【完結】自称ワンコに異世界でも執着されている

水市 宇和香

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第三章

一話 連行

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 秋は一日ごとに日が沈むのが早くなる季節だ。雨はあがったものの、教会を出たころにはすでに周囲が薄暗くなっていた。

 男たち五人に囲まれ、手首には縄をかけられたまま、アザミとハナミはラロンド食堂に帰った。先頭に立ったティボーが扉を開けると、忙しなく動き回っていたアンリが「おかえり」と声をかけてくれたが、異様な光景に怪訝な表情を浮かべる。

「あんたたち、いったいどうしたの」
「この者たちは超一級の犯罪者であるがゆえ捕らえた! 今から王都に連れていくが、その前に彼らが盗んだ金貨を回収しにきた次第である! この犯罪者らを庇おうものなら、おまえたちも捕えるのでそのつもりで!」

 声高らかな通達に、場が一斉に静まった。

 食堂の客たちに見られながら、ハナミを先頭に一列で階段を上がっていく。四階の奥の部屋の前で彼は立ち止まった。ティボーを振り返る。

「俺はこの部屋以外に何も隠していません。俺たちがいなくなったあと、この家を家探しするのはやめてください。ゴーチエ親方たちに迷惑なので」
「ふん、どうだかな。まあ、あの女は何も知らなさそうだったが」

 そんなやりとりを経て、ハナミの部屋に立ち入る。彼の部屋はアザミの部屋同様、家具も服も最低限しかない殺風景なものだった。

 ハナミの指示で、ティボーが衣装棚から青い絹の小袋を取り出す。ぱんぱんに膨らんだ袋をひっくり返すと、大きな音を立てて金貨が転がり出てきた。ティボーは目を爛々と輝かせ、舌なめずりしながら金貨を床に並べる。

「四十……四十一枚」
「本当にこんな大金を持っていたとは……」

 ごくりと、男の一人がつばを呑んだのが聞こえた。ティボーは数え終わるなり、金貨をかき集めてふたたび小袋に戻す。そしてそれを自身の腰帯につけた。

「さあ、俺が泊まっている宿まで引き続き用心棒を頼む。そこまで手伝ってくれたなら、おまえたちに銀貨を一枚ずつやろう」

 その言葉に励まされたのか、アザミの手を縛る縄を引く力が強まった。

「ねえ、本当にこの子たちが犯罪者なのかい? いったい何をしたっていうんだ」

 階段を降りると、アンリがティボーにそう詰め寄った。マルクとリュックは「やめときなって」と彼女を抑えていたが、その瞳はアザミたちを心配してくれていた。何か言いたい。けれど、アンリたちに迷惑をかけるようなことは言えない。

 言葉に詰まるアザミの横で、

「すみません、俺のせいでアザミくんを巻きこみました」

 ハナミが頭を下げた。

「でも、必ず助けます」
「ええい、余計なことをしゃべるな! 行くぞ!」

 ティボーに蹴り飛ばされる。転びそうなところを縄で引っ張られてむりやり立たされた。手首に食いこむ痛みで我に帰る。

「あっ、あの! 今まで本当に! ありがとうございました!」

 彼女たちに会うのは最後かもしれないのだ。これだけは伝えなくては。むりやり振り返って叫ぶ。

「だからしゃべるなと言っているだろう!」

 頭を叩かれながら、食堂をあとにした。




 ふたたび荷台に乗せられて、アザミたちはティボーが泊まっているという安宿に連れてこられた。西区のいわゆる貧民層が住む地域にあり、宿の周囲には数人の女が客引きのために立っていた。

「報酬だ。付き合ってくれてありがとな」

 酒場に居合わせた男たちはティボーから銀貨を受け取ると、早速女たちとともに暗い路地の彼方に消えていった。

 いっぽう、アザミとハナミは幌のついた荷馬車に乗せ替えられた。足首も縛られ、口には猿轡をかまされる。そのまま放っておかれて一時間ほど経ったころ、パンや干し肉、水が入った麻袋などを突っこんだ、両手で抱えられる程度の大きさの籠が二つ、荷台に投げこまれた。

 そして、荷馬車は走り出した。

(えっ、これだけの荷物でもうニーナ市を発つの?)

 ニーナ市と隣の市がどれほど離れているか、アザミはよく知らない。一泊二日のキャンプ並の準備に見えるけれど、大丈夫なのだろうか。

「えいっ、やあっ」

 時折聞こえる、馬を鼓舞する掛け声はティボーのもの。彼自身がこの荷馬車を操縦しているようだ。

 この先どうなってしまうのだろう。

 いろいろ不安のまま、周囲の音に注意深く耳を澄ませていると、

「一刻も早く王都に帰りたいのだが」

 幌の向こうでティボーがそう声を張っているのが聞こえた。市壁の関門で役人と何か話しているのだろう。何をどうしたのかはわからないが、いつも行列ができている門を、たいして待たずに通行することができた。

 関門を通ったあとは、一気に揺れがひどくなった。荷台が飛ぶように跳ね、アザミは顔から倒れこむ。

(き、気持ち悪い……)

 かなり速度が出ているようだ。

 荷台の中をごろごろ転がるアザミを、長い足を突っ張って耐え忍んでいるハナミが気の毒そうに見ている。

「うう……」

 会話もできないので、アザミはぎゅっと目をつぶって吐き気に耐えた。




 それから少ししたところで、荷馬車は止まった。御者席から幌が開く。

「おい、降りろ」

 松明の明かりにぼうっと照らしだされたティボーの顔が不気味で、アザミは「ひっ」と猿轡の隙間から息を漏らした。居丈高な様子だったティボーは、悲鳴をあげたアザミの姿を見て、きょとんと首を傾げる。

「お? 寝言か、ずいぶん呑気だな」

 見当違いもいいところだ。

 降りろと言われても、アザミたちは二人とも縛られたままで身動きが取れない。それにいまさら思いいたったティボーは、ちっと舌打ちをしてからアザミたちの足首を縛る縄を解いた。手を縛られたまま地面に降りるのは怖かったけれど、ティボーが「早くしろ」と急かすので、なんとか飛び降りる。落ち葉のおかげで、足への衝撃はほとんどなかった。

 周囲は真っ暗でよく見えないが、どうやら森の中のようだった。風がそよぐと、あたりがいっせいにざわめく。ほうほうと鳴くのはフクロウか。少し開けた場所に誰かが木を焚べたあとがある。その周りには四本の丸太。旅人たちが入れ替わり立ち替わり使用する場所なのだろうか。

「今日はここで野宿する。まずは腹ごしらえだ」

 アザミたちを座らせるなり、ティボーはそう言って火を起こした。荷台から持ってきた袋の中から、干し肉の塊を取りだす。手のひらの上で適当な大きさに切って炙ると、途端に脂の乗ったいい匂いが漂った。

(う……おなかすいた……)

 よく考えたら、アザミは昼も食べていないのだ。怒涛の半日で体が疲れきっていたため、空腹を感じる余裕もなかった。

 今か今かと食事を待っていたのだが、いっこうに手首の縄が外される気配はない。

「うん、うめえ」

 そう言いながら、ティボーは一人で肉を噛みちぎり、パンを食べ、麻袋から注いだ水を飲み干した。アザミたちはそれを黙って見ているしかなかった。猿轡の隙間からよだれが垂れそうになり慌てる。

(見せびらかすなんてひどい……!)

 アザミは空腹ももちろんだが、のども乾いていた。水が飲みたい。おなかがすいた。ハナミを横目で見ると、彼は小さくうなずいた。「がんばれ」と言われた気がする。アザミもうなずき返した。

 それから少しして、ティボーはおもむろに立ち上がった。

「小便してくる。おまえたちはそこで待ってな」

 待ってなも何も、立ち上がることすらろくにできないのだが。

 ふらつく足取りで、ティボーが森の奥に消えていく。いくら松明を持っているとはいえ、一人でいて彼は怖くないのだろうか。近くにドングリのような実がたくさん落ちているから、クマが出てもおかしくないのに。

 とりあえず火があれば、猛獣も寄っては来ないだろう。彼にはなんとか火が消える前に帰ってきてほしい。

 そんなことを考えていたせいか、暗がりから、サク……サク……と落ち葉を踏みしめる音を拾った。

「んんっ、ん!」

 ハナミにも気づいてほしくて、うめき声をあげてみる。すでに彼もわかっていたようで、周囲を鋭く見渡し警戒していた。

 サク……サク……。サクッ、……サクッ。

 前から聞こえていた音が、右からも、左からも聞こえる。恐怖に身がすくむ。荷台に繋がれた馬も、何度も後ろ足を蹴り上げて興奮していた。

 ガサッ!

 と、茂みから四つの影が姿を現した。

「!」

 動物――否、人間だ!

 頭巾を深く被った男たちが、四つ足のまま俊敏な動きでアザミとハナミを囲んだ。頭巾以外はごく普通のいでたちの人間が、ふぅ、ふぅと荒い息を吐きながら、低姿勢で獣さながらに近づいてくる様子は異様だ。西区で出会った浮浪者のように、目がぬらぬらと昏く光っている。

 ヒヒイイイン!

 恐怖に馬がいなないたのを合図に、四匹もとい四人が突進してきた。ぶつかる寸前、ハナミが間に割りこむ。

「っ!」

 勢いよく弾き飛ばされたハナミに、男たちが馬乗りになった。歯を剥き出しにして、一心不乱に猿轡を噛みちぎろうとしている。

(まずい!)

 ハナミが食われるのも時間の問題だ。人間が人間を食べるなど信じがたいが、この男たちにはそう思わせる気味の悪さがあった。アザミはなんとか膝立ちになり、倒れこむようにして男の一人に頭突きした。

 男の体から甘い香りがした。そう思ったのは一瞬で、すぐに思考を切り替える。

(だめだっ、このままじゃ……!)

 男にはまったく堪えた様子がなかったのだ。

 芋虫のように這いずって、ふたたび男たちのそばににじり寄る。しかし、ハナミの猿轡が破られるほうが早かった。

「あぅアアアアアアアアアア!」

 男たちが咆哮したのち、よだれを撒き散らしながらハナミの口に吸いつく。と、ハナミが腹筋を使って上体を起こした。

 ぺっと口から何かを吐き出す。それは焚き火の中に落ちて、燃えて――ぶあああっと先ほど嗅いだ甘い香りが立ち昇った。

「アアアアアアァアアアア!」
「ギャアアアアアアア!」
「菓子だ!」
「菓子だァアアアアアア!」

 ハナミにのしかかっていた四人は、その途端叫び声をあげながら一目散に焚き火に飛びこんだ。服が燃えようがお構いなしだ。皆、火の中心で大きく息を吸い、にぃと口元を緩める。

(どういうこと……?)

 異常な光景にあてられたせいか、頭がくらくらする。

「熱っ」

 意識を飛ばしかけていたアザミは、ハナミの小さな悲鳴で我に帰った。ハナミが火に自分の手首を押し当て、縄を焼き切ろうとしているところだった。

「危ない!」と言いたかったのに、もごもごとうめき声しか出せないのがもどかしい。アザミが見つめる中、ハナミは火のついた縄を最後は力技で引きちぎり、足の拘束も解くなりアザミのもとに駆けてきた。

「危険な目に合わせてごめん!」

 そう言ってアザミを抱き起こす彼の両手首は、赤く爛れている。絶対痛いはずだが、そんなことを感じさせない素早い動作で、ハナミはアザミの拘束を解いてくれた。

「ありがと……うっ」

 のどががらがらでむせてしまう。しかし、それどころではない。アザミは慌てて立ち上がった。

「に、逃げなきゃ、あ、あいつらなんなんだ」

 いまだ火の中で恍惚の笑みを浮かべる獣のような連中を横目に、ハナミに手を取られる。

「説明はあとだ、行こう!」

 ハナミは水の入った麻袋を荷台から引っつかんで戻ってくると、馬から荷台を外す。そして、二人で馬にまたがるなり、森の中に踏み出した。

 ティボーは戻ってこなかった。
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