真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一

文字の大きさ
62 / 258
第4章 "色欲の魔王"編

第60話 絆を問う者、絆を誇る者

しおりを挟む
 ──夜のルセリア中央公園。


 水音が遠くに響き、魔灯の明かりが舗道に静かな影を描いていた。

 緋色の詠唱服をまとった一人の老紳士は、噴水を背にして立ち、目の前の少女を見つめていた。

 その瞳は、ただの老いを宿すものではない。幾多の戦略と交渉を乗り越えてきた者だけが持つ、鋭利な知性の光をたたえていた。

 

 エルディナ王国宰相──グラディウス・ヴァン・ヴィエロ。

 

(……あれほどの“蒼”は、初めて見た)

 老宰相の胸の奥に、今もなお残響のように広がるあの光景。

 “運命視”で見た、ブリジット・ノエリアの魂の光。

 それはただ“有益”である、という範疇を遥かに超えていた。

 ──世界を変える、と断言できるほどの蒼光。

 それはもはや“希望”というより、“流星”に近かった。

 

(そして……)

 隣にいた黒マスクの少女──リュナ。

 彼女から感じた、まるで神性に近い白の魂。

 さらには、その声。あの“咆哮”。

 

(……ザグリュナ。間違いあるまい)

 グラディウスは確信していた。

 あれは、かつて一度だけ遠方から観測した、伝説の魔獣“咆哮竜”ザグリュナが放つ支配の声と同質のものだった。

 しかし。

 この少女が放った“咆哮”は、それとどこか違っていた。

 冷酷な支配ではない。

 激情による咆哮ではない。

 ──守ろうとする意思。

 それが、確かにあった。

 

 そして、もうひとり。

 魔王──ヴァレン・グランツ。

 人類にとって“最も忌むべき”存在の一柱でありながら、今この場では無益な攻撃もせず、どこか飄々とした態度で少女たちに肩を並べている。

 それどころか、少年のように笑っていた。

 人間たちと、肩を並べて。

 

(……この三者が、共にいる)

(“咆哮竜”と“大罪魔王”、その両者が、あの少女の側に在る……)

 

 これは、歴史の転換点だ。

 あるいは、災厄の前兆か。

 どちらかだ。

 だが、グラディウスは──信じたかった。

 ブリジット・ノエリアという少女が、ただの“偶然”によって彼らを引き寄せたとは思えなかった。

 

 ──この子は、選ばれた者だ。

 

 彼の眼差しが、ふと柔らかくなる。

 だが、それでも確かめなければならない。

 言葉にしなければ、判断できない。

 

 だから、グラディウスは静かに顔を上げた。

 ブリジットの前に、まっすぐに立ち、老練な口調で問いを投げる。

 

 

「ブリジット・ノエリア嬢」

 

 彼女は、はっとしたように顔を上げた。

 涼やかな目が、少しだけ緊張に揺れている。

 

「ひとつ、君に問いたいことがある」

 

 ブリジットは、フレキを抱きしめながら小さく頷いた。

 唇を結び、真っ直ぐに宰相の瞳を見返す。

 

「この二人──“ヴァレン・グランツ”と、“リュナ”という少女──彼らは、君にとって一体……“何”なのだ?」

 

 その声音に、圧はなかった。

 ただ、重さがあった。

 問いの奥にある“国家”という重責と、未来を見極めんとする厳しさが宿っていた。

 

 ブリジットは目を丸くした。

 視線が、ヴァレンへ、リュナへ、そしてふたたび宰相へと移ろう。

 

 だが、やがて──息をひとつ、深く吸い込むと、きっぱりとした声で言った。

 

 

「ヴァレンさんは……今日、初めて会ったばかりの人です」

 

 周囲の空気が、少しだけ動く。

 ミルダが眉をひそめたのが分かった。

 

 だが──

 

「それでも、あたしは……友達になれたと思ってます!」

 

 その言葉は、まるで胸の奥に灯る火のように、まっすぐで、温かかった。

 ブリジット・ノエリアは、誰の力も借りず、その意志だけで口にしていた。

 

 “私が、そう思ったから”──

 

 その確信に、老宰相の表情が揺れる。

 この娘は、ただの理想主義者ではない。

 本気で──信じているのだ。

 

 ミルダが声を荒げた。

 

「あなた……その男が何者か分かっているの? その男は、“大罪魔王”の一柱なのよ!?」

 

 しかし、ブリジットは一歩も退かず、むしろ微笑すら浮かべて言った。

 

「はい、知ってます」

 

 ミルダは目を見開いた。

 そして、ヴァレンは──その様子を見て、ゆるく、静かに目元を細めた。

 サングラスの奥で、表情が崩れたのが分かった。

 

 言葉には出さない。

 けれど、たしかに“嬉しい”という感情が、彼の横顔に滲んでいた。

 

 ──ここから、すべてが始まる。

 

 そう思わせるには、十分すぎる瞬間だった。


 
 次にブリジットはリュナの方を向くと、そっとその細い腕に自分の腕を絡めた。

 まるで、世界のどこよりも自然な仕草だった。

 けれど、リュナの体はわずかに硬直する。

 ふいに訪れた“距離の消失”に、戸惑いが滲んだ。

 

「リュナちゃんは……」

 

 ブリジットの声が、夜気を震わせる。

 その言葉には、強さと優しさ、そして確信が込められていた。

 

「……あたしがフォルティア荒野の開拓をする中で、出会った──新しい“家族”のひとりです」

 

 はっきりと。迷いなく。

 その宣言が放たれた瞬間、リュナの目が見開かれた。

 赤い瞳が、一瞬だけ揺れる。

 彼女は言葉を発しなかった。ただ、小さく喉が震えた。

 

「……ね、姉さん……」

 

 ぽつりと漏れた呟き。

 それは、彼女が“咆哮竜ザグリュナ”としての長き孤独を破った証だった。

 

 仲間ではなく、同盟ではなく──家族。

 その言葉に、どれほどの重みがあっただろうか。

 どれほど、飢えていたか。

 どれほど、欲しかったか。

 

 けれどリュナは、感情を堪えるように口元をきゅっと結んだ。

 顔を逸らす。

 涙腺が緩む気配を、ヴァレンがニヤニヤ見ているのに気付いたのだ。

 

「な、なに見てんだよ、お前……!」

 

 黒マスクの下、唇が震える。

 でもその震えは、怒りではなく──限界ぎりぎりの照れ隠しだった。

 

 それを見たブリジットは、何も言わず、リュナの手をそっと握る。

 そのぬくもりが、リュナの胸に静かに沁み渡っていった。



 ◇◆◇



 そのやり取りを、宰相グラディウスは黙って見つめていた。

 

 孫娘のような年齢の少女が、咆哮竜と家族の絆を結び──大罪魔王にすら一目置かれている。

 それは、まるで英雄譚の中の一節のようだった。

 

(……だが)

 

 心の奥底で、老宰相の警鐘は鳴り止まなかった。

 

 希望と呼ぶには眩しすぎる。

 光が強すぎれば、必ず影が生まれる。

 

 咆哮竜と、色欲の魔王。

 これほどの存在が一国に与すると知られれば、諸外国は必ず“揺れる”。

 軍拡か、外交か、あるいは──制圧か。

 

 国家の火種は、往々にして“感情”ではなく“事実”によって着火する。

 

 ──ゆえにこそ、問わねばならなかった。

 

 グラディウスは一歩進み、静かに言葉を紡ぐ。

 

「君の“家族”……リュナ殿、だったね」

 

 リュナが小さく反応する。

 その名の呼び方に、彼女は何かを“察した”。

 グラディウスが、正体を“識っている”ことを──暗に伝えたのだ。

 

「君が彼女と家族であると、そう語ったこと。私は宰相として、嬉しく思っている」

 

 言葉は穏やかだった。

 けれど、その奥に込められた“重さ”は否応なく伝わる。

 

「だが……リュナ殿の存在を狙い、彼女自身が──あるいは君自身が、危険に晒される可能性もある」

 

 公然たる敵意ではない。

 だが、“国家”という巨大な構造が、時としてそうなることを、彼は知っていた。

 

「……それでも君は、彼女を“家族”と呼び続ける覚悟があるのか?」

 

 ブリジットは、一瞬だけ目を伏せた。

 けれど──すぐに、顔を上げる。

 真っ直ぐに、老宰相を見据えて言った。

 

「もちろんです」

 

 その声は凛として、そして、温かかった。

 

「リュナちゃんは、あたしの大事な家族です」

 

「何があろうと、誰が何と言おうと──あたしが、守ります」

 

 その宣言は、誰に媚びるでもなく、誰を責めるでもない。

 ただ、自分の“意志”を通すための、真っ直ぐな宣言だった。

 

 リュナはまたも目を潤ませた。

 だが、今度はヴァレンに気づかれまいと、ギッとその視線を睨み返す。

 

「チッ……こっち見んな、ヘラヘラしやがって……」

 

 ブリジットはそんなリュナに気付かず、どこか誇らしげに微笑んだ。

 

 ──その光景を、グラディウスはもう一度“運命視”で見た。

 

 そこにあるのは、変わらぬ──いや、先ほどよりもさらに輝きを増した蒼。

 

 嘘偽りのない言葉。

 誰かを“守る”ための覚悟。

 

 その光に、老宰相は息を呑み、ほんの一瞬だけ──胸を打たれた。

 

 ──この少女は、国を背負える。

 いや、国すら超えて、“世界を動かす”可能性を持つ。

 

 だがそれは、果たして吉兆か、凶兆か──

 その答えは、まだ先にあるのだろう。

 

(……まったく。若者というやつは……)

 

 グラディウスは静かにまぶたを伏せ、眉間に刻まれた皺を深くするのだった。


 ブリジットは、真っ直ぐな瞳でグラディウスを見据えながら、言葉を続けた。

 

「それに……あたし達には、いつも守ってくれる、とっても心強い男の子がいますから!」

 

 その言葉に、一瞬だけ空気が止まった。

 

 グラディウスとミルダが、無意識にヴァレンの方を見る。

 

 ──だが、当の本人は肩をすくめて、いたずらっぽく笑った。

 

「ククク……俺のことじゃないよ」

 

 にやりと口の端を持ち上げ、ヴァレンはわざとらしく胸に手を当てた。

 

「安心しな、グラディウス。この二人には、俺なんか足元にも及ばない“スパダリ”がついてるんだよ」

 

「“スパダリ”……?」

 

 ミルダが眉をひそめ、聞き慣れない言葉を復唱する。

 

 グラディウスは混乱した面持ちで、ヴァレンとブリジット、そしてリュナの間を視線で往復させる。

 

(色欲の魔王──ヴァレン・グランツ。それが自らを“足元にも及ばない”と評する相手……?)

(そんな存在が、本当にこの世に……?)

 

 懐疑、警戒、好奇心──そのすべてが、老宰相の胸をざわめかせていた。

 

 ──その時だった。

 

 ふと、ヴァレンが気怠げに肩をすくめ、ちらりと視線を背後に向けた。

 その目元が、ほんのわずかに緩む。

 

「……おいおい、噂をすれば──王子様が帰ってきたぜ」

 

  その言葉に反応して、グラディウスがわずかに首を傾ける。

 

「……何?」

 

 だがその一言が口を離れるか否かのうちに、ヴァレンが、すっ……と視線を戻して彼の前に立った。

 その眼差しには、いつもの軽薄な色はなかった。

 

 鋭い。いや──

 真剣だった。

 

「グラディウス。……悪いことは言わねぇ」

 

 その声音には、奇妙な重みが宿っていた。

 ふざけでもなく、皮肉でもない。

 それは、“本気”という名のまなざし。

 

「今からここに来る少年を……お前の“目”で視るのは、やめておけ」

 

 グラディウスが、無言のまま目を細める。

 魔導宰相として数多の脅威と対峙してきた彼は、その声に籠められた“含意”を即座に察知した。

 

「……何故だ?」

 

 ヴァレンは、しばしの沈黙の後、肩をすくめる。

 だが、その仕草にもどこか哀しげな慈しみが混じっていた。

 

「理由は……そうだな。お前の“眼”の使い方を教えた師匠としての、最後のアドバイスってやつだ」

 

 そして──

 

「……いいか?言うことは、聞け」

 

 グラディウスの目が見開かれた。

 記憶の奥に眠っていた、かつての導き手の声が、時を超えて重なった気がした。

 

 しばらくの沈黙。

 そして、老宰相は静かに目を閉じた。

 

「……わかった。使わんよ、“運命視”は」

 

 その声には、どこか少年のような素直さが宿っていた。

 

 ヴァレンは、ふっと口の端を緩め──再び、気怠げな笑みに戻る。

 だがその奥には、確かに“深い安堵”の色があった。


 

 魔灯の下、軽やかな足音が石畳を跳ねる。

 白銀の髪が夜の光をはじき、少年の輪郭を柔らかく浮かび上がらせていた。

 

 アルド。

 

 やや息を切らせた様子で、小走りに駆けてくるその姿は、場の緊張などまるで意に介していなかった。

 

「ペン買えたよ~!」

 

 手には小さな袋と、黒インクのサインペン。

 そして──擦り切れたような装丁の漫画本。

 

「この街、ほんとにすごいよね!コンビニみたいな売店まであるなんてさ!」

 

 満面の笑顔で、彼はヴァレンの前にぴょこんと立ち止まった。

 

