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第15話 地竜討伐 前編
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エクムントは旅の途中、夕方の時刻に立ち寄った領地で、領主直々の依頼である緊急クエストを見つけた。募集開始から1ヶ月は経つのにクリアーした人はいないものだ。
「我が領内に地竜が侵入してきた。今は大人しいがこのままではいずれ大きな被害をもたらすだろう。そうなる前に討伐を頼む」
地竜……それは下位ながらもドラゴンの1種とされる生き物。
蛇のように細長い身体にドラゴンの顔と牙と短い手に付いた爪を持ち、灼熱の火球を吐く危険度がかなり高い魔物である。
その身は堅硬なドラゴンの鱗で覆われており、並みの武器では破ることはできない。
さすがにそれを相手に出来る人材というのは、エクムントの中でも限られてくる。
通信機器である石板のような魔導器具を起動する。
「吉次郎か? 今は話しても大丈夫か?」
「ええ、問題ございませんぞ。今度は仕事でござるか?」
「そうです。地竜を討伐するのですが、出来ますかね? 1人じゃ無理だろうでしょうからレオナルドも呼ぶつもりです」
「ふむ、レオナルドでござるか。彼の話では聞いているでござるが……まぁいい、承知した」
「いや無理言ってすまない。召喚はいつ頃が良い?」
「明日の昼頃で良いですぞ」
「分かった。明日の昼な」
エクムントは吉次郎との通信を終える。直後、今度は別の人物と通話を始める。
「やぁレオナルド、元気か?」
「おお! エクムントか! 最近連絡が来ねえからついにくたばったのかと思ったぜ。それで何だ? 仕事か?」
「そうです。地竜を討伐するのですが、出来ますかね? 吉次郎と一緒にやってもらう予定です」
「地竜の討伐か……俺一人でも十分だと思うんだがまぁ保険として、か。わかった、最近の試合は雑魚ばっかで退屈してたところだ。引き受けよう。明日の昼にでも召喚してくれ」
「わかった。じゃあな」
『討伐協力者』との通信は終えた。彼は先を見通してさらに通信を始める。
「やぁトニオ、元気か? 君にとって悪くない話だ。明日の夕方には上手くいけばワームの肉が手に入る。買う気はないか?」
「やぁグレイグ、元気か? 狩りが上手くいけばドラゴンの爪や牙が手に入るんだが取引しないか?」
「やぁ……」
領地で1泊し翌日の昼。エクムントはいつものように町の郊外で召喚を行う。
「召喚……須加 吉次郎!」
エクムントが召喚を行うと、以前『傭兵王』から救い出すために来た、あの老侍が再び現れた。
「また会いましたなエクムント殿」
「ああそうだな。待ってろ、レオナルドを呼び出すよ」
エクムントは間を置かずに再び召喚の儀式を行う。
「召喚……レオナルド!」
再びエクムントが召喚を行う。光が静まるとそこにはエクムントの背を頭1つ以上は軽く上回る、全身に古傷が浮かんで獅子の顔を持つ巨躯の筋肉の塊のような大男がいた。
その背中には剣というよりは「鋼の塊」と言った方が正しい、常人なら両手で持つことはもちろん背負えるかさえわからないほどの巨大な剣があった。
「ようエクムント! こうして直接会うのは久しぶりだな。見た感じ旅は順調そうだな」
「そちらこそ剣闘士として活躍しているそうですが特に大きなケガなどはしていなさそうですな」
エクムントへの挨拶を終えた後、吉次郎とレオナルドの2人は互いに向かい合う。
「オメェが『サムライマスター』キチジロウだな?」
「そういうあなたは『魔王になりそこなった男』レオナルド、ですな?」
エクムントの記憶が正しければ会うのは初めてだろうこの組み合わせだ。
「お2人ともすみませんが依頼主である領主から話を聞きに行きましょうか?」
「承知しました」
「あ、ああ分かった。とっとと行こうぜ」
3人は館を訪ねる。ギルドから連絡が来ているのかすんなりと通してくれた。
「……1ヶ月前に野良のワームが領内に棲み付いた。というわけですね」
「ああ、安全の面から言って放置するわけにはいかない。噂じゃ秋の収穫直前の農作物が1匹のワームで全滅したという話も聞く。
そうなる前に何とかしてくれ。やや報酬は下がるが追い払うだけでもいいぞ」
エクムントと領主は話を進める。
「フムなるほど。報酬はワームの死体だけで構わない、と? 良いのか? いろいろとめんどくさいぞ?」
「ご安心を。その辺りは抜かりはないようにしています」
「なるほど、そこまでいうのならわかった。そうしよう」
報酬の話の詰めの段階になると黙っていたレオナルドと吉次郎が口を開いた。
「なぁ、報酬にちょっと条件を入れていいか? なに簡単なことだよ。クエスト前に10分位兵士の訓練所を貸してくれねえか?」
「某からもお頼み申す。なに、すぐ終わる事ですがね」
「あ、ああ分かった。構わんぞ。ではさっそく仕事を始めてくれ」
妙な依頼だがせっかくの剣における名士の2人の依頼だから断るわけにはいかない、と快諾した。
領主との話を終え、3人は訓練所へとやってくる。剣を持つものなら誰もが知る有名人の到来にその場にいた兵士、誰もが彼らの動きに視線を集める。
そんな中、それを大して気にもせずに吉次郎とレオナルドの2人は訓練用の木でできた剣を借りる。
「いやぁやっぱり木は軽いな。剣を持った感じがしねえや」
「ふむ。洋剣は今一つしっくりこないでござるな。木刀ならまた違ってくるのだが」
文句を垂れながらも2人が互いに向き合い、剣を構える。深く深く呼吸をした、次の瞬間! 2人、いや「2匹の猛獣」が牙をむき互いに食いついていく!
