、レーヌはあることに気づく。
「ん? 何だその刺青は?」
「? 刺青? 俺はそんなのしてねえぞ?」
「右手の甲と、左の足首にあるぞ」
ナーダは自分の身体を見ると彼女の言う通り右手の甲には単眼の目玉のように見えるマークが、左の足首には狼の横顔のように見えるマークが、それぞれ刺青のように彫り込まれていた。
「うーむ、テイム能力にはまだ隠された能力ってのがありそうだな。まぁ後日のピンチを脱するための分かりやすい布石だろうなぁ。もう少しひねりを効かせて欲しいぜ」
ナーダはそうごちりながら宿を発った。
「蛮国ゲルドブ、か」
ナーダ一行が現在いる国では蛮族たちが集まり、勝手に領土を主張して国内に自分たちの国を作っていた。ギルドにはそれに関するクエストが特に多い。
「国の中に国が出来てるようなもので、国王陛下もほとほと困っているとお聞きしていますよ。余程腕の立つ、勇者と呼ばれるほどの冒険者でないととても解決できないでしょうね」
「フーム、タリバンがアフガニスタンの領土を乗っ取って勝手に建国宣言するようなものか。ファンタジーというフィルターを通してもえぐい話だな」
(?? 「たりばん」? 「あふがにすたん」? 何の話?)
ナーダはギルドの受け付け嬢と読者にしか分からないキーワードを用いながら話をする。それを特に気にしないまま一行は蛮国ゲルドブへと入国することにした。
「ほほぉ、入国希望とはねぇ。良いぞ、誰だろうが大歓迎だぜ」
関所の職員は下種な笑いを浮かべながらナーダ一行を出迎えの元、入国手続きを終えた彼らを蛮族たちが取り囲む。その数およそ10名弱。
「……ずいぶんとまぁ手荒な歓迎だな。もう少し紳士的なものをして欲しいですねぇ」
ナーダのボヤキとは関係なく乱戦が始まる!!
屋内と言うのもあってレーヌは元の姿に戻れたがアイは人間大のサイズのまま、自分の体と同様縮んだ木の幹を振り回して敵を撃退する。
だが相手も手荒な真似な慣れているのかレーヌとアイの間をすり抜け、ナーダに襲い掛かる!
「!!」
ナーダはメイスで襲ってきた蛮族の頭部を思いっきりぶん殴る。鉄製のメイスであるのを考えても煮固めた革製の帽子を変形させ、頭蓋骨が思いっきり陥没する程の不相応な一撃だ。
「?? 何だ?」
ナーダはふと自分の右手、特に手の甲を見る。さっき一瞬だけしか見ていないが、光っていたような……?
そうこうしているうちに襲ってきた蛮族たちはレーヌに噛み殺された死体4つとアイに撲殺された死体3つに変わる。死体をあさって売れそうなものや日用品は奪った後、関所を発った。
日も傾き出してそろそろ宿の心配をしなくてはいけない頃。運よく集落を見つけてそこへ寄る。そこの中心には……
「公衆便所 1発100G フリーハグ」
と書かれた看板と、そこから伸びる鎖でつながれた全裸の女2人がいた。
「お前ら……まさか!」
間違いない。ナーダが所属していた元勇者パーティの魔女と聖女だった。
「あら、ナーダじゃない。奇遇ねぇこんなところで会うなんて」
「おいおい何だよ公衆便所って! 何でお前たちはこんなことやってるんだ!?」
「分かった分かった。教えてあげてもいいわよ」
聖女と魔女はいきさつを語りだした。
◇◇◇
蛮国ゲルドブを解体させるために蛮族討伐に向かった2人は罠にかかり拘束されてしまう。そこで蛮族王ゲルドブは契約を結ばないかと持ち掛ける。ある特殊な魔力がこもった契約書を魔女につきつける。
「悪魔の契約書ね。これは」
「ほほぉ、察しが良いなその通りだ。こいつにはどんな契約内容でも従わせる力がある。まぁある意味俺たちの誠意ってやつだ。一方的に約束を破ることはしないさ」
契約書の内容は、魔女を蛮国ゲルドブの「慰み者」にする代わりに聖女を開放する。という内容だ。
「心配しないで。こうなったのはボクのミスだよ。あなたは何としても助けてあげる」
そう言って彼女は契約書にサインした。その直後、彼の瞳から精気が消えた。
「約束通りだ。行きな」
「ゲルドブとか言ったわね。お前の事はずっと覚えているからね」
聖女が捨て台詞を吐いて逃げようとした、次の瞬間!
「!?」
隠れていた100人近い蛮族たちに囲まれてしまった。
「!? な! 約束は!?」
「約束? ああ、俺はしっかり守ったよ。確かに俺はお前を解放した。だが『解放するのは一瞬だけで、解放直後に再拘束したりはしない』という約束をした覚えはねえな。
契約書にはそんな事書いて無かったぜ? 何だったら契約書、見るかい?」
ゲルドブはそう言いながら契約書を取り出し、見せた。
「何ですって!? ふざけないでよ!!」
「ふざけてるのはお前らの方だろ? 俺は契約書に従ってお前たちを解放した。その約束はきちんと守っているぜ。こうなることが分かってるなら契約を交わす段階で言ってもらわないと困りますな」
こうして聖女と魔女の2人は再び拘束されてしまった……。
◇◇◇
「そんなわけで、ボクらは勇者を辞めて世のため人のために公衆便所として生まれ変わることに決定したんだ」
「と言う事で私たちを抱いてみない? フリーハグだよ?」
「お前ら相手じゃ勃ちもしねえよ。お断りだ」
ナーダは便所と化したかつての仲間たちに一切構うことなく、情報収集のために酒場へと向かった。
酒場に行くと1人の男が、酒と店の雰囲気からしたら不釣り合いなほど豪華な料理をむさぼっていた。ナーダ一行に気づくと男は酒瓶をもってレーヌにつき出す。
「オイ女、俺に酌しろ。この村の女はブスばっかりで飽き飽きしてんだ」
レーヌは酒を受け取ると同時に彼の顔面にぶっかけた。酒場にいた者は顔から血の気がさあっと引いてしまう。
「テメェ……人様が下手に出てりゃ付け上がりやがって! 俺は蛮族王ゲルドブの13男のアル様だぞ!? 分かってんのか!」
自称蛮族王の息子はそう言って剣を抜き、レーヌに向ける。
「正当防衛、という言葉を知っているか? 最近聞いた話なんだが殺されそうになったら相手を殺しても罪にはならないそうだ。お前は私に向かって剣を抜いたって事は殺そうとしてるんだな? じゃあ今ならお前を殺しても良いわけだ、そうだろ?」
そう言ってレーヌは人間の姿からヘルハウンドの姿へと変わり、アル様とやらの喉元に噛みつき、引きちぎった。
「た……大変だ!」
店員や周りにいる客はその光景を見てざわめき、大いに絶望した。
【次回予告】
子供に何かあったら親が出てくるのが相場。何かあったのが蛮族王の息子だったとしても、もちろんそう。蛮族と言えど一応は親子の絆はあるって事か、うらやましいな。
第7話 「蛮族王 ゲルドブ」
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