天つ乙女と毛獣

あわ☆さくら

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SS No.3 桜見のころ

カンパチを通って

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 その先には、浮島の出口と首都高乗り継ぎのための浮島ジャンクションがあった。
 トンネルを抜けた広瀬家の車は、ここで首都高湾岸線大井南・葛西方面に進み、奥多摩の笠取山に端を発し、羽田沖にて海に注ぐ武蔵一の大河・多摩川のトンネルを潜った。
 なお、トンネル手前には、首都高の情報板があり、渋滞情報が記されていた。
 その中には、広瀬家の車が通る予定の首都高一号線の天王洲付近から都心環状線の谷町ジャンクション、さらに先の中央道から四号線初台までの渋滞も表示されていた。
 このため、
 「美香。このさきに進んでも、渋滞にはまって動けなくなると思うから、環八に入ってもいいかな?」
 「あなた、いいわよ。」
 芳夫と美香は、お互いに顔をあわせて言葉を交わし、ルート変更をすることにした。
 時刻は、七より八に寄った位置と四を示す頃、車は多摩川の河底トンネルを過ぎ、湾岸環八ランプから羽田空港構内の一般道におりた。
 車は、羽田空港から下町のハイカラな雰囲気ただよう糀谷・蒲田・御嶽山、元野球選手の長豊繁雄などの有名人の住む高級住宅地を擁する奥沢・田園調布・尾山台・瀬田・用賀・千歳、学校などの文化的施設の立ち並ぶ高井戸・荻窪などをへて赤羽岩淵にいたる環八通りの外回りと吉祥寺通り・東八通り、三鷹連雀から国分寺の恋ヶ窪を結ぶ連雀通りを進んだ。
 沿線には、芽吹き始めた葉を纏う木々とつつじ、さくらなどの春の花がきそうかのごとく咲いていた。
 一家の車は、それに快く迎えられるかのごとく道を進んでいった。
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