ゴガッ! ゴガッ! という硬いもの同士が激しい速度でぶつかり合う音とビリビリと振るえる空気の圧があたりに響く。
木の剣とは言え1振り1振りが当たれば骨まで砕け、頭などの当たり所によっては即死しかねない凄まじい1撃だ。
そして……獣の1匹が大きくはじき飛ばされ、訓練所の壁にたたきつけられる。吉次郎だ。
「ハァッ、ハァッ……」
レオナルドはその図体に似合わない荒い息をして汗をぬぐう。今回は「まぐれで」勝てた、と痛感していた。吉次郎に手を差し出すと彼は力強くつかみ、起こされた。
壁面まで吹っ飛ばされた吉次郎だが足取りは軽く、大したケガはしていなかった。
「ふう……いやぁお強い事で。さすが『魔王になりそこなった男』と言われるだけの事はありますなぁ。力では到底かないそうにないですな」
「キチジロウ、アンタもふざけた強さだよ。噂で聞く『サムライマスター』っていうのは名ばかりってわけじゃあねえな。びっくりしたよ。技術力じゃ完敗だな」
「真剣勝負でしたらもしかしたら勝てたかもしれませんな」
「だろうな。得物が互いに愛用の剣だったらまた結果は違ったかもな」
気の知れた友人のように話しかける2人をエクムント含む兵士たちはぽかん……とした顔で見ていた。
「吉次郎、レオナルド、ずいぶん激しい打ち合いだったが大丈夫か?」
「ああ、心配は無用ですぞ、準備運動みたいなものですからな」
「そうそう。本番前のウォーミングアップってやつだな」
心配になって声をかけたエクムントに対し彼らはそうサラリ、と答える。周りの人間からしたら、どう見ても準備運動には見えなかったのだが。
【次回予告】
依頼を遂行するため目撃情報が寄せられる場所を捜索する3人。果たして無事にワームを討伐出来るだろうか?
第16話 「地竜討伐 後編」
「我が領内に地竜が侵入してきた。今は大人しいがこのままではいずれ大きな被害をもたらすだろう。そうなる前に討伐を頼む」
地竜……それは下位ながらもドラゴンの1種とされる生き物。
蛇のように細長い身体にドラゴンの顔と牙と短い手に付いた爪を持ち、灼熱の火球を吐く危険度がかなり高い魔物である。
その身は堅硬なドラゴンの鱗で覆われており、並みの武器では破ることはできない。
さすがにそれを相手に出来る人材というのは、エクムントの中でも限られてくる。
通信機器である石板のような魔導器具を起動する。
「吉次郎か? 今は話しても大丈夫か?」
「ええ、問題ございませんぞ。今度は仕事でござるか?」
「そうです。地竜を討伐するのですが、出来ますかね? 1人じゃ無理だろうでしょうからレオナルドも呼ぶつもりです」
「ふむ、レオナルドでござるか。彼の話では聞いているでござるが……まぁいい、承知した」
「いや無理言ってすまない。召喚はいつ頃が良い?」
「明日の昼頃で良いですぞ」
「分かった。明日の昼な」
エクムントは吉次郎との通信を終える。直後、今度は別の人物と通話を始める。
「やぁレオナルド、元気か?」
「おお! エクムントか! 最近連絡が来ねえからついにくたばったのかと思ったぜ。それで何だ? 仕事か?」
「そうです。地竜を討伐するのですが、出来ますかね? 吉次郎と一緒にやってもらう予定です」
「地竜の討伐か……俺一人でも十分だと思うんだがまぁ保険として、か。わかった、最近の試合は雑魚ばっかで退屈してたところだ。引き受けよう。明日の昼にでも召喚してくれ」
「わかった。じゃあな」
『討伐協力者』との通信は終えた。彼は先を見通してさらに通信を始める。
「やぁトニオ、元気か? 君にとって悪くない話だ。明日の夕方には上手くいけばワームの肉が手に入る。買う気はないか?」
「やぁグレイグ、元気か? 狩りが上手くいけばドラゴンの爪や牙が手に入るんだが取引しないか?」
「やぁ……」
領地で1泊し翌日の昼。エクムントはいつものように町の郊外で召喚を行う。
「召喚……須加 吉次郎!」
エクムントが召喚を行うと、以前『傭兵王』から救い出すために来た、あの老侍が再び現れた。
「また会いましたなエクムント殿」
「ああそうだな。待ってろ、レオナルドを呼び出すよ」
エクムントは間を置かずに再び召喚の儀式を行う。
「召喚……レオナルド!」
再びエクムントが召喚を行う。光が静まるとそこにはエクムントの背を頭1つ以上は軽く上回る、全身に古傷が浮かんで獅子の顔を持つ巨躯の筋肉の塊のような大男がいた。
