真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一

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第五章 魔導帝国ベルゼリア編

第109話 欲望の玉座と、呪われし少年

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──────────────────


 ──その空間は、“欲”に満ちていた。


 魔都スレヴェルド。

 欲望と魔力の奔流が渦巻くこの都市の中心に聳える、塔の名は"アグリッパ・スパイラル"。

 幾千もの魔術式が彫られた柱を持つ、高層建築ビル

 その最上階──誰も届かぬ天頂に、その部屋はあった。

 漆黒の床は夜を封じ込めたように艶やかで、金と紫の絨毯が蛇のように曲線を描いている。

 天井は星空のような魔導イルミネーションで満ち、部屋の奥に構えられた玉座は、まるで“富”そのものを具現化したように重厚で、贅沢で、そして強欲だった。


 その玉座に、少女が腰掛けていた。


 紫紺の瞳、紫に緑が混ざった髪、螺旋を巻いた黒金のドレス。

 ひと目見ただけで、“この世の何もかもが彼女に従うべきだ”と錯覚するほどに堂々とした存在感。


 ──"強欲の魔王"、マイネ・アグリッパ。


 その背後には、三つの影が静かに控えている。

 一つは、顔が鳩。タキシードを着た異形の魔人ピッジョーネ。

 残る二つの影の姿は、光の角度すらも拒むかのように不明瞭なままだった。


 そして、マイネの前に跪く一人の男。


 黒ずくめの長衣を纏い、痩身で、やつれた顔立ち。

 髪には白が混じり、指の節々に老化の刻印が深く刻まれている。


 ──彼の名はベルザリオン。


 その年齢、わずか十七。


 だが、魂に宿る呪いにより、肉体は五十代半ばにまで老いていた。

 膝をつく姿は静かで、慎ましく、そして悲哀に満ちていた。

 彼の背には、剣が一振り。

 漆黒の鞘に収められたその剣"魔剣アポクリフィス"は、斬った魂を喰らい、持ち主の寿命を微量ながら引き延ばすという呪いを帯びた、忌まわしき代物。

 彼が生きるために、命を刈り続ける必要がある理由はそこにあった。



「……此度のリザードマンどもによる反乱の制圧──」



 マイネの声は、柔らかくも冷たい水のようだった。



「見事であった。よくぞ妾の名に恥じぬ働きをしたな、ベルザリオンよ。」



 玉座の肘掛けに手を添え、マイネは片足を組み替えながら、ゆっくりと続ける。



「貴様には……新たなる"四天王"の一席を与える」



 その宣言とともに、背後の影が一つ、ピクリと反応した。

 だがマイネは、それを気にも留めず、正面の男を見下ろし続けた。

 ベルザリオンの顔に、動きはなかった。

 ──いや、ただ一瞬、唇が僅かに揺れた。だが声にはならない。

 老いの中に押し込められた少年の心が、震えているだけだった。



「妾の“欲”を満たすため……」



 マイネはふと、グラスを傾けた。紫がかった液体が、杯の中で螺旋を描く。



「そして、己が“欲”を叶えるため。励むがいいぞ……新しき我が"剣"よ」



 その目は、燃えるように紅かった。

 まるで“命”ではなく“命に込められた欲望”だけを見ているかのような視線だった。

 ベルザリオンは、深く頭を垂れたまま、唇を噛む。



(欲を、叶える……)



 それは、誰かを愛することか。

 それとも、世界を手に入れることか。

 ──彼にとっては、“ただ生きること”だった。



(……生き延びること。それが、俺の……)



