46 / 56
美歌アメリカへ行く
Scene.46 三者三様
しおりを挟む
「誓約?」
乃亜が聞き慣れない言葉に首をかしげる。
「そう。簡単に言えば、主と特別な約束事をしてそれを守る代わりに力を貰うの。特に『処女である事』は大きな力の源になるの。だから天使の加護を得て戦うのは思春期前後の女の子ばかりってわけ」
「その誓約とやらがどうかしたのか?」
「多分舞は誓約で力を得たのだと思う。『天使 美歌以外の女性を愛さない』と誓ったみたい」
「人生無駄にしてるなそいつ」
兄としてはあんな凶暴な生き物も、ほかの人間から見れば愛らしい人気絶頂のモデル兼ネットアイドルに見えるらしい。
「ところでミスト、お前はさっきから何やってるんだ?」
イスの上で座禅を組んでじっとしているミストに乃亜が問いかける。
「あ、ああ。篠崎の奴に頼まれて新しい能力を開発してるんだよ。ちょっと調整に手間取ってねぇ。完成したら2人にも使えるようにしとくよ」
「わかった。じゃあ今日は新しくできたイタリアンの店に寄ろうぜ」
3人は出かける準備をするのだった。
赤羽警察署 刑事組織犯罪対策課の一室、自分のデスクの上に資料を並べていたタカこと高橋に山根が声をかける
「タカさん。まだ乃亜にこだわってるんですか?」
「ううむ……こいつが容疑者ならすべてキレイに繋がるんだがなぁ」
「しつこいですねぇ。乃亜は完全にシロだってのがもう分かってるじゃないですか」
直属の後輩である山根もさすがにあきれ顔をせざるを得ない。
6月26日に発生した、後に「刈リ取ル者」によると思われる連続殺人事件の最初の事件当初、乃亜が起こしたと考えられていた。が、すぐにアリバイがある事が分かり捜査線上から外れた。
まず北区立赤羽高校2年1組の生徒及び教師が惨殺された事件当日の午後12時50分ごろ、赤羽駅近くのコンビニの防犯カメラに彼の姿が映っていた。
事件発生時刻は13時ごろと推定されるため、駅から歩いて学校に行くには30分はかかる位置にいる乃亜に事件を起こすことは不可能だ。
原付でもあれば話は別だが彼は運転免許証はおろか自転車すら持っていなかったし、当時の交友関係などから誰かから借りることも不可能だった。
念のため盗んで使った可能性を考え目撃証言や当日の乗り物の盗難記録、あるいはタクシーを利用した可能性も調べたが、空振りに終わった。
また、乃亜の家族が殺された事件に関しても午後6時55分ごろ、赤羽駅の防犯カメラに彼が映っていた。駅から自宅まで歩いて15分以上は時間がかかるため徒歩しか移動手段の無い乃亜に午後7時ごろ起こったこの事件を起こすこともやはり不可能だった。
そういうわけで誰もが乃亜を事件と無関係とする中、ただ一人タカこと高橋は乃亜にこだわっていた。
「俺の勘はこいつが容疑者だって言ってるんだ」
「刑事の勘ってやつはいつも的中するとは限らないんですよ。いい加減別の容疑者を当たりましょうよ」
「ううむ……」
結論から言えば、タカの勘は当たってた。だがそれを科学的な捜査で裏付ける事だけはどうしてもできなかった。
悪魔の力を借りた犯行。だなんて普通の人間は思いつきもしないのだから。
その日の夜、美歌は教師の家に下僕たちと共に乗り込んだ。
「ミカ! 何のつもり!?」
「警察に無実の罪で取り調べを食らったこっちの身にもなってみろよ。言っとくけどよぉ、オレは恐喝した覚えなんて一切ないぜ? ただお布施、言い換えれば寄付金を貰っただけだよ」
「何言ってんの!? それを恐喝って言うのよ! 恐喝は犯罪でしょ!?」
「だから恐喝じゃなくてお布施だって何度言ったら分かるんだよテメェは。そりゃ恐喝は犯罪だよ。そんなのオレだってわかる。でもお布施を貰うのは犯罪じゃないだろ? 要は寄付だよ。寄付。分かんねえようならお仕置きだなぁ? やれ!」
お仕置きを加える。4人の少女たちに命じて切り裂き、突き刺し、叩き割る。ズタボロになった教師に美歌は声をかける。
「長男のマイケルは今カリフォルニア大学ロサンゼルス校に通うために一人暮らししてるんだろ? で、次男のアンドリューは離婚した夫のデイビットと一緒に同じくカリフォルニア州に住んでいる。そうだろ?」
