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異世界限定でお金持ちになりました
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「なんと力強い。彫像だと分かっていても圧倒されるこの迫力はたいしたものだ」
「こちらの鳥の像も、この美しい姿は見ているだけで魅了されてしまいそうですわ」
「オルシャー伯爵、頼む。この像を作成した職人を教えてくださらぬか」
「ドラゴンは本やお話で聞いたことがありますが、こちらの鳥はいったい……え? フェニックスというのですか。永遠を生き、死者を蘇らせる力がある……なるほど」
貴族たちがこぞって感嘆している氷像は、日本のホテルでイベントなどをやる際によく使われているものだ。
これを作れる職人さんは人数も少ないのだけど、予算を多めに提示したことでサイズも大きめ、納期も短かかったにも関わらずなんとか仕上げてもらうことができた。
こういった氷像は、だいたいパーティーが開かれている2~3時間は溶けずに保つように作られている。
庭での挨拶などで半分は、時間が過ぎているから、エアコンのない室内でも残りの時間くらいなら大丈夫だと職人さんのお墨付きだ。
「さあ皆さま、本日はエリシャのためにお集まりいただいた皆さまのために当家にできる限りのお食事もご用意しております。どうぞお楽しみください」
アルフォンスさんの言葉に、名残惜しそうにしながらも各々移動をはじめたね。
皆さん貴族だし、こういった場での顔繋ぎや交流も立派な仕事なんだろうからあまり時間は無駄にできないんだろう。たぶんね。
おっと、ご婦人方がいらっしゃいましたね。
「かき氷……はじめて聞く食べ物ですが、いったいどのような食べ物ですの?」
「はい。氷の塊を特製の道具を使って薄くふわふわになるように削りまして、そこにお好みのシロップをかけて召し上がっていただく冷たい氷菓です。甘いものがお好きな方には、砂糖から作った練乳というものを追加でかけるのもオススメですよ」
「それじゃあ、私はメロンをいただこうかしら」
「私はブルーハワイというものを。練乳というものも頼むわね」
「はい、かしこまりました!」
今回は費用はオルシャー伯爵家持ちだから、いちいちお金を貰ったりすることはもちろんない。
ポーシャが注文を貰ったら、オレが削ってサエちゃんが仕上げをして渡す分担性。まあ、そこはいつもと同じ。違うのは食器。
「…………」
「…………」
かき氷を受け取ったご婦人方は絶句中。
なぜか? それはね
「お、おいあれはまさか黒曜石の器か?」
「いやまさかそんな……オルシャー伯爵がいかに財を持っていたとしてもありえん」
「しかしあの輝き。かき氷やらとあの器、2つ組み合わさるとあれは女神の美しさにも匹敵するのでは……」
「わ、わたしにもかき氷をいただこうか。その、ルビーのようなイチゴ味でな」
「分かりました。溶けやすいのでお早めに……でも急ぎすぎると頭がキーンとなりますのでご注意くださいね」
計画通り……!
みんな、ホームセンターで買ってきた1つ1500円のガラスの器とかき氷の組み合わせの見事さに夢中だぜ。
これ、実はパーティー後にアルフォンスさんが買い取ってくれることになってる。
なんでも、国王に献上するんだそうでびっくりするくらいの値段をつけてくれました。
これを元手にして、夏が終わったらちゃんとした店舗を持とうかってポーシャ、サエちゃんと相談中なのだ。
その時。
「ううむ、確かにこの時期の氷は貴重品だし味も文句はない。しかし、わたしには甘すぎるなあ」
はい、待ってました!
「こちらの鳥の像も、この美しい姿は見ているだけで魅了されてしまいそうですわ」
「オルシャー伯爵、頼む。この像を作成した職人を教えてくださらぬか」
「ドラゴンは本やお話で聞いたことがありますが、こちらの鳥はいったい……え? フェニックスというのですか。永遠を生き、死者を蘇らせる力がある……なるほど」
貴族たちがこぞって感嘆している氷像は、日本のホテルでイベントなどをやる際によく使われているものだ。
これを作れる職人さんは人数も少ないのだけど、予算を多めに提示したことでサイズも大きめ、納期も短かかったにも関わらずなんとか仕上げてもらうことができた。
こういった氷像は、だいたいパーティーが開かれている2~3時間は溶けずに保つように作られている。
庭での挨拶などで半分は、時間が過ぎているから、エアコンのない室内でも残りの時間くらいなら大丈夫だと職人さんのお墨付きだ。
「さあ皆さま、本日はエリシャのためにお集まりいただいた皆さまのために当家にできる限りのお食事もご用意しております。どうぞお楽しみください」
アルフォンスさんの言葉に、名残惜しそうにしながらも各々移動をはじめたね。
皆さん貴族だし、こういった場での顔繋ぎや交流も立派な仕事なんだろうからあまり時間は無駄にできないんだろう。たぶんね。
おっと、ご婦人方がいらっしゃいましたね。
「かき氷……はじめて聞く食べ物ですが、いったいどのような食べ物ですの?」
「はい。氷の塊を特製の道具を使って薄くふわふわになるように削りまして、そこにお好みのシロップをかけて召し上がっていただく冷たい氷菓です。甘いものがお好きな方には、砂糖から作った練乳というものを追加でかけるのもオススメですよ」
「それじゃあ、私はメロンをいただこうかしら」
「私はブルーハワイというものを。練乳というものも頼むわね」
「はい、かしこまりました!」
今回は費用はオルシャー伯爵家持ちだから、いちいちお金を貰ったりすることはもちろんない。
ポーシャが注文を貰ったら、オレが削ってサエちゃんが仕上げをして渡す分担性。まあ、そこはいつもと同じ。違うのは食器。
「…………」
「…………」
かき氷を受け取ったご婦人方は絶句中。
なぜか? それはね
「お、おいあれはまさか黒曜石の器か?」
「いやまさかそんな……オルシャー伯爵がいかに財を持っていたとしてもありえん」
「しかしあの輝き。かき氷やらとあの器、2つ組み合わさるとあれは女神の美しさにも匹敵するのでは……」
「わ、わたしにもかき氷をいただこうか。その、ルビーのようなイチゴ味でな」
「分かりました。溶けやすいのでお早めに……でも急ぎすぎると頭がキーンとなりますのでご注意くださいね」
計画通り……!
みんな、ホームセンターで買ってきた1つ1500円のガラスの器とかき氷の組み合わせの見事さに夢中だぜ。
これ、実はパーティー後にアルフォンスさんが買い取ってくれることになってる。
なんでも、国王に献上するんだそうでびっくりするくらいの値段をつけてくれました。
これを元手にして、夏が終わったらちゃんとした店舗を持とうかってポーシャ、サエちゃんと相談中なのだ。
その時。
「ううむ、確かにこの時期の氷は貴重品だし味も文句はない。しかし、わたしには甘すぎるなあ」
はい、待ってました!
応援ありがとうございます!
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