「ささっ、ヒカル先生!“恋するカフェラテメモリー”の一巻、裏表紙にサインお願いしまーす!」

 

 その無邪気な声に──

 ヴァレンの目が、一瞬大きく見開かれた。

 

「……おおっ!?」

 

 頬がみるみる緩んでいく。

 緩んだ、というより──デレた。

 

「も、もちろんだとも、相棒っ!!」

 

 両手で漫画を受け取るその仕草は、もはや恋人からラブレターを受け取ったかのよう。

 

「こ、このページでいいんだな!? いや、でも表紙の裏も捨てがたいし──ううむ、ここはやっぱり……!」

 

 わたわたと漫画を開き、悩み、そしてようやく一ページに決めると、サラサラと達筆な筆跡でペンを走らせた。

 

「……ほい! 家宝にしてくれよなッ!」

 

 差し出された漫画を抱きしめながら、アルドがキラキラとした目で叫ぶ。

 

「うおおおぉっ! ありがとうございますぅぅ!! マジで一生の宝物ですぅ~~!!」

 

 その言葉に、ヴァレンは肩を抱き寄せ、

 

「……でも、敬語はやめてくれ、相棒……!」

 

 目元がしょんぼりとしながらも、笑みは緩みっぱなし。

 

「距離を感じて、寂しくなっちゃうからよ……!」

 

 完全にデレモードだった。

 

 ──その様子を、グラディウスは唖然とした表情で見つめていた。

 

(な、何だ……この少年は……!?)

(あの“色欲の魔王”が、まるで恋に落ちた少年のような顔で……!?)

 

 長年、政治の最前線に立ち、数え切れぬ魔族の報告書を目にしてきたグラディウス。

 その彼が、今──初めて、“記録にない顔”を目にしていた。

 

 ヴァレン・グランツ。


 “人類にとって最も不可解な魔王”とされる存在が、ここにきて、これほどまでに表情豊かに──楽しげに笑っている。

 そして、グラディウスは、デレデレになってる"色欲の魔王"を見て思った。


 『"王子様"って、お前(ヴァレン)にとっての王子様って事なの?』───と。

 

 ──見たい。

 

 この少年の魂を、“視て”みたい。

 

 その衝動が、老宰相の指を動かした。

 

運命視デスティニー・サイト……!」

 

 次の瞬間。

 

「あっ……! バカッ!!やめとけって言っただろ!!!」

 

 ヴァレンの絶叫が、公園中に響き渡る。

 

 ──だが、遅かった。

 

 グラディウスの眼前に、見えてはならぬものが映った。

 

 刹那、世界が“閃光”に包まれた。

 

 魂の光──それは“見えた”のではない。

 もはや、炸裂した。

 

 視界が、爆ぜた。

 光が、瞳を焼いた。

 

「ホギャァァァァァァアアアアーーーーーーッッッ!!!!!!」

 

 グラディウスの絶叫は、もはや悲鳴というより断末魔だった。

 

 目を押さえてその場にバタンと倒れ込む。

 

 ミルダが叫ぶ。

 

「ぐ、グラディウス宰相ぉぉぉぉぉ!?!?!?!?!?!?」

 

 慌てて駆け寄り、その体を支えるが──

 グラディウスの目は真っ赤に染まり、手をばたつかせながら呻いていた。

 

「うぅ……め、が……!私のがぁ………! 魂の光が……強……過ぎるッ……!!」

 

 星の残像が、視界を埋め尽くす。

 視神経を直撃された“閃光の魂”。

 それは、まさに“神霊級”の輝きだった。

 

 ──その様子を、アルドはぽかんとした顔で見つめていた。

 

「えっ………この、ムスカ大佐みたいになってるおじいちゃん………誰?」

 

 首を小さく傾けて呟くその声は、あまりにも純粋だった。

 

 ──そして。

 ヴァレンは、盛大に頭を抱えた。

 

「……はぁぁああああああああっ!!!」

 

 両手で自分の髪をくしゃくしゃにし、宙を仰いで叫ぶ。

 

「だから言っただろうが!!視るなって!!」

 

 その叫びは、公園の夜にいつまでも木霊していた。

 星々は、変わらず穏やかに瞬いている。

 

 ──だが、地上のこの一角だけは。

 確かに、“世界の重心”が動いた場所だった。
しおりを挟む
感想 53

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  ブックマーク・評価、宜しくお願いします。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました

由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。 彼女は何も言わずにその場を去った。 ――それが、王太子の終わりだった。 翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。 裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。 王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。 「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」 ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!

ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。 ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!? 「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」 理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。 これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

処理中です...