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―――――第2部―――――
3話「君のものに、なりたい。」㊶
しおりを挟むその後。
小春と、
再会したばかりのときに
一緒に来た、
近所の大きな公園に、来て。
そこのベンチに、
人、1人分程空けて、並んで座った。
そして
ほんの少し、沈黙が、流れ。
「……久しぶり…だね。」
小春が、俺の顔を覗き込み、
いつもの笑顔を、見せた。
「……そうだな。」
俺も
いつも通りの声色で、応える。
「夏祭りから会ってないもんね。
あれは8月だったから……
2か月とちょっとってとこかな。」
「…そうだな。」
「…やっぱり、
学校が違うと、会い辛いね。」
「…そうだな。」
そこでふと、
自分の言葉が単調になっていることに
気付き。
慌てて言葉を考える。
「…そういえば、小春は…
何、買ったんだ?」
「お母さんに、おつかい頼まれて…
……あ。」
小春は鞄を開け、中を見て。
「…しょうが買って来てって
言われてたのに、
間違って、からし買っちゃってた…。」
中からチューブの箱を取り出し、
気を落とすような声を出した。
「…そうか。
まあ、似てるから、
そういうこともあるだろ…。」
フォローを入れると、
小春は、鞄にそれをしまいつつ、
「…でも、
この前も
わさび買って来てって言われてたのに、
からし買っちゃって…。
これで家に3本目になっちゃうんだよね…。」
複雑そうな笑みで、つぶやいた。
「…そうか。
……よく、小春の母さんも、
2回目のおつかいを頼もうと思ったな…。」
そして、
そこでまた、会話が途切れ。
俺は、次の話題を考える。
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