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第1章

エドワード・フォン・フェルディナント伯爵

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「ふぅ...。この書類はこれで大丈夫だな。」

現在私は、執務室で書類作業を行なっている。もう何年も領主をやっているが、相変わらず書類は苦手だ。

はあ。
はこんな苦労は無かったんだがな。


メイドに淹れさせた紅茶を飲みながら一息つく。
そしてひと段落したとはいえ、未だに机の上にある書類の束を見ると、現実逃避もしたくなる。
領主の仕事も楽じゃない。
そんなくだらない事を考えながら窓の外に目を向ける。


.....すぐに....様へ........!!

ん?
なんだか慌ただしくなってきたな。

するとドアがノックされ、家令が部屋へと入ってくる。

「失礼致します。先程衛兵から、モンスターの大群がこの街に押し寄せて来ているとの報告がありました。少なくとも1000はいるようです。」

...なんと面倒な...。
何故よりによって私の領地なのだ。
...いや、この街で良かったと考えるべきか?
幸いにも今は私もいるし、娘のエリーゼもいる。

それよりも早急に対策を取らねば我が領都に甚大な被害が出てしまう。

「モンスターがこちらにたどり着くまで、どれ程かかる?」

「凡そですが、1時間程度かと。」

...1時間。

他領からの援軍は当然間に合わないか。

「騎士団を出せ。冒険者には緊急依頼だ。傭兵も集めてくれ。どちらも報酬は弾むと伝えてな。
あとは...冒険者学校と魔導、騎士学校の者たちも参加させよう。」

「畏まりました。そのように致します。」


本当は学生らには戦わせたくはないが...。

この戦いで活躍した者には何か特別なものを与えるとしよう。


子どもの力を借りなければ領地を守りきれないかもしれないとは、私も情けない。。。


さて、そろそろ行くとするか。
久しぶりの戦いだ。





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皆様お久しぶりです。
最近また忙しくなってきたのと、こちらのミスで下書が保存されておらず、投稿に時間がかかってしまいました。
申し訳ありません。

主人公が通っている冒険者予備校の名前を冒険者学校に変更しました。

現在以前の話の加筆修正なども行なっておりますが、中々終わりませんm(_ _)m
話の大筋には関係がない形になると思います。

今後もこの作品をどうかよろしくお願い致します!
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