 マイネは立ち上がり、艶やかなドレスの裾を翻しながら、奥の回廊へと歩き始める。

 その背を向ける仕草に、無関心と信頼がないまぜになっていた。



「では、妾は休む。以後、精進せよ」



 玉座の扉が、静かに閉じる。

 室内に残されたのは、ベルザリオンと、三つの影のうちの一つ──

 鳩顔の魔人、ピッジョーネだけだった。



 ◇◆◇



 金と黒の扉が静かに閉じ、部屋に残されたのは二人きりとなった。

 一人は、黒衣の男。

 老成した顔と痩せた体に、時を蝕まれた呪いの名残を纏う、ベルザリオン

 もう一人は──タキシードに身を包んだ鳩の顔を持つ魔人。

 ふわりと燕尾服を揺らしながら、微笑ましい仕草で一歩を踏み出す。



「ホッホッホロッホー……」



 異様な声とともに、ピッジョーネが胸に手を当てて頭を下げた。



「改めまして、おめでとうございます。ベルザリオン殿」



 ベルザリオンが静かに顔を上げると、鳩の瞳が優しく細められていた。



「北西、ラインハルトとの国境付近でのリザードマン討伐戦……多大な戦果だったそうですね。私も聞き及んでおりますよ」



 まるで教師が生徒を褒めるような、穏やかで品のある口ぶりだった。

 それでも、相手の顔がハトであるという事実は覆らず、どこか不思議な空気が漂っていた。


 ピッジョーネはすっと右手を差し出す。



「これで今日から貴方も、我ら四天王の一角。共に励みましょう」



 差し出された手を、ベルザリオンはしばし見つめた。

 そのまま、応じることなく、ただゆっくりと口を開いた。



「……私は、自らの“命”のために行動したまでです」



 声音は低く、張りのない声だった。



「……貴方がたと、馴れ合うつもりはありません。」



 それは拒絶だった。

 だが、ただの傲慢ではない。

 そこには、長く孤独に身を投じ、己の肉体と呪いに抗い続けた者に特有の“心の鎧”があった。

 ピッジョーネは、一瞬、ピクリと首を傾けた。

 その白く丸い鳩の瞳が、ふっと開かれる。



「……“馴れ合うつもりは無い”……ですか」



 その声に、かすかな冷たさが混じった。



「クックックルックー……なかなかに豪気な物言いですなあ……」



 差し出された手が、そのままゆっくりと下ろされる。

 その時、部屋の空気がピンと張り詰めた。

 鳩の顔──にも関わらず、そこには確かに魔王四天王たる“威圧”が宿っていた。

 先ほどまでの柔和さが消え、ただ鋭く開かれた瞳だけが、無言のままベルザリオンを見据えている。

 ベルザリオンの喉が僅かに鳴る。



(……四天王を相手に、生意気な口をききすぎたか? やはり、怒らせてしまったか……?)



 だが、次の瞬間だった。



「──しかしッ!!」



 ピッジョーネの声が室内に反響する。
 鋭いが、どこか滑稽で、妙に響く音。



「貴方がどう思おうと、貴方が"四天王"の新参者であるということも、また事実ッ!!」



 そして、ピッと背筋を伸ばしたまま、ハトの目がカッと見開かれる。



「であるならば──!」



 ベルザリオンが一瞬、息を飲んだ。



「──貴方が、私にとって“可愛い後輩”であるということも、紛れもない事実ッ!!」


「…………は?」



 思わず口をついたベルザリオンの言葉に、ピッジョーネは全く動じなかった。



「いきなり心を許せ、などと申しません。ですが、我々は皆、マイネお嬢様をお守りするという使命を背負った同志。」



 鳩の目が穏やかに細まる。



「困ったときは、いつでも先輩である我らをお頼りなさい。……ヴァルフィスも、ジュラねえも、同じ気持ちのはずですよ」



 そして、ピッジョーネは歩み寄ると、そっとベルザリオンの手に何かを握らせた。

 それは、やけに硬く、丸い感触だった。

 ピッジョーネは振り向きもせず、背を向けたまま歩き出す。

 タキシードの裾を翻し、足音も軽やかに。



「ホロッホー……大豆には、老化の原因となる活性酸素を抑制する“イソフラボン”が豊富に含まれています。ご存知でしたか?」


「…………は?」



 ベルザリオンは手を開く。

 そこには、10粒ほどの、ただの乾いた大豆。

 握りしめる拳の中で、それらがカラカラと音を立てた。



「それは、先輩である私からの餞別です」



 廊下へと去っていくその背中に、ひらりと手が振られた。



「共に励みましょう、ベルザリオン殿──!」



 燕尾服が翻り、ハトの顔が振り向くことなく遠ざかっていく。

 残されたベルザリオンは、大豆を見つめ、ぽつりと呟いた。



「……いい人……いや、いいハトなのですね。ピッジョーネ先輩は……」



 そして、静かに、大豆を握りしめる。

 今まで誰にも頼らず、一人で剣を振るってきた彼の心に、わずかに温かな何かが灯った。



「……この豆の意味は、よく分かりませんでしたが……」



 だがそれは、初めて手渡された、“命を支える言葉”だったのかもしれない。



──────────────────



 "アグリッパ・スパイラル"、最上階。

 その重厚な玉座の間に、静かな足音が響いた。

 赤黒い絨毯の上を、長身の青年が進む。

 漆黒のスーツに身を包み、背筋は真っ直ぐ、表情には迷いも曇りもない。

 黒髪は軽く流れ、切れ長の双眸はどこか寂しげで、だが、確かな意志を宿している。

 その青年が、絨毯の終わりで片膝をつき、恭しく頭を垂れた。



「──マイネ様」



 その声が響いた瞬間、玉座に座る少女の身体がピクリと揺れた。

 魔王、マイネ・アグリッパ。

 欲深きこの世界の頂点に立つ存在が、珍しく“言葉を失っていた”。



「………………」



 長い沈黙の後、ようやく絞り出されるような声が漏れる。



「……お主……ベルザリオン……か……?」



 マイネは、玉座からわずかに身を乗り出す。

 目の前の青年に、確かめるように、戸惑いを込めてまじまじと視線を注ぐ。



「その……“顔”は……」



 目の前の男は、かつて自らの前に跪いていた、あの老成した少年とは、まるで別人のようだった。

 老いを吸い取られたように、肌には艶が戻り、頬の線も引き締まっている。

 目に浮かぶ光は、死に抗う者のそれではない。

 ──生きる者の、それだった。





「………そうか……そういう事・・・・・、じゃったか……!」





 マイネの瞳がかすかに揺れる。

 まるで、何か“遠くに置いてきた過去”に、今触れたかのように。

 だが、その言葉の真意は、彼女の中にしまわれたままだった。


「………?」


 ベルザリオンは僅かに違和感を感じながらも、静かに顔を上げ、マイネに向かって言葉を紡ぐ。



「……私は、フォルティア荒野にて、ある人物と出会いました」



 マイネの視線が、彼の言葉に再び集中する。



「その方の名は“道三郎”。──彼の手により、私の魂にかけられていた呪いが解かれ、老化から解放されました」



 静かに、誇りを持って話すその姿に、マイネは言葉を挟まない。



「……あの方は、私に言いました。“これからの命は、誰かを救うために使えばいい”と」



 ベルザリオンは、胸元にそっと手を置く。



「……私はこれから、ただ生き延びるのではなく、誰かを“活かす”ために生きていきたい。……それが、私の新たな“欲”です」



 そして、深く頭を垂れる。



「──よって、私はここに、"四天王"の座を降りたいと、願っております」



 空気が、止まった。

 マイネは、しばらく何も言わず、まるで時間ごと止まってしまったように、ただベルザリオンを見つめていた。

 やがて──



「……事情は分かった」



 静かに口を開いたマイネは、視線を落とす。



「……一つ、聞こうかの。ベルザリオン……いや、“ベル”よ」



 ベルザリオンの目が、わずかに揺れる。


(……ベル?)


 どこか懐かしさを感じさせる響き。

 呼ばれたことのないはずの、けれど妙にしっくりくる名。

 マイネの声が続く。



「その道を歩むことこそが……お主にとっての“欲”なのじゃな?」



 ベルザリオンは一瞬考え、静かに頷く。



「……はい。あのお方によって生かされたこの命……」



 真っ直ぐに顔を上げ、マイネの瞳を見据える。



「今度は、誰かを“活かす”ために使いたい。それこそが、私の中に芽生えた、新たなる“欲”です」



 マイネは、目を閉じた。

 小さな吐息が漏れ、肩がわずかに震える。



「……そうか……それが……お主の、本当に叶えたい“欲”だと言うのなら……」



 彼女は目を開きかけたその瞬間──

 ぽろり、と。

 一滴の涙が、紫紺の瞳から零れ落ちた。



「……っ!」



 ベルザリオンが思わず顔を上げる。



「マイネ様……!?」



 彼は慌てて立ち上がり、玉座へ駆け寄った。



「なっ……なんでもないっ……なんでも……ないのじゃ……!」



 マイネは、顔を隠すことなく、涙を止めようともせず、静かに膝の上で両手を握りしめ、震えていた。

 理由は分からない。

 ──だが、彼女の心が確かに揺れていることだけは、誰の目にも明らかだった。



「ど、どうすれば……な、泣かないでください、マイネ様……っ」



 オロオロと狼狽えるベルザリオンの背後に、静かに声が響いた。



「……ホロッホー。事情は、聞かせていただきました」



 振り返ると、扉のそばに佇む一人の影。

 タキシードに、燕尾服。

 顔は、いつもの白い、つややかな──鳩。



「ピ……ピッジョーネ先輩……!?」



 ベルザリオンが驚くと、ピッジョーネは一歩、前へ。



「ホロッホー……ベルザリオン。貴方の“欲”は……本当に、それだけなのですか?」



 鳩の目が鋭く見開かれる。



「思い出してご覧なさい……これまで、貴方が誰に守られ、生かされてきたのかを」


「……そして、貴方が本当に“活かすべき相手”とは──どなたであるのかを……!」



 ベルザリオンの胸が、ズキッと痛んだ。

 かつて、欲もなくただ命を求めていた自分に、居場所を与えてくれた者。

 誰よりも早く老いていく自分に、居場所を奪わず、地位と居場所を与えてくれた者。



(……マイネ様……)



 ベルザリオンは、ふっと息を吸い、マイネへと向き直った。



「……私は、これからも人を活かすために剣を振りたい。その気持ちは、変わりません」



 だが、迷いのない目で、彼は言った。



「ですから、もし許されるのであれば──マイネ様のお側で、“活かす剣”を振るわせていただけませんか?」



 しばしの沈黙。

 やがて、マイネは顔を上げた。

 涙の跡を残したまま、ベルザリオンを真っ直ぐに見つめ──



「……フッ。当然じゃ。四天王であるお主は……妾のもの、じゃからのう」



 その笑顔は、まるで少女のように無邪気で、どこか安堵に満ちていた。

 ベルザリオンは、その言葉に胸が跳ねるのを感じた。

 明確な音が、心の内側で鳴る。



「……マイネ様……」



 そして、マイネはふいに、にっと笑って指を突き出した。



「ベル。今日からお主は、妾専属の“執事”じゃ」

「は、執事……!?」

「妾のことは、“お嬢様”と呼ぶのじゃ!」

「──えぇっ!?」



 ベルザリオンは面食らったように叫び、それから少しの間、沈黙した後……ふっと口元を緩めた。

 それは、彼にとって──はじめての、本当の笑顔だったかもしれない。



「……承知致しました。お嬢様」



 胸に手を当て、一礼するベルザリオンの姿に、マイネの瞳がもう一度だけ、優しく滲んだ。

 ピッジョーネが小さく拍手する音だけが、アグリッパ・スパイラルの最上階フロアに、静かに響いていた。


────────────────────


 ──時は、再び現在へと戻る。


 建設中のカクカクシティ中央広場。

 広場の中心には、二人の人影。


 至高剣・ベルザリオン、そして、乾流星。


 互いの間に立ち込めるのは、濃密な気配。

 まるで、この空間だけが異質な圧力に満ちているかのように、周囲の風すら息を潜めていた。

 ベルザリオンの足元には、石畳を這うように走る一本の線。

 彼はその上に立ち、腰の剣──"真竜剣アポクリフィス"に、静かに手を添えていた。

 一方の乾流星は、"気炎万丈レヴァンテイン"を肩に担ぎ、炎を揺らめかせながら口角を上げている。


 「なぁなぁ、アンタさぁ……」


 流星の声は、いつも通り軽快で、どこか挑発的。

 けれどその瞳には、ただのイタズラ心だけではない、確かな研ぎ澄ましがあった。



 「その、居合いの構えってやつ? 今どき流行らないぜ?」

 「──知ってる? "居合い抜き"が速いってのは、フィクションの中だけなんだ。初めっから抜いて、斬った方が速いに決まってんじゃん?」



 豪快な笑みと共に、レヴァンテインが赤々と燃え盛る。

 剣ではない、炎がその形を剣に“擬態”している──まさに流星のスキル、"火球乱舞"の真骨頂だ。

 ベルザリオンは、一言も返さなかった。

 ただ、流星を真っ直ぐに見据えるその眼差しに、かつてないほどの“意志”が宿っていた。



 (……私はこれまで、アポクリフィスだけを相棒に、ひとりで生きてきたつもりだった。)

 (誰の助けも借りず、誰にも頼らず。ただ剣の腕だけで命を切り開き、独り突き進むものだと──そう思い込んでいた。)

 (だが、それは……間違いだったんだ。)



 浮かぶのは──出会ってきた者たちの顔。


 かつて交わしたあの言葉、背中を預けたあの瞬間、
 闇に堕ちかけた己を、引き戻してくれた温かな声。

 ──そして何より。

 誰かのために、剣を振るいたいと願った、かつての自分自身。



 「……今の私の剣は、人を斬るためのものではありません。」



 その呟きは、自らの魂に刻む誓いのように静かで、だが確かに、空気を震わせる熱を帯びていた。



 「人を、“活かす”ために……振るいます」



 流星の笑みが、ほんの僅かに揺れた。



 「へぇ……」



 「──たとえ、相手が、何者であろうとも」



 ベルザリオンの左足が、カッと石畳を踏みしめる。

 アポクリフィスの柄に添えた手に、意志が宿る。

 風が、二人の間を駆け抜けた。

 次の瞬間、流星の足元の地面が、熱で黒く焦げた。



 「……やっと“本気の目”になったな。真剣勝負は、そうでなくちゃ」



 流星は満足げに"気炎万丈レヴァンテイン"を構え直し、構えを低くする。

 ──この戦いに、戯れはない。

 剣と炎、信念と目的。

 すべてを懸けた、決着の刻が迫っていた。


 (先輩がた……道三郎殿……)

 (そして───マイネ様…。)

 (──ありがとうございます……!)


 ベルザリオンは、心の中で一礼し、柄を静かに握る。


 ──光が、鞘の中の刃に宿る。


 "真竜剣"が、今、解き放たれようとしていた。
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