その背中には剣というよりは「鋼の塊」と言った方が正しい、常人なら両手で持つことはもちろん背負えるかさえわからないほどの巨大な剣があった。
「ようエクムント! こうして直接会うのは久しぶりだな。見た感じ旅は順調そうだな」
「そちらこそ剣闘士として活躍しているそうですが特に大きなケガなどはしていなさそうですな」
エクムントへの挨拶を終えた後、吉次郎とレオナルドの2人は互いに向かい合う。
「オメェが『サムライマスター』キチジロウだな?」
「そういうあなたは『魔王になりそこなった男』レオナルド、ですな?」
エクムントの記憶が正しければ会うのは初めてだろうこの組み合わせだ。
「お2人ともすみませんが依頼主である領主から話を聞きに行きましょうか?」
「承知しました」
「あ、ああ分かった。とっとと行こうぜ」
3人は館を訪ねる。ギルドから連絡が来ているのかすんなりと通してくれた。
「……1ヶ月前に野良のワームが領内に棲み付いた。というわけですね」
「ああ、安全の面から言って放置するわけにはいかない。噂じゃ秋の収穫直前の農作物が1匹のワームで全滅したという話も聞く。
そうなる前に何とかしてくれ。やや報酬は下がるが追い払うだけでもいいぞ」
エクムントと領主は話を進める。
「フムなるほど。報酬はワームの死体だけで構わない、と? 良いのか? いろいろとめんどくさいぞ?」
「ご安心を。その辺りは抜かりはないようにしています」
「なるほど、そこまでいうのならわかった。そうしよう」
報酬の話の詰めの段階になると黙っていたレオナルドと吉次郎が口を開いた。
「なぁ、報酬にちょっと条件を入れていいか? なに簡単なことだよ。クエスト前に10分位兵士の訓練所を貸してくれねえか?」
「某からもお頼み申す。なに、すぐ終わる事ですがね」
「あ、ああ分かった。構わんぞ。ではさっそく仕事を始めてくれ」
妙な依頼だがせっかくの剣における名士の2人の依頼だから断るわけにはいかない、と快諾した。
領主との話を終え、3人は訓練所へとやってくる。剣を持つものなら誰もが知る有名人の到来にその場にいた兵士、誰もが彼らの動きに視線を集める。
そんな中、それを大して気にもせずに吉次郎とレオナルドの2人は訓練用の木でできた剣を借りる。
「いやぁやっぱり木は軽いな。剣を持った感じがしねえや」
「ふむ。洋剣は今一つしっくりこないでござるな。木刀ならまた違ってくるのだが」
文句を垂れながらも2人が互いに向き合い、剣を構える。深く深く呼吸をした、次の瞬間! 2人、いや「2匹の猛獣」が牙をむき互いに食いついていく!
ゴガッ! ゴガッ! という硬いもの同士が激しい速度でぶつかり合う音とビリビリと振るえる空気の圧があたりに響く。
木の剣とは言え1振り1振りが当たれば骨まで砕け、頭などの当たり所によっては即死しかねない凄まじい1撃だ。
そして……獣の1匹が大きくはじき飛ばされ、訓練所の壁にたたきつけられる。吉次郎だ。
「ハァッ、ハァッ……」
レオナルドはその図体に似合わない荒い息をして汗をぬぐう。今回は「まぐれで」勝てた、と痛感していた。吉次郎に手を差し出すと彼は力強くつかみ、起こされた。
壁面まで吹っ飛ばされた吉次郎だが足取りは軽く、大したケガはしていなかった。
「ふう……いやぁお強い事で。さすが『魔王になりそこなった男』と言われるだけの事はありますなぁ。力では到底かないそうにないですな」
「キチジロウ、アンタもふざけた強さだよ。噂で聞く『サムライマスター』っていうのは名ばかりってわけじゃあねえな。びっくりしたよ。技術力じゃ完敗だな」
「真剣勝負でしたらもしかしたら勝てたかもしれませんな」
「だろうな。得物が互いに愛用の剣だったらまた結果は違ったかもな」
気の知れた友人のように話しかける2人をエクムント含む兵士たちはぽかん……とした顔で見ていた。
「吉次郎、レオナルド、ずいぶん激しい打ち合いだったが大丈夫か?」
「ああ、心配は無用ですぞ、準備運動みたいなものですからな」
「そうそう。本番前のウォーミングアップってやつだな」
心配になって声をかけたエクムントに対し彼らはそうサラリ、と答える。周りの人間からしたら、どう見ても準備運動には見えなかったのだが。
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