「な、何で知ってるの!?」
「調べりゃ簡単に出てくるさ。こいつらに余計な気苦労かけさせたくなければ大人しくしてもらおうか?」
「私の事も脅すつもり!?」
「脅してねえよ。ただ万が一の事が起きるかもしれねえと老婆心ながら忠告しただけさ」
美歌は遠まわしに「家族に危害を加える」と警告する。その辺のヤクザとやってる事は変わりない。
「マリーたちから奪ったお金は返すよね!?」
「テメェは教会への寄付金を「後で返せよ」って言って渡すのか? 違うだろ? オレへのお布施が帰ってくるわけねーだろボケ。それとも何だ? デイビットが飼ってるセントバーナードのマッシュが足腰立たなくなってもいいのか?」
もはや隠すそぶりすら見せずにストレートに脅迫する。
「今日はこの辺で勘弁してやる。今度オレの邪魔したらガチで酷い目に遭わすからな」
そう言って彼女は教師の傷をいやす。一瞬で傷がふさがり、飛び散った血も体内へと戻っていった。完治したのを見届けた後、美歌たちが去っていく。
その後入れ替わるようにザカリエルが教師の前に姿を現した。
「ザカリエル様! いくらSランクだとは言えあまりにもやりたい放題させ過ぎではないですか!」
「カタリーナ。貴女にとっては不本意かもしれませんが我々は主も含めてなるべく彼女のやりたいようにやらせています。彼女の力はたった一人で世界を相手に戦えるほどです。私たちにとってはとても貴重な戦力なので多少の横暴は耐えてください。私自身、美歌専属のサポーターという位置づけですからね」
「ザ、ザカリエル様もあろうお方が専属サポーターですって!?」
教師は驚きの声をあげる。
「それだけ美歌は貴重な存在なの。それこそこの世界から悪を全て消し去れるほどの力を持ってる。だから彼女の機嫌を損ねるような真似は極力やめること。いいですね?」
「……わかりました。主のお導きとあらば従います」
教師は渋々従う。今は嵐の時機だ、過ぎ去るまでただひたすら待てという彼女にとっては非常に不本意な命令だったが。
乃亜が聞き慣れない言葉に首をかしげる。
「そう。簡単に言えば、主と特別な約束事をしてそれを守る代わりに力を貰うの。特に『処女である事』は大きな力の源になるの。だから天使の加護を得て戦うのは思春期前後の女の子ばかりってわけ」
「その誓約とやらがどうかしたのか?」
「多分舞は誓約で力を得たのだと思う。『天使 美歌以外の女性を愛さない』と誓ったみたい」
「人生無駄にしてるなそいつ」
兄としてはあんな凶暴な生き物も、ほかの人間から見れば愛らしい人気絶頂のモデル兼ネットアイドルに見えるらしい。
「ところでミスト、お前はさっきから何やってるんだ?」
イスの上で座禅を組んでじっとしているミストに乃亜が問いかける。
「あ、ああ。篠崎の奴に頼まれて新しい能力を開発してるんだよ。ちょっと調整に手間取ってねぇ。完成したら2人にも使えるようにしとくよ」
「わかった。じゃあ今日は新しくできたイタリアンの店に寄ろうぜ」
3人は出かける準備をするのだった。
赤羽警察署 刑事組織犯罪対策課の一室、自分のデスクの上に資料を並べていたタカこと高橋に山根が声をかける
「タカさん。まだ乃亜にこだわってるんですか?」
「ううむ……こいつが容疑者ならすべてキレイに繋がるんだがなぁ」
「しつこいですねぇ。乃亜は完全にシロだってのがもう分かってるじゃないですか」
直属の後輩である山根もさすがにあきれ顔をせざるを得ない。
6月26日に発生した、後に「刈リ取ル者」によると思われる連続殺人事件の最初の事件当初、乃亜が起こしたと考えられていた。が、すぐにアリバイがある事が分かり捜査線上から外れた。
まず北区立赤羽高校2年1組の生徒及び教師が惨殺された事件当日の午後12時50分ごろ、赤羽駅近くのコンビニの防犯カメラに彼の姿が映っていた。
事件発生時刻は13時ごろと推定されるため、駅から歩いて学校に行くには30分はかかる位置にいる乃亜に事件を起こすことは不可能だ。
原付でもあれば話は別だが彼は運転免許証はおろか自転車すら持っていなかったし、当時の交友関係などから誰かから借りることも不可能だった。
