9 / 83
買い出し
しおりを挟む
「へー、ここがあの有名な合羽橋かあ」
「最近じゃなんでもネットで買えるけど、やっぱりこういうふうに実際に見ながら買い物するのもいいもんだよな」
「だよねー。あ、あのスパゲッティおいしそう!」
「あれ、食品サンプルだぞ」
「むしろ本物よりおいしそうに見えるよね」
そんなことを話しながら合羽橋を歩いて目当ての店を探す。
合羽橋は都内でも有数の調理関連商品が並ぶ、プロ御用達の街だ。
オレみたいなアマの料理好き人間もよく訪れる場所で、ここに来ればプロが使うような機材も簡単に手に入れることができる。もちろん良い物はそれなりの値段がするけど、職人さんの入魂の品が手に入ると思えば決して高くはない。
サエちゃんが目移りしまくっている食品サンプルは海外でも有名で、お土産として購入して行く人もたくさんいるほどの出来なんだけど、物によっては金額が5桁になることもあるほどなんだよな。
「あ、あったよー。こっちこっち」
サエちゃんがお目当てのものを見つけたらしく、おいでおいでをしてくる。
「手動の業務用だから、こんなのでいいんでしょ? それにしても、今どき電気もないなんてずいぶん辺鄙なところで屋台やるんだね。お客さんちゃんとくるといいけど……」
「まあ、なんとかなると思うよ。すいませーん、これくださーい」
購入した機材はそれなりに重くて持ち帰るのは大変なので家まで送ってもらうことにした。
伝票を書いてるあいだ「せめて看板娘としてわたしが見ていてあげないと赤字になるんじゃないかしら」なんてサエちゃんがブツブツ言っていたけど、ぶっちゃけ大丈夫だと思う。
オレが作ろうとしてるアレは季節物だから、暑いこの時期には爆売れ間違いなしだと思う。……売れるよな? 売れたらいいな。 ま、ちょっと覚悟はしておこう。
「あ、結局食品サンプルも買ったんだね」
あっちの世界では、たぶんまだ無い食べ物だろうからね。説明するのにもサンプルがあったほうがやりやすいしさ。
その後は容器などのカトラリーを買ってまわり、最後には働いていたカフェに食材を卸してくれていた社長さんのところへ。
毎朝、自宅へ届けてもらう契約を結んで、これで日本でやることはとりあえず終わりかな。
オレが屋台をはじめる話をしたら、ぜひ自分も開店祝いで顔を出したいって言われちゃって、断るのが大変でした。
「ねえ、屋台、電気もないようなとこでやるんだよね? 自宅じゃなくて現地へ届けてもらったほうがよかったんじゃない?」
君のような勘のいい子は大好きだよ。
「最近じゃなんでもネットで買えるけど、やっぱりこういうふうに実際に見ながら買い物するのもいいもんだよな」
「だよねー。あ、あのスパゲッティおいしそう!」
「あれ、食品サンプルだぞ」
「むしろ本物よりおいしそうに見えるよね」
そんなことを話しながら合羽橋を歩いて目当ての店を探す。
合羽橋は都内でも有数の調理関連商品が並ぶ、プロ御用達の街だ。
オレみたいなアマの料理好き人間もよく訪れる場所で、ここに来ればプロが使うような機材も簡単に手に入れることができる。もちろん良い物はそれなりの値段がするけど、職人さんの入魂の品が手に入ると思えば決して高くはない。
サエちゃんが目移りしまくっている食品サンプルは海外でも有名で、お土産として購入して行く人もたくさんいるほどの出来なんだけど、物によっては金額が5桁になることもあるほどなんだよな。
「あ、あったよー。こっちこっち」
サエちゃんがお目当てのものを見つけたらしく、おいでおいでをしてくる。
「手動の業務用だから、こんなのでいいんでしょ? それにしても、今どき電気もないなんてずいぶん辺鄙なところで屋台やるんだね。お客さんちゃんとくるといいけど……」
「まあ、なんとかなると思うよ。すいませーん、これくださーい」
購入した機材はそれなりに重くて持ち帰るのは大変なので家まで送ってもらうことにした。
伝票を書いてるあいだ「せめて看板娘としてわたしが見ていてあげないと赤字になるんじゃないかしら」なんてサエちゃんがブツブツ言っていたけど、ぶっちゃけ大丈夫だと思う。
オレが作ろうとしてるアレは季節物だから、暑いこの時期には爆売れ間違いなしだと思う。……売れるよな? 売れたらいいな。 ま、ちょっと覚悟はしておこう。
「あ、結局食品サンプルも買ったんだね」
あっちの世界では、たぶんまだ無い食べ物だろうからね。説明するのにもサンプルがあったほうがやりやすいしさ。
その後は容器などのカトラリーを買ってまわり、最後には働いていたカフェに食材を卸してくれていた社長さんのところへ。
毎朝、自宅へ届けてもらう契約を結んで、これで日本でやることはとりあえず終わりかな。
オレが屋台をはじめる話をしたら、ぜひ自分も開店祝いで顔を出したいって言われちゃって、断るのが大変でした。
「ねえ、屋台、電気もないようなとこでやるんだよね? 自宅じゃなくて現地へ届けてもらったほうがよかったんじゃない?」
君のような勘のいい子は大好きだよ。
0
あなたにおすすめの小説
優の異世界ごはん日記
風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。
ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。
未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。
彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。
モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/466596284/episode/5320962
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/387029553/episode/10775138
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/84576624/episode/5093144
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/786307039/episode/2285646
異世界でホワイトな飲食店経営を
視世陽木
ファンタジー
定食屋チェーン店で雇われ店長をしていた飯田譲治(イイダ ジョウジ)は、気がついたら真っ白な世界に立っていた。
彼の最後の記憶は、連勤に連勤を重ねてふらふらになりながら帰宅し、赤信号に気づかずに道路に飛び出し、トラックに轢かれて亡くなったというもの。
彼が置かれた状況を説明するためにスタンバイしていた女神様を思いっきり無視しながら、1人考察を進める譲治。
しまいには女神様を泣かせてしまい、十分な説明もないままに異世界に転移させられてしまった!
ブラック企業で酷使されながら、それでも料理が大好きでいつかは自分の店を開きたいと夢見ていた彼は、はたして異世界でどんな生活を送るのか!?
異世界物のテンプレと超ご都合主義を盛り沢山に、ちょいちょい社会風刺を入れながらお送りする異世界定食屋経営物語。はたしてジョージはホワイトな飲食店を経営できるのか!?
● 異世界テンプレと超ご都合主義で話が進むので、苦手な方や飽きてきた方には合わないかもしれません。
● かつて作者もブラック飲食店で店長をしていました。
● 基本的にはおふざけ多め、たまにシリアス。
● 残酷な描写や性的な描写はほとんどありませんが、後々死者は出ます。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる