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実技試験
しおりを挟む「なんだよ...これ...」
体育館に入ると、他の受験生達が唖然とした表情で上を見上げていた。
私も他の受験生と同じように上を見上げた
『……は?』
体育館の天井には今までに見たことがないほど大きな檻がぶら下げられている
その檻の中に入っているものは
「うわぁ...妖怪がいっぱい」
『もしかして、実技試験って…』
「今お前が想像してるので合ってるよ」
「今から君たちにはあの檻の中に入っている低級の妖怪を全て祓ってもらいます」
「まじかよ…」
「無理だろこんなの数が多すぎる」
「こんなのも祓えないようじゃ上位クラスでやっていけないぞ」
「祓えないやつはさっさと帰れ」
「無駄に怪我するだけだぞ。」
その言葉で辺りが静まり返る、みんな不安そうな顔をしているが帰る気配は無い。
「帰るわけねぇだろ、さっさと始めろや」
(風弥豹牙…!!)
風弥豹牙の言葉で中村先生はニィッと嫌な笑みを浮かべた。
「妖怪を祓った数だけお前たちにはポイントが入る、そのポイントが高い上位5名だけが次の試験に進める」
『上位5名……』
今いる受験生は全員合わせて40人、その中の5人だけが次の試験を受けれる
「ルールは他の受験生に攻撃しないこと。それ以外は特にない」
「んじゃ、只今より実技試験を開始する」
「武器はステージの上に置いてあるんで好きなの使ってくださーい」
ガチャン、という音を立て大きな檻が開いた。檻の中に入っていた妖怪たちがこっちに向かってくる。
「急げ!早く武器を...ッ!」
我先にと、みんなステージに向かって駆け出した。妖怪が迫ってきているにも関わらず他の受験生はステージの前で争っている
隣に立っている結ちゃんの方を見る、そこに結ちゃんはいなかった。
『あれ、結ちゃん!?』
「こはくちゃん!身体強化!」
ステージの上から結ちゃんが叫ぶ
私は深く息を吸い込み、全力で走りながら足に霊力を集中させステージ目掛けて跳んだ。
ステージの上には刀から銃まで色々な武器が揃えられていた
私はその中から小刀と刀を手に取り霊力を込めた。
「ぎゃああああ」
「死ぬううう俺死んじゃうよおおお」
ステージから少し離れた場所で金髪の男の子が腰を抜かしてその場でガタガタ震えていた。
妖怪が男の子にどんどん迫ってきている、男の子の体は恐怖で凍りついてしまっており、身を守ることもできない状態だった
(私の身体強化じゃ…助けに行っても間に合わない!)
(どうしよう、どうしよう…)
(そうだ…私には結界がある…!!)
私は慎重に手を伸ばし、指先で空気をなぞるように動かした。その動きに従って、男の子の周りの空気が歪み、目に見えない障壁が形成されていった。
妖怪は男の子に向かって鋭い爪を突き立てるがその鋭い爪が男の子に届くことはなかった
「あ…ぇ…」
『できたー!!』
(やったやったやったぁー!!)
ちゃんと結界張れた良かった…!
成功した喜びで胸がいっぱいになった。
男の子を襲おうとした妖怪を祓うために霊力を足に集中させ、男の子の方に向かい小刀を構えるが
「俺が貰ったぁ!!」
『なっ…!』
敵が鎌によって切り裂かれた。
風弥豹牙が勝ち誇ったかのような顔で私を見る。
「トロトロしてんじゃねぇぞ、トロ女」
(腹立つ...!!トロ女ってなんだよ!)
風弥豹牙は別の妖怪の元へと走っていった
私は男の子の周りに張っていた結界を解いた。
『大丈夫?立てる?』
「あああありがとうございますゔゔ」
「この御恩は忘れるまで忘れません!!」
男の子は涙と鼻水を撒き散らしながらお礼を言ってきた。
『あー、うん大丈夫そうだね』
「おりゃあッ...!!」
周りを見ると、ステージ前で争っていた他の受験生も武器を取って妖怪を祓っていた。
この試験で合格できるのは5人だけ…私も急がないと
妖怪が多い場所に妖怪を閉じ込めるようにして、結界を張りその結界をどんどん縮めていく
『うっ...はぁ...』
結界を限界まで縮めた後、刀で結界内にいる妖怪を切り裂いていった
今張った結界は私の霊力が含まれているものだけを通すようになっているため私の攻撃は妖怪に当たっても
妖怪からの攻撃が私に当たることは無い
『やっぱ、きついな…』
普通の結界を張るだけでも疲れるのにさっきの結界を張るのはもっと疲れる
さっきのはあと2、3回ぐらいしか張れないだろう
『次…!』
私は刀を握り直し、次の妖怪の元へと向かった
どれぐらいの妖怪を祓ったのだろうか30?40?あまり覚えていない
気づいたら、檻から解き放たれた妖怪たちは全員祓われていた
『あ゙あ゙~疲れたぁ』
「おつかれーこはくちゃん」
『お疲れ様です…』
「何体祓った?」
『んー、ちゃんと数えてなかったけど多分40とか?』
「では、上位5名を発表します」
「23ポイント、佐藤 龍馬」
「31ポイント、雷閃 咲玖」
「よっしゃ!」
(さっき私が助けた男の子だ…)
「46ポイント、月出 こはく」
『はぁぁぁ……』
名前を呼ばれたことで、思わず安堵の溜め息が漏れ出てしまった
(よかった、)
「69ポイント、日下 結」
『69!?結ちゃん凄い…』
「ふっふっふっ、これが私の実力よ~」
「73ポイント、風弥 豹牙」
(あいつと27ポイント差、悔しい...)
「以上が上位5名だ。」
「名前を呼ばれなかった者は不合格とする」
「上位5名は俺についてこい」
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