念のため盗んで使った可能性を考え目撃証言や当日の乗り物の盗難記録、あるいはタクシーを利用した可能性も調べたが、空振りに終わった。
また、乃亜の家族が殺された事件に関しても午後6時55分ごろ、赤羽駅の防犯カメラに彼が映っていた。駅から自宅まで歩いて15分以上は時間がかかるため徒歩しか移動手段の無い乃亜に午後7時ごろ起こったこの事件を起こすこともやはり不可能だった。
そういうわけで誰もが乃亜を事件と無関係とする中、ただ一人タカこと高橋は乃亜にこだわっていた。
「俺の勘はこいつが容疑者だって言ってるんだ」
「刑事の勘ってやつはいつも的中するとは限らないんですよ。いい加減別の容疑者を当たりましょうよ」
「ううむ……」
結論から言えば、タカの勘は当たってた。だがそれを科学的な捜査で裏付ける事だけはどうしてもできなかった。
悪魔の力を借りた犯行。だなんて普通の人間は思いつきもしないのだから。
その日の夜、美歌は教師の家に下僕たちと共に乗り込んだ。
「ミカ! 何のつもり!?」
「警察に無実の罪で取り調べを食らったこっちの身にもなってみろよ。言っとくけどよぉ、オレは恐喝した覚えなんて一切ないぜ? ただお布施、言い換えれば寄付金を貰っただけだよ」
「何言ってんの!? それを恐喝って言うのよ! 恐喝は犯罪でしょ!?」
「だから恐喝じゃなくてお布施だって何度言ったら分かるんだよテメェは。そりゃ恐喝は犯罪だよ。そんなのオレだってわかる。でもお布施を貰うのは犯罪じゃないだろ? 要は寄付だよ。寄付。分かんねえようならお仕置きだなぁ? やれ!」
お仕置きを加える。4人の少女たちに命じて切り裂き、突き刺し、叩き割る。ズタボロになった教師に美歌は声をかける。
「長男のマイケルは今カリフォルニア大学ロサンゼルス校に通うために一人暮らししてるんだろ? で、次男のアンドリューは離婚した夫のデイビットと一緒に同じくカリフォルニア州に住んでいる。そうだろ?」
「な、何で知ってるの!?」
「調べりゃ簡単に出てくるさ。こいつらに余計な気苦労かけさせたくなければ大人しくしてもらおうか?」
「私の事も脅すつもり!?」
「脅してねえよ。ただ万が一の事が起きるかもしれねえと老婆心ながら忠告しただけさ」
美歌は遠まわしに「家族に危害を加える」と警告する。その辺のヤクザとやってる事は変わりない。
「マリーたちから奪ったお金は返すよね!?」
「テメェは教会への寄付金を「後で返せよ」って言って渡すのか? 違うだろ? オレへのお布施が帰ってくるわけねーだろボケ。それとも何だ? デイビットが飼ってるセントバーナードのマッシュが足腰立たなくなってもいいのか?」
もはや隠すそぶりすら見せずにストレートに脅迫する。
「今日はこの辺で勘弁してやる。今度オレの邪魔したらガチで酷い目に遭わすからな」
そう言って彼女は教師の傷をいやす。一瞬で傷がふさがり、飛び散った血も体内へと戻っていった。完治したのを見届けた後、美歌たちが去っていく。
その後入れ替わるようにザカリエルが教師の前に姿を現した。
「ザカリエル様! いくらSランクだとは言えあまりにもやりたい放題させ過ぎではないですか!」
「カタリーナ。貴女にとっては不本意かもしれませんが我々は主も含めてなるべく彼女のやりたいようにやらせています。彼女の力はたった一人で世界を相手に戦えるほどです。私たちにとってはとても貴重な戦力なので多少の横暴は耐えてください。私自身、美歌専属のサポーターという位置づけですからね」
「ザ、ザカリエル様もあろうお方が専属サポーターですって!?」
教師は驚きの声をあげる。
「それだけ美歌は貴重な存在なの。それこそこの世界から悪を全て消し去れるほどの力を持ってる。だから彼女の機嫌を損ねるような真似は極力やめること。いいですね?」
「……わかりました。主のお導きとあらば従います」
教師は渋々従う。今は嵐の時機だ、過ぎ去るまでただひたすら待てという彼女にとっては非常に不本意な命令だったが。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる