僕が”僕”じゃなかったら

パれっと

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 ―――――結―――――

10話「君への気持ちは、“恋”じゃない。」(68)

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「あ?
 それは、
 あっヤベってなっかな…

 あ、でも
 なんで泣いてるかによるかもしんねぇ。」


「…なんで?」


「泣くっつっても、 

 良くて泣くとか、
 嬉し泣きとか、色々あんだろ?

 そういう理由で泣いてたら
 俺はむしろ萌えるな!」


「…そんなことあるの?」


「…まあ、実際はよく…
 でもそういう奴もいるんじゃね?」


「……

 じゃあさ、将人は


 山中さん以外の、




 … 友達 を、

 押し倒したいとか

 …キスしたいとか、思う?」




「はっはっ!
 なめんなよ良太、


 俺は


  好き な子としか、
 そういうのはしたくねぇよ。」





 将人の言葉を、
 頭に入れながら。




「…そうなんだ。」



ぽそっと、相槌を打った。





「…ありがとう。」


「おお!
 つうか急にどうしたんだよ!
 まさか、
 押し倒したい女ができたんかー?」


「…いや、違うよ。
 ただちょっと…気になったというか…」



 ふと、




「…じゃあ、

 もしも…さ。」


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