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3国同盟
第23話 吸収合併
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戦に勝ってミサワ国とランカ国の領土を手に入れ、アレンシア国にも単独で対抗できるほどの勢力となった。なったのだが、当面の課題は統治方法にあった。
「シュネー、元ミサワ国とランカ国の官僚を集めてくれ。今後の統治方法について話がしたい」
「かしこまりました。手配しておきます」
2国を手に入れたものの、ミサワ国は鉄鉱山以外に目新しい所はなかった。
ランカ国に至っては特にめぼしい資源も人材も無く、こんなのでよく統治が出来たものだと感心する位だった。
もっとも、両国とも「全滅するまで戦い続けろ」と王の勅命で指示したばっかりに優秀な武官は全滅。
残っているのは本土防衛のために参加しなかった見習い武官が少数と、そこそこの文官が国相応の数いる程度。という状態なのもあるが。
SSRとSRが武官にいる自分はかなり恵まれている方なのだと実感した。
マコトは城に官僚たちを召集、今後の処遇について話すことにした。
「というわけで今日から俺がお前たちの新たな君主となる。異議が無ければ沈黙をもって答えとしろ。異議があるなら遠慮せず申し立てろ、そのことで罰したりはしない」
全ての官僚たちはマコトという新たな主に対して好意的に接してくれた。
……ただ1名を除いては。
「異議あり! ワシはあくまでミサワ国に仕える者だ。お前の元には下らん!」
「そうか。なら仕方ないな」
ディオールよりも年上だと思われるその老文官だけはマコトの配下になることを拒んだ。
そんな彼に対してマコトは言葉を紡ぐ。周囲の者達にとっての常識なら考えを改めさせるようムチ打ちの拷問か、あるいは命令に背いた罪で打ち首か。緊張が高まる。が、そんな彼らからは意外な言葉が返ってきた。
「そうか。じゃあ辞めていただいて結構。そうそう、当面の生活費として5000ゴールド程出そう。持って行け」
「お前に従わなくても罪にはならんのか?」
「ああ、ならない。嫌々従わせるとこっちも苦労するんだよ。だったら最初からついていきたいと思ってる連中を雇う。それだけの話だ」
マコトは地球での仕事で分かっていた。働くのが嫌な者を無理矢理働かせても大して効率は良くならない。
むしろ細かいところでサービスの低下やクレームの増大などといった不都合が増える。嫌々働いてる奴は特別な事情が無い限りは辞めさせた方が相手にとっても自分にとっても得なのだ。
「ああそうそう。他に辞めたい奴はいないか? 嫌なら別に無理してまでついてこなくても良いぞ。俺の事が嫌いだと言っても俺は怒らん。むしろ嫌々ついてくることを怒るぞ、俺は」
マコトは皆に問うが、返事はない。
「よし、返事が無いって事は俺に従うって事だな? 今日からみっちりと働いてもらうからな。まぁ基本的な仕事内容は前に仕えていた時とほぼ同じだから多分大丈夫だろう。念のため俺に忠誠を誓ってくれ」
そう言っていつものようにマコトはスマホをとりだし、忠誠を誓わせた。
異界の王に対する忠誠というのは同時に2君以上と結ぶことは出来ないが、忠誠を誓った王が死亡するか領土を失うことで自動的に解除されるのだ。
基本的な統治に関しては旧支配体制を踏襲しつつ、権限をある程度譲渡して統治を任せる方式を採用した。
指揮系統などの変更は少なければ少ないほど混乱が起きずに済むし、何よりマコト側に直接統治できるだけの人材が無いという事情もある。
マコトの国、ハシバ国と豚王、来兎率いるアレンシア国との直接対決の日は確実に迫っていた。
「シュネー、元ミサワ国とランカ国の官僚を集めてくれ。今後の統治方法について話がしたい」
「かしこまりました。手配しておきます」
2国を手に入れたものの、ミサワ国は鉄鉱山以外に目新しい所はなかった。
ランカ国に至っては特にめぼしい資源も人材も無く、こんなのでよく統治が出来たものだと感心する位だった。
もっとも、両国とも「全滅するまで戦い続けろ」と王の勅命で指示したばっかりに優秀な武官は全滅。
残っているのは本土防衛のために参加しなかった見習い武官が少数と、そこそこの文官が国相応の数いる程度。という状態なのもあるが。
SSRとSRが武官にいる自分はかなり恵まれている方なのだと実感した。
マコトは城に官僚たちを召集、今後の処遇について話すことにした。
「というわけで今日から俺がお前たちの新たな君主となる。異議が無ければ沈黙をもって答えとしろ。異議があるなら遠慮せず申し立てろ、そのことで罰したりはしない」
全ての官僚たちはマコトという新たな主に対して好意的に接してくれた。
……ただ1名を除いては。
「異議あり! ワシはあくまでミサワ国に仕える者だ。お前の元には下らん!」
「そうか。なら仕方ないな」
ディオールよりも年上だと思われるその老文官だけはマコトの配下になることを拒んだ。
そんな彼に対してマコトは言葉を紡ぐ。周囲の者達にとっての常識なら考えを改めさせるようムチ打ちの拷問か、あるいは命令に背いた罪で打ち首か。緊張が高まる。が、そんな彼らからは意外な言葉が返ってきた。
「そうか。じゃあ辞めていただいて結構。そうそう、当面の生活費として5000ゴールド程出そう。持って行け」
「お前に従わなくても罪にはならんのか?」
「ああ、ならない。嫌々従わせるとこっちも苦労するんだよ。だったら最初からついていきたいと思ってる連中を雇う。それだけの話だ」
マコトは地球での仕事で分かっていた。働くのが嫌な者を無理矢理働かせても大して効率は良くならない。
むしろ細かいところでサービスの低下やクレームの増大などといった不都合が増える。嫌々働いてる奴は特別な事情が無い限りは辞めさせた方が相手にとっても自分にとっても得なのだ。
「ああそうそう。他に辞めたい奴はいないか? 嫌なら別に無理してまでついてこなくても良いぞ。俺の事が嫌いだと言っても俺は怒らん。むしろ嫌々ついてくることを怒るぞ、俺は」
マコトは皆に問うが、返事はない。
「よし、返事が無いって事は俺に従うって事だな? 今日からみっちりと働いてもらうからな。まぁ基本的な仕事内容は前に仕えていた時とほぼ同じだから多分大丈夫だろう。念のため俺に忠誠を誓ってくれ」
そう言っていつものようにマコトはスマホをとりだし、忠誠を誓わせた。
異界の王に対する忠誠というのは同時に2君以上と結ぶことは出来ないが、忠誠を誓った王が死亡するか領土を失うことで自動的に解除されるのだ。
基本的な統治に関しては旧支配体制を踏襲しつつ、権限をある程度譲渡して統治を任せる方式を採用した。
指揮系統などの変更は少なければ少ないほど混乱が起きずに済むし、何よりマコト側に直接統治できるだけの人材が無いという事情もある。
マコトの国、ハシバ国と豚王、来兎率いるアレンシア国との直接対決の日は確実に迫っていた。
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